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#ゲーム 記事まとめ

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noteに公開されているゲーム系の記事をこのマガジンにストックしていきます。コンソール、PCなどのビデオゲーム、ソーシャルゲーム、ボードゲームなど。
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#アーケードゲーム

アはアーケードのア 第41回『レインボーアイランド』(1988年/タイトー)

ゲームバランスを壊すほどのパワーアップについて改めて考えてみる アーケードアーカイブス版『レインボーアイランド』が発売されました。同ゲームについて少し語ってみたいと思います。 『レインボーアイランド』は当時クリアもした大好きなゲームという大前提で、全要素を把握して後半へ進むとどんどん大味になってしまう(なり過ぎる)ところはどうなんだろうともずっと思ってたのですが(とくにウィングはゲームを壊してる)、今見ると近年のローグライト系ゲーム的なよさもあるなと改めて感じました。

『ガントレット』イベントとヒップアップ島崎俊郎さんの思い出

ヒップアップのリーダーだった島崎俊郎さんが亡くなられた。 ぼくが学生のとき、新宿のスタジオアルタで『ガントレット』のリリースイベントがあって(1階の大通り前で)、当時ナムコでバイトしていたぼくも手伝いで駆り出された。そのとき営業で来ていたのがヒップアップでした。 イベントは、来場したお客様に『ガントレット』をプレイしていただくというもので、ぼくはプレイし終えた人に特製の缶バッジを渡す仕事をしていました。 ヒップアップはその合間に舞台に出てきてネタを披露するんです。ぼくも

1980年代のeスポーツ~ベーマガ “チャレハイ” の思い出~

ゲームセンターでハイスコアを申請すると雑誌に名前が載るという文化 以前、別のところでも少し話したことがあるのですが、『マイコンBASICマガジン(通称ベーマガ)』の「チャレンジ!ハイスコア」(通称チャレハイ)の思い出を書きます。 ※最近のツイートの転載です チャレハイとはベーマガの1コーナーで、全国のゲームセンター約100店舗で出された各種ゲームのハイスコアを毎月集計し、ゲーム毎に全国トップを掲載するというもので、主に1980年代から90年代にかけてゲームセンター向けのゲ

アはアーケードのア 第40回『テトリス』(1988年/セガ)

セガ版『テトリス』の上級者のプレイを見たときの衝撃 『テトリス』はパソコンのBPS社版と、その少し後に出たアーケードのセガ社版の内容がホントに違っていて、「仕上げかたでこんな別物になるんだ」と衝撃を受けたゲームです。 当時、セガ版『テトリス』のブロック落下速度MAXの段階を初めて見たときに「いやいや、こんな無茶な難易度ないでしょ。対処できるわけない!」と正直思いました。 実際、発売後しばらくの間は、ぼくが通っていたプレイシティキャロット巣鴨店でもうまい人はいませんでした

アはアーケードのア 第39回『スペースバトル』(1980年/豊栄産業)

『ムーンクレスタ』+『ミサイルコマンド』的なシューティング  友人のAEX-RYU氏所蔵のアーケードゲーム『スペースバトル』をプレイさせていただきました。当時一度も見たことがなく、今回が初プレイです。  いわゆる『ギャラクシアン』基板をベースにつくられたゲームの一つでしょうか。敵の動きにかんしては『ムーンクレスタ』にかなり近い印象です。  各ステージ1種類の敵が出てきて、それを全滅すると次のステージへ進みます。画面下部には守るべき基地があり、クリア時に残った数に応じてボ

アはアーケードのア 第38回『バラデューク』(1985年/ナムコ)

敵オクティを倒しゲートを目指す探索型シューティングゲーム  『バラデューク』は80年代後半のナムコで『トイポップ』の次ぐらいに好きなゲームです。当時1コインクリアできるぐらいプレイしたけれど、今遊んでもかなり楽しめますね。これだけの遊びを1スティック1ボタンで実現していることにも改めて驚かされます。  何でこんなに好きなんだろうと考えるに、銃の反動や低重力空間の独自性は言わずもがなで、基本的には一つひとつの仕様がよく吟味されてることと、チューニングが丁寧という当たり前の積

アはアーケードのア 第37回『三輪サンちゃん』(1984年/セガ)

ターゲット収集型のスピーディなアクションゲーム  メガドライブミニ2で『三輪サンちゃん』をしばらく遊んでみました。  当時、とても気に入っていたのに行きつけのお店になく、あまり遊べなかったゲームの一つだったので感激しています。  プレイしてみて改めて感じたのが、とんでもなくテンポがいいこと。動きがクイックでフィールドの広さもコンパクトなので、短期決戦型であっという間に1ステージが終わる。  このスピード感って同社の『フリッキー』『テディボーイブルース』『アップンダウン

