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【高校情報Ⅰ共通テスト対策・参考書・問題集】インターネットの仕組み~IPアドレス・DNS・MACアドレス/教科書完全準拠

【高校情報授業】インターネットの仕組み~IPアドレス・DNS・MACアドレス



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【文字おこし】

今回は、インターネットの仕組みについて
IPアドレス、DNSなどについて詳しく説明していきます。

この数字はIPアドレスと言ってネットワーク上の住所の様なものになります。

LINEでメッセージを送る場合で考えていきましょう。
このスマートフォンにはインターネット上の住所であるIPアドレスが割り振られています。

このIPアドレスは1台1台各端末に別々のIPアドレスが割り振られています。
スマートフォンだけでなくパソコンやルーターなどインタネットにつながっている機器にはこのようなIPアドレスが割り当てられています。

※IPv6については後から説明しますので、IPv4で説明します。

IPアドレスは、32ビット2進法で構成されているものを、人の目で分かりやすくするように、8ビットずつドットで区切り、10進法で表現したものになります。
8ビットが基準なので10進法だと0から255までの数で表すことができます。

IPアドレスはドットを境に上から第1オクテット、第2オクテット、第3オクテット、第4オクテットと言います。


今日は、このIPアドレスについて試験問題が解けるレベルまで解説していきます。
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ネットワークには大きくLANとWANの2種類があります。
LANはLocal Area Network の略で、その名の通りLocalつまり限られた範囲のネットワークになります。例えば学校や会社、家庭内等のネットワークは、お互いのパソコンやプリンタ等の機器が繋がっていますよね。その組織の中の人はアクセスできますが、外部の人はアクセスできませんよね。このような限られた範囲で、独立したネットワークをLANと言います。
家庭で使用するネットワークを「家庭内LAN」、会社で使用するネットワークを「社内LAN」と言ったります。
LANでもケーブルにつながっている有線LANとケーブルの代わりに無線電波でデータをやり取りする、無線LANがあります。最近は駅などで、このようなWi-Fiスポットを見かけると思いますが、Wi-Fiは無線LANの中で相互接続を保証している規格を使った技術製品のことです。Wi-Fiと無線LANは同じ意味で使われることが多いです。

WANとは、「Wide Area Network(ワイドエリアネットワーク)」を略したもので、遠く離れたエリアとつながったネットワークのことを指します。
インターネットもWANの1つで、LANとLANをつないだワイドなネットワークになります。
日本国内はもちろん、世界中の人たちと家や会社にいながらコミュニケーションを取ることを可能にしています。

★プライベートIPアドレスとグローバルIP(パブリックIPアドレス)
IPアドレスにはグローバルIPアドレスとプライベートIPアドレスの2種類があります。
グローバルIPアドレスは、WANで使われるIPアドレスのことになります。グローバルIPアドレスはパブリックIPアドレスとも呼ばれます。

プライベートIPアドレスはLANで使われるIPアドレスのことです。
つまり自宅や学校などの独立したネットワーク内だけで使われるIPアドレスのことです。

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グローバルIPアドレスについて、もう少し詳しく見ていきましょう。
WANつまりインターネットの世界では、すべての端末が個別のIPアドレスを持っています。この図で言うとLANとWANとの境界に位置する、ルータがそれぞれ別々のグローバルIPアドレスを持っています。

一方、LAN内の機器は、その組織内でしか使えないプライベートIPアドレスしか持っていないので、インターネットの世界では使えないIPアドレスです。
LAN内の機器がWANつまりインターネットに接続するためには、グローバルIPアドレスを割り当てられているルータを経由する必要があります。

LANのプライベートIPアドレスについて詳しく見ていきましょう。
プライベートIPアドレスは、LANの中で自由に割り当てられるIPアドレスのことです。

例えば、パソコンとプリンタが通信したい場合、パソコンには192.168.1.2 プリンタには192.168.1.4 という風にIPアドレスつまりLAN内部の住所を割り当てることによりお互いの機器が通信できるようになります。

