#田村俊介
カープダイアリー第8582話「九回にヒーロー田村が呪縛零一掃、だがそれだけじゃない栗林の悪夢を断ち切ったのは…」(2024年4月11日)
「その前の打席で、チャンスで凡退してしまっていたので、ほんと最後は絶対自分が決めてやるという、そのひとつで打席に入ってました」 左手でマイクを持ち、初めてのインタビューに臨んだ田村俊介がそう言った。九回に決勝の中越え三塁打を放ち、最年少のそのバットで前夜、完封負けを止めたチームに貴勝をもたらした。 1対0決着の接戦はどちらに転んでもおかしくない展開だった。 初回、先頭の近本に二塁打を許した大瀬良の立ち上がりを救ったのは、レフト秋山だった。不振に喘ぐトラの主砲、大山の、渾
カープダイアリー第8576話「代打松山「九里vs柳は見ごたえ十分の投手戦に、首振る新井監督のボブルヘッド人形も配られて…」(2024年4月5日)
満員のスタンドの歓声を受け、猛烈なチャージをかけたその目線は、もう三塁ベースに向いていたのだろう。 一度、そこで止まっていた代走の田中は、打球がライトでこぼれるのを見てそのままホームを駆け抜けた。結果的にはこれが決勝点になった。 ファンブルした田村俊介は、立ち尽くすしかなかった… 11年目で開幕投手と務めた九里と8年目で同じく大役となった柳。過去に幾度となく投げ合いを演じてきたふたりは、ともに今季1勝を目指してスコアボードにゼロを並べていった。 特に九里は七回までノー
カープダイアリー第8567話「カープ必勝祈願の日センバツに春の嵐…八回2点、九回3点勝ち越した広陵が延長サヨナラ負け」(2024年3月27日)
雨が続いていた広島に青空が戻ってきた。広島城跡のソメイヨシノも花をつけ、数日後には満開、となりそうだ。午前10時、城内にある広島護国神社にカープ球団関係と首脳陣、選手一行が到着した。 そして、今年もまた松田元オーナーを先頭にして鳥居をくぐり、必勝祈願に臨んだ。 同オーナーが実質的な球団トップ(オーナー代行)の座について早や40年。チームが最後に日本一になったのが1984年だから、その間、まるまる日本一から遠ざかっていることになる。 人類史上初の原子爆弾が上空およそ600
カープダイアリー第8568話「横浜スタジアム開幕前夜、2月1日からの積み重ねで得たもの、届かなかったもの」(2024年3月28日)
開幕前日には独特の空気が漂う。長い戦いへの準備期間、その最終日。横浜スタジアムでのナイター練習に臨んだナインは、それぞれの思いを胸に特別な時間を過ごした。 そんな中、ただひとり複雑な表情で守ったり、打ったりした選手がいる。上本だ。早朝の文春電子版報道で「ミニスカ女性」との「“衝撃不倫”焼き鳥デート」を報じられた。 この手の話、カープ球団は必ずスルーする。そうするとまた第2、第3報が出たりもする。 広陵がセンバツで敗れた翌日、開幕前日のタイミングで文春砲…。よくデザ