2022年の話、主に音楽
noteのいい感じの過疎っぷりは嫌いじゃない。アイコンとかロゴ変更したのは良案とは思えないけど。
ワイヤレスヘッドホンの設定アプリみたいな見た目のアイコンになってしまっている。
将来自分が見返して楽しい用に、一応2022年の振り返りを書いておこうと思う。音楽とそれ以外に分けようとしてるけど、それ以外の部分を書くのは多分2月とかになる。というか書いたらすごい。そう思っておく。
音楽はSpotifyを導入してから、明らかに雑に聴くようになっている。聴く曲数だけ増えてるけど、正直なところそんなに楽しくない感じはしている。CDを買って、外側のフィルムをペリペリ剥がすのが僕にとっての音楽だったということだ。
思い浮かぶ限り2022年リリースで好きだった作品を列挙するので、2年後の自分とかが見て、変わってないなとか何でそんなん聴いてんだよと思ってほしい。順位をつける気はないのでABC順、50音順だ。
ExWHYZ 『xYZ』
EMPiREが解散して2か月後ぐらいに始動を始めた、元EMPiREの6人によるグループ。
EMPiRE時代のダンスミュージック路線を拡げていて、プロデューサー陣もカラフルで良作。80KIDZや関口シンゴ、果ては大沢伸一まで引っ張り出してきており、本気度は伝わる。でも松隈ケンタはもう絡まないのか?と思うと若干さみしい。
EMPiREの解散ライブ、元EMPiREとしてのツアー、ExWHYZの最初のツアーと、ライブもわりと追いかけた。年明け2月にもすでにライブに行くことを予定している。
Kamui 『YC2.5』
ますます妖しみを増していくラッパーKamuiのアルバム。元になる作品は2020年リリースだけど、デラックス版が2022年リリースということで。
あらためて調べていて知ったが、このアルバムメジャーから出している。この雰囲気のラッパーがメジャーで作品を出せるということに、20年前の僕は驚くだろう。
ラッパーとしてはもちろん、オルターエゴであるsuimeeとしての一面も良い。ヒップホップに限らず好きなこと詰め込んでやるという気概に感心する。
KANDYTOWN 『LAST ALBUM』
2023年3月に武道館でラストライブを控えるクルーからの文字通りのラストアルバム(多分)。
アルバム出す度に単純にカッコいいな〜と思わされ、じゃあ代表曲は何かと問われれば分からない、そんなグループ。本当のファンはちゃんと好きな曲あるんでしょう。すいません。
東京らしいクールな出立ちと、よくこれだけ集まったなと思える才能の数々。そりゃ活動終えてもそれぞれ輝けるよ、あんた達!と素直に応援したくなる。
熱さをあまり表に出さない売り方のように思っていたが、上に貼った『You Came Back』はこれまでを振り返るような内容のリリックが熱を帯びていて感傷的にならざるを得ない。
KICK THE CAN CREW 『THE CAN』
再始動してから2枚目のアルバム。
前作のときもそうだったが、このグループに関しては思い入れが強すぎて正当な評価ができない。世間のヒップホップ好きがどう思うか分からないけど、リリースしてくれた時点でどんな内容であっても当選が確定しているような状態だ。
と思っていたけど同じように2022年のアルバムを複数選ぶ某サイトの企画で、2人がこのアルバムを挙げていた。正直にヒップホップのアルバムとして優れているか、その2人も同じような心境のファンなのかは分からない。
全編KREVA印のトラックなのでクオリティはある程度保証されており、そこに乗っかる3人のラップは味わいを増している。
『THE CAN(KICK THE CAN)』は2022
年一番の応援歌。ライブで演奏された時には涙溜めおじさんとして立ち尽くして聴いた。
METEOR & CHIN-HURTZ 『スカイブラザー』
森羅万象を曲にしすぎなユニット。ジャケも曲名も某アニメのオマージュになっていたり。いいぞもっとやれ。
2022年にMETEOR氏のラップを味わえるというだけで私は幸せです。20年近く前に、氏のほぼフリースタイルのラップを焼いたCD-Rをwenodで買ってた気持ちが甦る。
MonyHorse 『MONIBUM』
ねちっこいラップを聴きたいとき、2022年12月に滑り込んできたこのアルバムを。