プライベートIPアドレスに使える、アドレスの範囲はあらかじめ決められていて、次の三パターンになります。
先頭が192.168. で始まるもの 先頭が172. で始まるもの 先頭が10で始まるものになります。

プライベートIPアドレスはその組織のネットワーク内で一意であればいいので、例えば がっきー自宅のパソコンに192.168.1.2を割り当てていて、企業Aのプリンタに同じ192.168.1.2が割り当てらえていても問題はありません。
逆にグローバルIPアドレスでは、同じものを割り当ててしまうと、インターネット上の住所が重複して、どちらに届けたらいいかわからなくなるのでグローバルIPアドレスの場合は、同じタイミングで同じIPアドレスを割り当てることはNGです。


ルータは、LANの中に存在する機器とも通信を行いますが、インターネット側に存在する機器とも通信を行います。そのため、ルータには、2つのIPアドレスが割り当てられています。LAN内機器とやり取りするためのプライベートIPアドレスとインターネットとやり取りするためのグローバルIPアドレスです。


自宅のパソコンがどのようにしてインターネット側に接続しているかを説明していきます。
まず、
ここに入力して検索でcmdと入れて、コマンドプロンプトを立ちあげます。
そこで ipconfig と打ち込んでエンターキーを押します。これは、割り当てられているプライベートIPアドレス等のネットワークの設定を確認するときに使われるコマンドです。

IPv4アドレス欄に記載されている192.168.1.19というのが、このパソコンに割り当てられている、プライベートIPアドレスになります。
4桁ごとにコロンで区切られている、IPv6アドレス欄もありますが、これは後ほど説明するので、IPv4の前提で説明していきます。

デフォルトゲートウェイに192.168.1.1というのが割り当てられていますが、これはルーターのIPアドレスになります。
例えば、このパソコンがインターネット側のホームページを見る場合、まずはルータと通信して、ルータが宛先のIPがグローバルIPかプライベートIPかを判断します。
そして、グローバルIPアドレスの場合は、インターネット側と通信を行い、得られたホームページの情報を、依頼のあった端末に返却します。
逆に、プリンターと通信する場合は、ルータはプライベートIPアドレスとの通信と判断し、インターネット側には出ていかず、内部の機器と通信の仲介を行います。

ルータにどのようなグローバルIPアドレスが割り当てられているかを調べるためには、Google検索で グローバルIPアドレス確認などとキーワード検索すると、インターネット側からルータにどのようなグローバルIPアドレスが割り当てられているかがわかるWebページがヒットします。有名なのは、IPアドレス確認くんです。
なお、グローバルIPアドレスを公開することは好ましくないので、ここでは一部見えなくしています。
自宅からインターネット接続する場合、このグローバルIPアドレスは、インターネットサービスプロバイダと呼ばれる、インターネット接続の仲介サービスを行う会社が割り当てています。一定期間毎に、IPアドレスの割り当てが変わったりします。これを動的IPアドレスや変動IPアドレスと言います。別料金を払うことで、割り当てられるグローバルIPアドレスを固定化したりもできます、これを静的IPアドレスや固定IPアドレスと言います。

このように1つのグローバルIPアドレスで、プライベートIPアドレスを持つ複数のパソコンなどが同時にインターネット接続ができますが、この1つのグローバルアドレスを複数の端末で共有する変換技術をNAPTと言います。グローバルIPアドレスとプライベートIPアドレスが1対1の時の変換はNATという機能を使います。


先ほどのプライベートIPアドレスについて見た時に サブネットマスク欄に255.255.255.0 と表示されていました。この、サブネットマスクについて説明していきます。

少しややこしい部分なので、先に例から説明します。
固定電話の電話番号を思い浮かべてみてください。

例えば、東京に電話をかける場合は市外局番の03を頭につけますよね。そして、その後の桁は東京都内で割り振られています。
大阪に電話をかける場合は、市外局番の06を頭に付けます。
市外局番を見るだけで、大阪や東京と言ったざっくりとした地域を特定できます。

