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北千住の天七

 北千住、素晴らしき街。圧倒的な数、クオリティの高い居酒屋を有する北千住は、酒飲みのメッカともいえるであろう。この街に点在するお店には、僕も愛してやまない名店が多いのは当然であるが、こと西口のときわ通りにはそうしたお店が密集する。その飲み屋街の入り口に存在する名店が本日紹介させていただく天七である。

 天七は1975年創業の関西風串揚げの名店、コの字型カウンターをぐるりとお客さんが取り囲む立ち飲みスタイルである。タバコをお好きでない方にはちと厳しいが、このお店には灰皿がない、床にポイ捨て。ガラがいいだの悪いだのという話は無用、このお店の時代は昭和であり、70'sなワイルドスタイルなのだ。開店から満員御礼、閉店までお客さんがひっきりなしのこの名店、見た目に劣らぬ、おいしい串揚げを頂くことができる。では早速お邪魔してみよう。

 カウンターについたらまず飲み物を注文である。生ビールも良いが、ここはあえてストレートなチューハイといってみよう。串揚げを探しに短冊に目をやると、いつもながら品数は多い、が、注文により徐々にネタは減っていくので、もし狙いのネタがあるのなら、早めの注文をするのが正解と言えよう。串揚げは2本セットなので、お腹に注意しながら注文しよう。とはいえ、カラっとラードで揚ったこのお店の串揚げ、意外と胃にもたれないのがすごいところなのです。さてさて注文、まず第一弾は、僕の大好物、写真の「チーズ」と「えび」からいこうかな。コの字型カウンター内に陣取るおなじみのお父さんに元気な声で注文!圧倒的な喧騒を見せるこのお店では、とにかく声の大きいもの勝ちである。卓上の無料キャベツをチョイチョイやっているうちに、早速参上チーズとエビちゃん、カウンターのソースにつけて頂きましょう!言うまでもなく二度付けは禁止、僕は半身がソースに浸るぐらい、半分は塩でいただくのもいいんですよ、まぁお好みで。チーズはカラっとトロっと、火傷に気をつけて。マイルドなプロセスチーズ、いいなぁ。そしてエビちゃんは、なんとも香ばしい、シッポまでいただいちゃいます。チーズを1本残したところで、第二弾、「若どり」と「元気玉」!「若どり」を頼むときのお店のお父さんの揚げ場への言い方が大好きなんです、「ハイ、ワカ〜っ」と。なんだか殿様の子供を呼ぶような、、自分だけかな、すっかり盛り上がってきちゃったなぁ。お酒はウーロンハイに切り替えてます!若どりは串に刺さってなくて骨つき、うん、フライドチキンだ、ジューシー!「元気玉」は週末限定メニューで、つくねにニンニクが入っている感じ、元気出ちゃうなぁ!!週末限定ってのが少々エロテシズムを感じますな。さてさてクライマックス近し。やはりね、立ち飲みでそんな長い時間飲んで食べたら粋じゃないのヨ、ささっとね、それがワイルドでかっこいいのさ、ベイビィちゃん。第三弾の最終局に選択するは「シロミ魚」と「チーズ」。え、またチーズ?なんてこと言うなかれ、僕はチーズが好きだ、しかも天七のチーズが!お前はチーズを4本は食べねばならないのだ、と天の父は言っている(てんちち、なんつて)!!「シロミ魚」は白身魚なんだけど、なんの魚かあえて書いていないところが潔ぎよし、シロミだ、ンまいです!というか、あぁ、これで今日の天七終わりかぁ、、なんて思っていたらなんだか寂しくなってきた。。

 仕方ない、アンコール!ウーロンハイと「豚カツ」と「イカ」!!俺の串揚げ祭りはまだまだ終わらないぜ!!!と、まぁこんな感じで粋にいけない僕をお許しあれ。

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