彼の日常を歌っているような曲でも、モクモクと危うさを漂わせている。Awich、田我流、IO、SEEDAと豪華客演で、いまこのメンツを呼べるラッパーは少ないと思う。
今年はKOHHが未発表曲集を出したけど、KOHHがいなくなったあとの受け皿がMonyHorseなのかもしれない。
さよならポニーテール 『夜の出来事』
公式のMVも音源もYouTubeにないのもったいない。
12月頭のリリースとは思えないほど、事あるごとに聴いていた。タイトル通り夜の始まりの時間帯が似合うアルバム。
さよポニはリリースを追いかけてはいたけど、2nd『青春ファンタジア』が好きすぎてずっとそれを超えるには至らない感じだった。もう9年も前のアルバムだ。
だが今作はかなりグイッときた。時間が経って、ジャケットに描かれる姿や設定上の彼らは歳をとっていないけど、現実には音楽的にかなりの成熟が感じられる。そもそも昔のさよポニだったら夜をテーマに1枚アルバムを作ることはしなかったかも。
大人にも、大人になりきれてない人にもおすすめしたい1枚。
タケウチカズタケ 『blueprint substitute』
大活躍タケウチカズタケ御大のアルバム。
UNDER THE WILLOWシリーズを追いかけていたので、永久欠番になるかと思われた『UNDER THE WILLOW nowhere to go』の発表にも歓喜したのだけどアルバムとしてはこちらが好み。
UNDER THE WILLOWシリーズは他者への提供を想定したトラックの組み直しのような印象だが、こちらはタケウチカズタケ氏が好きに演奏しまくっている。下地にはもちろんキーボードがあるけど、ヒップホップ的要素あり、ハウス的要素ありで楽しい。
仕事帰りにこのアルバムを聴いていたら乗り換え駅を乗り過ごし、帰宅時間を30分近く無駄にした思い出。
今年は小林大吾氏を叩き起こして共作を3つも出してくれたのもありがたかった。
春ねむり 『春火燎原』
誰かの年間ベストにこのアルバムが入ってないと、「あ、入れないんだ、へぇ〜」と思ってしまう。
と、春ねむり本人がたしか少し前に言っていた。
大正解だし、それって作り手として最重要な感覚だと思う。
熱量と濃度はここに挙げた作品の中でもトップ。全21曲、止まらずに聴くことは自らの熱さが足りなくて難しい。
海外での活動も活発で本当に頼もしい。私は彼女の音楽をヒップホップだと言い続けますからね。
ピーナッツくん 『Walk Through the Stars』
ぽんぽことのコンビでVTuberとしても活躍するピーナッツくんの3rdアルバム。
VTuberとしての活動を先に知り、追いかけているうちにラッパーとしての顔を知った。
本業ラッパーと比べるのは野暮だが、反則的な地声なので個性は際立っていると思う。オートチューンにもよく合う声だ。
曲のテーマやリリックの内容は陰キャというかナードっぽくて、でもポップで、普段ヒップホップを聴かない層にも刺さりやすいかも。
今をときめくラッパー達と共演したRASENは個人的に2022年のハイライトのひとつ
ポチョムキン 『AI2090』
98年のデビューからずーっとふざけていてずーっとカッコいい、ポチョムキンの2ndアルバム。13年ぶり。ふざけている。
僕の贔屓チームである北海道日本ハムファイターズの例の人をテーマにした『BIG BOSS』など、中身は相変わらずの具合だけど、LIBROとの『オマジナイ』は今年のベストソングTOP3に間違いなく入る。
半生を80バースで語る『80BARZ』も韻固くてラップうますぎる。かっこいい。
だいぶ長くなったのでこのへんにしておきます。他にはゆるふわギャングのアルバムも良かったし、7人になってからのニトロのアルバムも、今の時代向けにアップデートされた感じがあって好きだった。
冒頭なんやかんや言ったものの、今年も楽しく音楽に遊んでもらいました。
最後に今年一番喰らった曲を置いておしまいにしとこう。
2022年にこんなことってあるのか!キングギドラも再始動というか動きがあったし、ひとつのジャンルを長く追いかけてると楽しい。
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