IPアドレスも、ネットワーク部とホスト部の2つに分割されます。ネットワーク部が市外局番の様なイメージで、ネットワークグループを特定するためのもので、ホスト部がそのグループに属する1台のコンピュータを特定するイメージです。

市外局番は03とか06とかで、どこまでが市外局番かは判断可能ですが、IPアドレスは、このサブネットマスクを使って、ネットワーク部とホスト部の境目を判断します。

サブネットマスクはIPアドレスと同様に人間に分かりやすい、10進法を使っていますが、2進法に変換する必要があります。

192.168.1.19を2進法に変換するとこのようになります。
そしてサブネットマスク255.255.255.0を2進法に変換すると、1が続いて最後の8桁が0となります。
上下に並べて
サブネットマスクが1が続いている部分が、ネットワーク部
サブネットマスクが0の部分がホスト部になります。

2進法変換したIPアドレスで、ホスト部を全て0にしたIPアドレスをネットワークアドレスと言います。
ホスト部を全て1にしたIPアドレスを、ブロードキャストアドレスと言って、そのネットワークに属する端末すべてと通信したい場合に用いられます。

今回の192.168.1.0のネットワークアドレスについては
ホスト部が00000000~11111111の2の8乗個つまり256種類のアドレスを割り振ることが可能です。ただし、先ほど説明したネットワークアドレスとブロードキャストアドレスの2つは予約されているので、2を引いて最大254台の端末に対してプライベートIPアドレスを割り振ることが可能になります。

ややこしかったと思うので、ここで練習問題をやっていきましょう。

IPアドレス192.168.3.1
サブネットマスク 255.255.254.0
として
ネットワークアドレス、ブロードキャストアドレス(10進法表記)
当ネットワークに接続できる最大端末台数を答えてください。
時間は2分です。

まずは2進法で表します。
11000000.10101000.00000011.00000001
11111111.11111111.11111110.00000000

サブネットマスクの1と0の境目を探すと
第3オクテットの1桁目と2桁目の間がネットワーク部とホスト部の境目となります。

ネットワークアドレスを求めます。
サブネットマスクが1の部分は、そのまま持ってきて、0の部分はホスト部は全て0とします。
これを10進法で表すと、192.168.2.0 となります。

ブロードキャストアドレスを求めましょう。
ネットワークアドレスはホスト部を全て0にしましたが、ブロードキャストアドレスはホスト部を全て1にします。

これを10進法で表すと192.168.3.255となります。

このネットワーク内に接続できる最大端末台数を求めましょう。
ホスト部が9桁なので2の9乗で512
ネットワークアドレスとブロードキャストアドレス分は割り当てができないので、512―2で最大510台の端末が接続できます。


ネットワーク部とホスト部との境目の表記は今説明したサブネットマスクの他に
サイダー※ と言われるものを使う場合があります。

IPアドレスの後に スラッシュを付けてその後に2進法の桁数基準でネットワーク部の桁数を表記します。

先ほどのIPアドレス 192.168.1.19 
サブネットマスク255.255.255.0の場合 ネットワーク部が2進法では8桁×3で24桁なので、サイダーで表記すると
192.168.1.19/24 となりサブネットマスクの代わりになります。

 


少し練習しましょう
IPアドレス 192.168.3.10
サブネットマスク255.255.255.252
をサイダーでの表記に修正してください。時間は1分です。
11111100
192.168.3.10/30

慣れてくると255は1が8つということは分かるので、最後の252だけ変換して1の数を求め 8×3=24 に 第4オクテットの1の数をプラスするやり方が効率的です。

★クラスについて
ネットワーク部とホスト部の桁数を可変にする方法を説明しましたが、クラスといってホスト部とネットワーク部の桁数があらかじめ決まっているものもあります。
クラスAからCまでの3種類があります
クラス 先頭ビット列 アドレス範囲 割り当て可能ホスト数
クラスA 0 0.0.0.0.~127.255.255.255. 16,777,214個
クラスB 10 128.0.0.0.~191.255.255.255. 65,534個
クラスC 110 192.0.0.0.~223.255.255.255. 254個

