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息を止めて書いた

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息を止めて書いた、勢いだけの文章。リズム以外何もない。
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2024年6月の記事一覧

人間の生活はライブたりうるか─2024.6.28 高円寺で「入れるVlog」をやる

自分で言うことじゃないのだろうけど、僕は芸人として、だいぶ変わったことをやってきた。「事務所に所属しない芸人」というのもマイノリティ的な選択なのかもしれんけど、たぶん問題はそんなとこじゃない。 どっちかというと、制作会社が企画するあらゆるライブに自分から出ず、自分から業界と絡むことなく、ただただ勝手に単独公演をやり続けるというのが、かなりめずらしいご飯の食べ方なんじゃないかと思う。 でも実際、事務所無所属でお笑いで生きていくには、これはつまり、芸人としての自分のコンテンツ

『読む』ラジオ、知らないラジオ、『飲む』ラジオ

フクロウじゃなくて人間だった 九月という芸名を名乗って久しい。人前でコントをすることと、時たまエッセイなど文章を書くことを生業としている。 「コント」とか「エッセイ」とか言うとかっこよく聞こえるけれど、正直に言って僕のそれらは人前でケツを出しているだけに等しい。たまに真面目くさったことを言うのも、だいたいその後でケツを出すためである。 意外にもメシが食えていて本当に意外だ。そんなもんが生業になる時代に生まれてよかったなと思う。鎌倉時代に生まれていたら、偉い人の前でケツ

名古屋の夜をどうやって過ごすか 西宮の朝をどうやって迎えるか

今週末はかなり忙しい。鬼の如きスケジュールである。なんてったって大量にライブがある。そうだ、ライブだ。ネットの発信ばっかしてると思ったか。そんなわけない。誰がそんな奴になりたいんだ。 そう、なにせライブが多いのだ。そのことをネットで発信させてくれ。 6.7(金)が名古屋での公演で、18:00からと19:45からの2回公演。新作を中心にコントを30本ほど披露する。(残席いくばくか。ご予約はこちらから) そのあと、6.8(土)には兵庫県西宮市での単独公演。同じく90分のライ

モーゼになって「どうもー!」って言いたい

お笑い芸人は「どうもー!」と言いながら舞台に登場する。 漫才師は常にそうだし、コント師もライブのオープニングでは「どうもー!」と言いながら登場する。僕はあの瞬間が好きだ。芸人の色気が出る瞬間の一つだと思う。 緊張感と期待感がある場の空間を、声一つで切り開いて、自分のものにしてしまう感じ。上手い人だと、本当に声が空間を切り裂いていくのが見える。そのたび、なんか「モーゼだな」と思う。 お笑いに限ったことじゃないけれど、好きなものをライブコンテンツで見るのは結構凄いことである