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短編小説『ティーンエイジャーの憂鬱』

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記事一覧

短編小説 『ティーンエイジャーの憂鬱』(完)

※前回七 遠い。  朝になっても、夜になっても、変わることない白い天井はどこにも続いてい…

よう。
1年前
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短編小説 『ティーンエイジャーの憂鬱』(六)

※前回六 横殴りの雨は容赦なくブラウスにボディ・ブローを浴びせた。エクリュカラーの生地に…

よう。
1年前

短編小説 『ティーンエイジャーの憂鬱』(五)

※前回五 「若いねえ」  大人になっても絶対に言いたくないと思っていた言葉が当たり前に出…

よう。
1年前

短編小説 『ティーンエイジャーの憂鬱』(四)

※前回四 「少し歩いたほうがいいかもしれませんね」  男が追ってくる気配はない。ようやく少…

よう。
1年前
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短編小説 『ティーンエイジャーの憂鬱』(三)

※前回三 鬱陶しい。  目の前のイチャイチャしている学生を見て思った。  ベンチに体を全部…

よう。
1年前
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短編小説 『ティーンエイジャーの憂鬱』(二)

※前回二 「進路希望の紙、出した?」  クラス委員の女子からそう言われたのは帰りのホーム…

よう。
1年前
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短編小説 『ティーンエイジャーの憂鬱』(一)

一 【ティーンエイジャー】:十代の少年少女を指す言葉。  ・ティーンエイジャーの時期は、心境が不安定で、悩むことが多い。  ・自我の形成される時期であり、親への反抗や人見知りをする時期でもある。  ・異性に興味を持つため、異性問題もこの時期からが多い。  ネット辞典によると自分という人間のカテゴライズはそのようだった。  合っているようでもあったし、そうでもないとも思った。  心境が不安定なのは何も十代の特権というわけではない。毎日の通学電車内では死にそうな顔している大人だ