ただ、この方法だと例えば255台パソコンが同一ネットワーク内に存在する場合
クラスCだと1台足りないので、クラスBを割り当てることになります。
254台からいきなり65534台接続可能になりますが、IPアドレスが無駄に消費されるため、現在は、サブネットマスクやサイダーを使うのが一般的になっています。


★PINGコマンドについて
相手側の端末やサーバが稼働しているかどうかの確認する方法としてpingコマンドがあります。
コマンドプロンプトにpingの後に確認したい宛先端末のIPアドレスを入れてエンターを押します。

正常に稼働している場合は、このように応答があります。
稼働していない場合または存在しないIPアドレスの場合はこのような感じで応答が無くタイムアウトとなります。


★DHCPについて★
ここまで、IPアドレスについて話してきましたが、自分自身のパソコンにIPアドレス設定した覚えないのに自動で番号が割り振られていると思った方も多いと思います。
この自動割当にはDHCPというプロトコルが使われています。

先ほど少し触れたIPv6アドレスについて説明します。
IPv4は、2進法で32桁つまり、32ビットなので2の32乗 約40憶のIPアドレスを表すことができます。
しかし、インターネットの利用が世界で急拡大していることから、このIPアドレスが枯渇するという問題が顕在化していてこれに対する対応策として、IPv6への移行があります。
IPv6は16進法表記ですが、2進法に変換するとアドレスを128ビットで管理するので、2の128乗で約340兆×1兆×1兆のIPアドレスを表すことができます。
さらに、IPv4の不要な機能を削除し、経路情報の高速化やマルチメディア対応など新たな機能が付加する形で設計されています。
IPv6は多くの利点がありますが、IPv4との互換性が無いために普及が遅れているという実情もあります。

IPアドレスの説明はここまで、基礎から試験問題が解けるレベルまでこの動画で説明したから、頭がパンパンだと思うけど、理解できれば得点源にできるから何度もこの動画を見て理解してくれたら嬉しいです。

インターネット上の住所といいましたが、実際にブラウザのアドレス欄に入れるのはIPアドレスではなくて、youtube.comの様に入れているんだけど、、と疑問に思われた方もいるとおもいます。
これは、DNSという仕組みを使って文字列をIPアドレスに変換しています。

★DNSの仕組み
例えば、電話番号の場合を考えてみましょう
鈴木一郎さんの電話番号は03-1386-91XX
山田花子さんの電話番号は06-8572-87XX
だったとしましょう。 この番号を覚えてくださいといわれても難しいですよね。

でも、電話帳があれば電話番号を覚えていなくても
鈴木一郎で検索すると03-1386-91XXの電話番号と対応付けてしてくれて、利用者は電話番号を知らなくても鈴木一郎さんにと通話ができるような仕組みになります。

今の例を、実際のコンピュータの世界に置き換えていきましょう。

まず、googleのアドレスで説明をしていきます。
https://www.google.com
httpsの部分は以前の動画で説明した、通信経路上を暗号化して、HTMLなどのデータファイルをやり取りするためのプロトコルです。

wwwの部分はホスト名 google.com は ドメイン名といい、ホスト名とドメイン名を合わせて、FQDNと言います。

このFQDNは完全修飾ドメインとも言います。
高校の情報の教科書では、このFQDNの範囲をドメイン名としている場合があります。
これは間違いではありませんが、将来 IT系国家資格の基本情報技術者試験等を受ける場合は、ホスト名とドメイン名とFQDNの違いを明確にしておかないと解けない問題もあります。またIT企業に勤める場合も、その違いを明確にしておかないとネットワークに詳しい人から指摘される場合があります。
ですので、FQDN(完全修飾ドメイン)とドメイン名は、このような形で分けて覚えておくのをお勧めします。

httpsの部分はプロトコルを表していて、スキーム名と言います。


ドメイン名はインターネット上のネットワークグループ名になります。
ホスト名は、ネットワーク内の特定のコンピュータ名(サーバーなど)を表しています。

だからFQDNはこのネットワーク内のこのサーバーという意味になります。
ただ、最近は、wwwは省略されることが多いです。

このFQDNとIPアドレスを紐づける仕組みをDNSといいます。
DNSはDomain Name Systemの略です。

DNSサーバーという箱に、www.google.comという、FQDNやドメイン名を入れると、IPアドレスが出てくるイメージになります。
この行為を「名前解決」と言います。