アはアーケードのア 第36回『トイポップ』(1986年/ナムコ)

“地味可愛い”ゲーム『トイポップ』  『トイポップ』は1986年にナムコから発売された、ハートを集めて出口から脱出する固定画面アクションものです。この3年前に発売された同社『リブルラブル』の基板を流用した製品です。  可愛い絵柄ながら当時としても地味なゲームで、16dotのキャラクターで大半の絵が構成されてるという、あの時代のアーケードでは既に絶滅に近かったスタイルといえます。  操作性も癖があり、破壊対象物に対して軸を合わせるために16dotの移動が1単位になっていて

アはアーケードのア 第35回『いっき』(1985年/サン電子)

『いっき』のスクロールが独特なことには理由がある  SNS でサン電子『いっき』の話題を見たので、ちょっといろいろ思い出していました。以下は、主に(ファミコン版ではなく)アーケード版の記憶で話しますが、説明が不正確なところや認識間違いがあるかもしれないので、そのときは突っ込んでください。  『いっき』はスクロールが少し独特で、まず画面中央の一定範囲の矩形から出ないとスクロールが始まりません。  それ自体はごく普通の仕様ですが、その矩形がけっこう大きいので、外へ向かって歩

アはアーケードのア 第34回『サンダーセプター』(1986年/ナムコ)

浮遊感抜群のスペースレース+シューティングゲーム  アーケードアーカイブス版の『サンダーセプター』をプレイしました。後方視点のシューティングもので、当時はコクピット筐体で、専用のアナログコントローラでプレイするゲームでした。  当時、少ししか遊んでなかったのですごく基本的な感想ですが、レースゲームがベースになってるので、その時点で操作するおもしろさと共に難しさが内包されていて、そこにさらにシューティングと弾避け要素が加わってるので、攻略要素十分なのだけど、やはりそれだけ難

『アはアーケードのア』 第22.1回『モトス』その2(1985年 ナムコ)

 『モトス』は以前第22回で、発売当時にぼくが行なったプログラマインタビューをアップ済みなのですが、改めて内容にかんしても少し書きましたので、今回第22.1回としてアップ致します。 第22回『モトス』の記事はこちらになります。 https://note.com/kenjohkohji/n/n82e6e1bddea3?magazine_key=m39235f87f9f6 当時としては画期的だったカスタマイズできるアーケードゲーム  改めて思い返してみたのですが、この時代(1

アクションゲームにおける“ダイレクトな死”の回避の歴史

 最近、ツイッターでシューティングと難易度の話題が上がっているのを見ました。歴史的経緯などを含め、この話は定期的に繰り返されますね。  ぼくもこの話題については以前、強制スクロールという視点からnoteに記事を書いたことがあるのですが、今回また違う角度から、シューティングゲームを含め、アクションゲームにおける「死に易さ/死ににくさ」がどう変遷してきたか、少し書いてみました(ちょっと大げさなタイトルをつけてしまいましたが)。 ブロック崩しが持つ独特のシビアさ 昔、ブロック崩

アはアーケードのア 第32回『ファイティングホーク』(1989年/タイトー)

そのゲームには任意横スクロールがない 当時あまり遊んでなかった『ファイティングホーク』をアーケードアーカイブスで購入し、久しぶりにしばらく遊んでみました。  タイトーの『ファイティングホーク』といえば、東亜プランの一連の縦スクロールシューティングをベースとしたシステムが採用されているといって差し支えないと思うのですが、両者の大きな違いの一つが“任意横スクロール”の有無ですね。  東亜プランのシリーズは、『タイガーヘリ』『大旋風』等を除き、一定範囲横スクロールするのですが、

アはアーケードのア 第31回『フェニックス』(1980年/タイトー)

シールドが何度でも使えるシューティング 『フェニックス』はタイトーが販売した固定画面型のシューティングゲームです。  ぼくはこのゲームが大好きでした。いろいろ良いところがあって、敵の動きの緩急が大きく、狙い撃つ楽しさがある、破壊演出が独特で重みと壮快さがある、無敵シールドが使い放題、そしてボス戦のおもしろさ等々。  敵の動きの緩急については、とくにザコの急激な低⇔高速の動きの変化だったり、短時間だけ低高度で待機する間の取り方だったり、意表を突かれる感じが楽しくて。速度のメ