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時は流れ待つ気ねぇよ

人の住んでる土地にケチつけてくる奴、だいたい俺より田舎の出身。
こんばんは。
ばっちり年に1回の更新ペースになりましたね。
それも、1年の間どんな音楽を聴いていたのかを後で振り返って楽しむ用に。
しかし大学時代にネット上で書いてたものを読み返すことはおそらくない。あの頃の文章って読んでて安心できないから。

OZROSAURUS『NOT LEGEND』

何年振りかわからないけどだいぶ久しぶりなハマの大怪獣の新作。
Spotifyで配信していなくて、すごく久しぶりにiTunes Storeでデータ購入した。
過去作はSpotifyにあるので、今作もそのうち配信されるのではないかと思う。

もともと1MC+1DJのユニットだったけど、昔からほぼMACCHOのソロプロジェクトみたいなもんだと思ってる。そういえば一時期のバンド形態は何だったのか。
ZORNのレーベルから出たアルバムということで、彼がMACCHOとKREVAとの邂逅にも少なからず関わっている。

内省的な曲が多くてMACCHOのラップも静かにスキルを誇示する感じで聞きやすい仕上がり。M-4『Legend』で自ら言っているように、パーカッションみてぇなフロウがネクストレベルすぎて笑ってしまう。

tha BOSS『IN THE NAME OF HIPHOP II』

これまたソロ名義ではかなり久しぶりなBOSSのアルバム。
そしてこれまた配信されていなくて、CDを買わせていただいた。

THA BLUE HERBでは客演なしでトラックはO.N.Oのみというスタイルを貫いているけど、ソロ名義である今作は客演盛りだくさん。トラックもBACHLOGIC、NAGMATIC、grooveman Spot、DJ WATARAI、Michitaなどなど豪華。

1曲を選ぶのは難しいけど、上でMVを貼ったM-4『STARS feat. JEVA』でのJEVAがMVP級。トラックは安心のLIBRO印。
他の客演陣と比べて圧倒的に知名度がない中でスキルと熱さでBOSSの目に留まったというのがいいし、ライブでも一番会場をロックしていたと聞いてさらに好きになった。

田我流『DAILY SHIT VOL.01』

配信されてないついでにもう1枚。
野音ワンマンを成功させた田我流のビートジャック集。一般流通はしておらず野音ライブの物販で販売され、転売が出始める前に公式通販で売ってくれるという男気。私はライブには行ってないので通販でお世話になりました。

日常のあれこれをありもののトラックに乗せてラップするんだけど、日記的でもあり音源としてもちゃんと強度を保ってるのはさすが。
客演にOMSB、MILES WORD、丸、DUSTY HUSKYというメンバー。日記にしては贅沢すぎる。あと丸ってすごく久しぶりに名前を聞いた。このシリーズ、続いてくれることを期待。

CreativeDrugStore『Wisteria』

ラッパー4人、DJ/トラックメイカー1人、カメラマン1人というクルー。
アルバム出たのが12月だったがかなりリピートして聴いている。
PalBedStockは、もう表には出てこないんだな…という寂しさはずっと持ってる。

そもそもクルーとしてまとまった音源を出してくれるとは思っていなかったので、リリースの事実だけでだいぶテンションが上がっている。BIM、in-d、VaVa、JUBEEそれぞれソロ活動が充実しているのでクルーとしてのアルバム発表は不意をつかれた形。

自己紹介ソング的なM-2『Taste Test』が1番好きだが、M-4『6ix Pack』のシリアストラック、サビに入るべき場所でバキバキの低音響かせるところも好き。
フロントの4人それぞれ好きなので来年はぜひライブに行きたい。

Watson『Soul Quake』

これも12月発表のアルバムだった。
いろんな人が書いてるけど、久しぶりに日本語ラップ界のゲームチェンジャーが現れたという印象だ。KOHHからの系譜を感じるけどまだまだ若くて、道を踏み外さなければいいなと思っております。

アルバムは全曲クオリティが高くて、リリース時期は遅かったけど2023年を代表する1枚と言っていい。聞く人を選ぶ声質ではあれど、ralphあたりと並んで今後のシーンを代表するラッパーになっていくのでは。

interplay『interplay』

こんなトラック大好物ですからね。あの頃のFla$hBackSっぽさがある。
東京、千葉のスケーターの若者たちで組んでるクルー。とっつきやすいKANDYTOWNのような印象。
2023年にはもう1枚、『Trail Junction』というEPも出しており、こちらも良作。