DNSの説明は書籍やWebページによって。
 ・FQDNとIPアドレスを紐づけるもの
 ・ホスト名とIPアドレスを紐づけるもの
 ・ドメインとIPアドレスを紐づけるもの
と色んな表現がされていますが、どれも間違いではありません。

www.google.comのドメインで実際に名前解決を試していきましょう。
名前解決はnslookupというコマンドを使います。

コマンドプロンプトを立ちあげて
nslookup www.google.com と入れてエンターキーを押してください。
この、IPアドレスがgoogleのWebページがあるサーバの住所になります。

今話したことをまとめとしてWebページ閲覧の流れを説明していきます。
DNSサーバは www.google.comのFQDNと実際のWebページのデータがあるWebサーバのIPアドレスを紐づけた形で設定しておきます。

まず、ウェブブラウザのURL欄にwww.google.com と入力しエンターキーを押します。
まず、名前解決のためにDNSサーバにアクセスし、DNSサーバはwww.google.comに対応するIPアドレスを返却します。
クライアント端末は、その手に入れたIPアドレスで実際のgoogleのWebページがあるWebサーバにアクセスします。
ちなみに、DNSサーバにも住所であるIPアドレスが割り振られていますが、これはFQDNでアクセスされた場合に、インターネットサービスプロバイダ側でDNSサーバのIPアドレスを持っていて、そこへの問い合わせの仲介を行ってくれます。

DNSサーバは、同じgoogle.comのドメインでも
メールの@以降のgoogle.com などで使われる場合が多いです。
そうした場合、WEBサーバやメールサーバ自体を分けて構築することが多いです。
www.google.comのWEBサーバは 123.123.123.123
メールサーバは222.222.222.222 の様に同じドメインでも用途によって複数定義できます。
この対応付けの1行1行をレコードといいます。
レコードには色々種類がありますが代表的なものに
IPv4アドレスと紐づけているものをAレコード
IPv6アドレスと紐づけているものをAAAAレコード(ウアッドエーレコード)
メールサーバと紐づけているものをMXレコード といいます。

DNSサーバに登録されているリソースレコードの集まりを、「ゾーン」と言います。ゾーンファイルやゾーン情報とも言ったります。

ドメインについてさらに詳しく見ていきましょう。
今は、google.comで話しましたが、
末尾がjpとか、co.jp などがありますよね。

www.yahoo.co.jp の例で説明していきます

ドットを境目に右から、jpの部分をトップレベルドメイン、coの部分を第2レベルドメイン、yahooの部分を第3レベルドメイン、wwwの部分を第4レベルドメインと言います。

意味としては、jpの部分は国別コードと言って日本の場合は、japanの略でjpになります。
国別コードは、Contry Code Top Level Domainを略してccTLDとも言います。

.comや.orgや.netなど特定の国に依存しないトップレベルドメインは、汎用トップレベルドメインと言い、generic Top Level Domain を略して gTLDとも言います。

coの部分は組織区分と言って、coはcompanyの略で企業であることを示しています。
goはgovernmentの略で、政府機関 、edはeducationの略で学校、 acはacademicの略で大学など教育機関であることを示しています。
yahooの部分は組織の名称を示しています。
wwwは、先ほど説明しましたがホスト名つまりそのドメイン内のコンピュータ名を表しています。

先ほど分かりやすくするために、DNSサーバ1台で説明しましたが、ドメインは階層構造で管理されています。
ドメインの階層は、ルートを頂点としたツリー構造をとります。
ルートの配下にcom jp org などのドメインが続き jpの配下にはco,go,acなどが続きます。

この階層構造まで掘り下げてyahoo.co.jpの名前解決を行うパターンを見ていきましょう。


まず、クライアントパソコンのURL欄にwww.yahoo.co.jpのアドレスを入れます。
そして、www.yahoo.co.jpに対応するIPアドレスを取得するため、ISPが管理しているDNSサーバに問い合わせます。
しかし、このDNSサーバーにwww.yahoo.co.jpの情報がキャッシュとして残されていない場合、ルートDNSサーバから順番に問合せを行います。
まずは、jpを管理するDNSサーバのIPアドレスをルートDNSサーバに問合せます。
ルートDNSサーバは、jpのDNSサーバのIPアドレスを返却します。
次に、手に入れたIPアドレスをもとにjpを管理するDNSサーバにアクセスして、co.jpを管理するDNSサーバのIPアドレスを問い合わせます。
jpを管理するDNSサーバは、co.jpを管理するDNSサーバのIPアドレスを返却します。

次に、手に入れたco.jpを管理するDNSサーバのIPアドレス対して、yahoo.co.jpを管理するDNSサーバのIPアドレスを問い合わせます。
co.jpを管理するDNSサーバは、yahoo.co.jpを管理するDNSサーバのIPアドレスを返却します。

そして、手に入れたyahoo.co.jpを管理するDNSサーバのIPアドレス対して、
www.yahoo.co.jpに対応するWEBサーバのIPアドレスを問い合わせます。
その結果を、www.yahoo.co.jpのIPアドレスを管理するDNSサーバは、問合せ元のDNSサーバに返却し、問合せ元のDNSサーバはクライアントPCにこれを返却します。

クライアントパソコンは手に入れたwww.yahoo.co.jpのIPアドレスにアクセスしyahooのホームページの情報を入手します。

この時、一番初めに問い合わせているDNSサーバをキャッシュDNSサーバと言います。階層を追って返答を返しているDNSサーバ群をコンテンツDNSサーバ又は権威DNSサーバと言います。

クライアントPCからキャッシュDNSサーバに問い合わせている部分を再帰的問い合わせと言います。キャッシュDNSサーバから権威DNSサーバに問い合わせている部分を反復問合せ又は非再帰的問い合せと言います。
※書籍によって「再帰的問い合せ」「再帰問い合せ」とありますが、どちらでも良いです

キャッシュDNSサーバは権威DNSサーバへの問い合わせ結果を一定期間保持して、再度同じ問い合せがあった場合は、権威DNSサーバへは問い合わせずにキャッシュから返却します。これは、権威DNSサーバへの負荷を減らす目的もあります。

★パケット交換方式★
つぎはデータ通信について説明していきます。
加入電話の場合は、通話する2点間を直接つないで回線を確立してから通信をしています。
これは、ほかのだれかが通話中だと他の人は通話ができずに、このような音が流れて話し中つまり、回線占有中だとわかります。
これを回線交換方式といって、確立された回線は他の利用者に影響はされないですが、回線を占有してしまうので効率が悪いです。

これに対して、インターネットでは、データをパケットと言われる小さな単位に分割して宛先の住所であるIPアドレス等を元にしてデータが送られます。
この時、同じ回線に異なる宛先のパケットを混在させています。これをパケット交換方式と言います。
回線がパンク等と言いますが、震災時などは、電話回線による通話は制限されることが多いですが、SNSやメールなどはこのような効率のよいパケット通信を利用しているために、震災時でも利用できる可能性は高いメリットがあります。

通信の流れについてもう少し掘り下げて説明していきます。
インターネットの世界では、ルータ同士が網目のように接続されていて、パケットが宛先に届くまでに複数のルータを経由しています。
ルータには隣接するネットワークなどの経路情報が登録されていて、パケットを目的の宛先まで届けてくれます。これをルーティングといいます。
同じ宛先のパケットでも回線の混雑状況などから、別の最適な経路でパケットが届けられ、受信側でパケットが結合されます。
途中、遅延がおきたり、順番が入れ替わったとしても、個々のパケットには順番などのヘッダ情報が付与されているので元のデータに復元することができます。