Campanella『Mi Yama』

全6曲のEPサイズだけど完全に世界観に持っていかれた1枚。
こんなラップをする人だったっけか。トラックがヒップホップのそれではないんだけど、ラップは正攻法で追いかけてくるのでドキドキする。

山本姓が集まったM-4『YAMAMOTO feat. Daichi Yamamoto, ACE COOL』がネタ曲なのに全員スキルフルすぎて笑ってしまう。こんな曲にこんな贅沢な客演を呼ぶなよ。
DELIの『ARE YOU READY FOR D? feat. DABO』とか、W和田とか思い出した。こんなノリで曲作りしちゃうのもヒップホップの良いところのひとつ。

lil soft tennis『i have a wing』

これはもう、上に貼った曲の一節
「悲しいけどお米を食べなきゃな」
これが2023年一番のパンチラインだと思ったので。
曲としては切ない恋の歌なんだけど、その意味を超えて単独で2023年の日本語ラップ界を駆け巡ったライン。清水寺の住職に書いてもらいたい。

これが「ご飯を食べなきゃな」だと全然ダメなんだよな。お米というところに、視野が狭くなっている感じとか頭が回っていない部分が表れている。
悲しいことがあった時、食事中に頭の中でずっと流れてた曲。

PEDRO『後日改めて伺いました』

前作『後日改めて伺います』を2022年のBiSH解散前の活動期にリリースしていて、BiSHが解散、ドラムのメンバーチェンジを経ての再録アルバム。
『後日改めて伺います』も盤で買ってはいたが、この再録版でアルバムとしての良さに気づいた。

11月発売の最新アルバム『赴くままに、胃の向くままに』では完全にSCRAMBLES編曲からも離れたようだけど、方向性としては正直『後日改めて伺いました』までの方が好み。

バタバタしていた時期に温度感が高すぎず低すぎない音楽を聴きたくて、そこにフィットしてくれたのがPEDRO。このアルバム以外の過去作もこぞって聞き返していた。
アルバム通して落ち着いた印象の曲が多くて聴きやすいが、その中でもM-7『安眠』の歌詞の1行目
「今日はリビングに布団を敷いて寝てみようか」
が特にお気に入りだ。

11月に初めてライブを観たけど(武道館100円ライブで申し訳ない)、昔のライブ映像よりもアユニさんが自信に満ちた表現をしていて良いバンドになっていると思う。突然の何様発言。

BiSH解散前の数ヶ月は明らかに疲れが見えていて勝手に心配したがもう大丈夫そう。最年少メンバーのアユニ成長譚というのも間違いなくBiSHを追いかける上での楽しみになっていたわけだけれども、完全に手を離れたと思っているファンも少なくないのでは。

ExWHYZ『xANADU』

期間限定公開の動画を貼るなってのな。

2年連続でExWHYZのアルバムを紹介しているけど、それはしょうがない。
2023年、もっともライブを観に行ったのがこのグループだ。
セトリが変わったからと同一ツアーで2公演に行ったり、月に2回ライブ行ったり。

武道館ワンマンは素敵な日だった。あとアユニさんがサプライズで加入した日も。xANADUというアルバムも、アユニ入りの[xYD EDITION]の方をよく聴いていたな。どれだけ彼女に救われた1年なんだよ。

曲調は今後もこの方針で!と願っている。最近の曲はバンドサウンドだったり前身のEMPiRE時代の製作陣に寄ったりしていて。数字を残すって大変なんだと思うけどバンドサウンドは「グループの振れ幅の一部」ぐらいに抑えていただけるといいな。

都内某所『WHERE ARE YOU GOiNG?』

不意を突かれた枠。
WACKを事務所ごと推しているのでとりあえずアルバムを買ったわけだけど、一昔前のJ-POPって感じが年齢的にグッときてしまった。

ひと昔前のJ-POPであり、Tomato n' Pineであり東京女子流みたいな。
ただ、メンバーが入れ替わりすぎてパフォーマンスのクオリティ維持が難しそう。というかメンバー1人になって空中分解してしまった。
来年からは豆柴の大群と合体するわけだけど、都内某所の曲はもう披露されないんだろうか?豆柴の面々には合わないような、ちょっと背伸びをした楽曲だしどうなんだろう。

以上でした。
上記以外だとFlat Line Classics、Sound's Deli、テークエム、Oll Korrectなんかは変わらず僕の好みの音楽を聴かせてくれた。

来年もいい音楽聴いてろ、自分

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