★同一ネットワーク内
今日は、同一ネットワーク内でデータがどのように転送されていくかということについて説明していきます。

同一ネットワーク内でデータ転送を行う為に必要なものに
MACアドレスがあります。

MACアドレスとは、パソコンやルータなどのネットワーク機器などについている固有の識別番号になります。

同一ネットワーク内では、このMACアドレスがそれぞれの端末の住所の役割を果たします。

表記方法はFF:AB:CD:EF:12:34
のように0~9 A-Fの16進法であらわされます。コロンはIPアドレスのドットと同じで、二けたごとに区切るものになります。区切り文字はハイフンだったりただのスペースだったりします。
2進法に変換すると 48bit つまり0と1の48桁になります。


前半24bitはOUIいう名前の、ベンダー番号が割り振られます。メーカー固有の番号になります。
後半がそのメーカが付けるシリアル番号になります。

例えばAPPLEのOUIは00-1B-63になります。

だれがメーカごとの取りまとめをしているかというと
IEEEというアメリカに本部を置く技術標準化機関が管理しています。

基本的にこの番号は他の機器と重複しないように世界で一つになるように付けています。

自分のパソコンに割り振られたMACアドレスを見るには
windowsの場合は、コマンドプロンプト
立上げて、ipconfig -allと入力したら見れます
MACアドレスの公開はあまり望ましくないので、一部をマスキングしてあります。

複数のMACアドレスが表示されています。パソコンという機器に一つということではなく
例えば、無線LANと有線LAN二つのネットワークインターフェースを持っている場合は2つでてきます。
有線LANの場合、このようなコネクタの差込口がパソコンについていると思います。
この、ネットワー
同一パソコンでも、ネットワークの入り口が二つあるイメージです。


それではデータ転送の仕組みを説明していきます。

端末AからDまで4台あってそれがスイッチにつながっています。

MACアドレスは長いのでここでは簡略化して端末AならMACアドレスAとします。

端末のIPアドレスは192.168.1.1から順番に割り振ります。

端末Aから端末Dと通信します。
はじめのデータ転送は、相手のIPアドレスは知っているけどMACアドレスは知らない状態なので、端末Aは端末DのIPアドレスに対応するMACアドレスを問い合わせます。

このIPアドレスからMACアドレスを得るプロトコルをARPと言います。
問い合わせの時に出力されるデータのことをフレームと言います。


ARP要求のフレームはまずスイッチに届きます。
スイッチは、どのポートに端末Dがつながっているか分からないので要求のあったポート以外、全てのポートから、IPアドレス192.168.1.4が割り振られている端末のMACアドレスを教えてくださいとARP要求をだします。 この受信したポート以外のすべてのポートから、フレームを送出することを、フラッディングといいます。
スイッチにつながっている。端末D以外は、自分自身には関係ないということで、届いたフレームを破棄します。端末Dは自分自身のIPアドレスだとわかるので、MACアドレスを応答します。この応答をARP応答と言います。
そして問い合わせ元の端末Aに端末DのMACアドレスを返却します。
端末Aは手に入れたMACアドレスで端末Dとデータのやり取りが行えるようになります。

ここで覚えておいてほしい用語に、MACアドレステーブルとARPテーブルがあります。

MACアドレステーブルはスイッチのボートとつながっている端末のMACアドレスの対応表になります。
スイッチは、はじめはどのポートにどのMACアドレスを保持している端末が繋がっているかは初めはわかりません。


ARP要求があった時に端末AのMACアドレスが分かるので、接続先のポートと対応づけて保持しておきます。
そして、ARP応答があった時に端末DのMACアドレスが分かるので、接続先のポートと対応づけて保持しておきます。
次回から特定のMACアドレス宛ての通信があった場合は、そのMACアドレステーブルを参照して、そのポートからだけデータを送出します。


ARPテーブルはIPアドレスとMACアドレスの対応表になります。
端末Aは、ARP応答があったときに端末DのIPアドレスとMACアドレスの紐づけをARPテーブルに書き込みます。次から端末Dとの通信はARPをわざわざせずに、ARPテーブルをみて、そのMACアドレスで通信をします。


いまは1台のスイッチで解説しましたが、試験時はスイッチが連なっているパターンで問われることがあります。
考え方は同じです。

スイッチ① ② ③があって

スイッチ①のポート1番につながっている端末Aと、スイッチ③のポート4につながっている端末Dが通信するとします。
MACアドレステーブルの更新状況も確認しながら流れを追いましょう。

まずは、端末AはARP要求を出します。
スイッチ①は ポート1番に端末Aが繋がっていることがわかるので、MACアドレステーブルを更新します。ARP要求フレームをフラッディングします。

スイッチ②の1番ポートにもフレームが届きます。スイッチ②は、1番ポートの先に 端末Aが繋がっていることがわかるので、MACアドレステーブルを更新します。
ARP要求フレームをフラッディングします。


スイッチ③の1番ポートにもフレームが届きます。
スイッチ③は、1番ポートの先に 端末Aが繋がっていることがわかるので、MACアドレステーブルを更新します。

スイッチ③も要求フレームをフラッディングします。そして、スイッチ③の4番ポートにつながっている端末Dは要求フレームが自身のIPアドレスと一致するので、ARP応答として端末A宛てにMACアドレスを返却します。

スイッチ③はその応答をうけて、ポート4番の先に端末Dがつながっていることがわかるので、MACアドレステーブルにポート4番と端末Dの紐づけを追加します。
ARP応答を1番のポートからだします。

スイッチ②はその応答をうけて、ポート4番の先に端末Dがつながっていることがわかるので、MACアドレステーブルにポート4番と端末Dの紐づけを追加します。
ARP応答を1番のポートからだします。

スイッチ①はその応答をうけて、ポート3番の先に端末Dがつながっていることがわかるので、MACアドレステーブルにポート3番と端末Dの紐づけを追加します。
ARP応答を1番のポートからだします。

応答を受け取った端末Aは、端末DのIPアドレスとMACアドレスを対応づけてARPテーブルを更新します。

端末Dにデータを送信する際はスイッチもMACアドレステーブルを参照し、端末Dのつながっているポートからだけフレームを送出します。

以上が、同一ネットワーク内のデータ送信の基本になります。

★ISP
以前の動画で説明しましたが、インターネット接続を仲介してくれる会社をインターネットサービスプロバイダを略してISPと言います。
IIJ、ビックローブ、NTTコミュニケーションズのOCNなど色んなISPが存在します。

スマートフォンやタブレットなどは、SIMカードを使い、携帯電話網を利用してインターネットを利用することができます。

IoTといって、テレビや冷蔵庫、エアコン、自動車など様々なものがインターネットに接続するようになり、私たちの生活やビジネスは便利に大きく変化しています。

【解説重要用語】
IPアドレス、オクテット、グローバルIPアドレス、プライベートIPアドレス、動的IPアドレス(変動IPアドレス)、静的IPアドレス(固定IPアドレス)、NAPT、NAT、サブネットマスク、ネットワーク部、ホスト部、CIDR、クラス、DHCP、IPv4、IPv6、FQDN、DNS、ドメイン、ホスト名、スキーム名、レコード、ゾーン、国別コード(ccTLD)、汎用トップレベルドメイン(gTLD)、組織区分、名前解決、再帰的問い合わせ、キャッシュDNSサーバ、コンテンツDNSサーバ、権威DNSサーバ、回線交換方式、パケット交換方式、ルーティング、MACアドレス、MACアドレステーブル、ARP、ARPテーブル、ISP、IoT、pingコマンド


5.1 LANの構成 (waseda.jp)
http://www.f.waseda.jp/kane/sp_net/chap_5.html

情報通信白書 for Kids:暮らしを支えるインターネット:インターネットの誕生(たんじょう) (soumu.go.jp)
https://www.soumu.go.jp/hakusho-kids/life/what/what_12.html★私の目標
「とある男が授業をしてみた」 の葉一さん
https://www.youtube.com/user/toaruotokohaichi
※Google社に招待頂いた、「YouTube教育クリエイターサミット2020」で
 葉一さんと文部科学省・Google役員の対談セッションに感銘を受けて、高校情報講座スタートしています。


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