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アビスパ福岡 記事まとめ

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願うは「涙の更新」。アビスパ福岡、あと2つの壁を超えて悲願達成なるか

アビスパ福岡と関わるすべての人たちにとって、いよいよ3つのビッグマッチが間近に迫ってきた。 ・10月8日、天皇杯準決勝・対川崎フロンターレ(等々力陸上競技場) ・10月11日、ルヴァン杯準決勝第1戦・対名古屋グランパス(ベスト電器スタジアム) ・10月15日、ルヴァン杯準決勝第2戦・対名古屋グランパス(豊田スタジアム) 中2日・中3日と続く過密日程だが、国立競技場で開催される天皇杯とルヴァン杯の決勝戦に進出するために、何が何でも勝利しなければならない。すでに来季以降も長谷

2023年 第1節 アビスパ福岡vsヴィッセル神戸 レビュー

試合内容 前半、アビスパ福岡はヴィッセル神戸と互角に渡り合った。開始直後こそ神戸の勢いに苦しめられ、その後も元日本代表の大迫勇也を中心にピンチはあったものの失点することはなく、新加入の紺野和也が位置する右サイドを中心に好機を生み出した。 カウンター一辺倒ではない、2023年バージョンのアビスパをある程度表現できていた。 ところが、後半になると勢いはしぼんだ。ボールを奪っても繋げず、ヴィッセルの攻撃を受け止める時間は増加するばかり。 そして後半25分、途中出場のジェアン・パトリ

2022年 第34節 アビスパ福岡vs浦和レッズ レビュー

試合内容 前節の勝利で自動降格の可能性はなくなっていたものの、J1参加プレーオフとなる16位の可能性は残すという、心理的に難しい状況での試合となった。それでも緩むことはなく、浦和のパスワークをシャットアウトし続け前半は0-0。後半11分に岩波のスーパーミドルによって失点したものの、4分後には湯澤のピンポイントクロスをフアンマが巧みに合わせてすぐさま追いついた。 そのまま1-1で終え、長谷部茂利監督と、この試合が浦和レッズでのラストマッチとなったリカルド・ロドリゲス監督との、

2022年 第33節 アビスパ福岡vs柏レイソル レビュー

試合内容 開始4分、これまでの試合であれば得点よりも失点を心配する時間帯。山岸が粘ってフアンマがサイドへ展開、走り込んだ志知が持ち上がり中央を確認してマイナス方向へクロス。走り込んだ山岸が右足を合わせて先制点を奪うことに成功した。 このゴールは結果的に、サッカーにおいての1点の重み以上に効果があったと感じている。この得点から前半を通して、筆者の頭のなかには「すべてを飲み込め」という言葉があった。前線からパスコースを限定し最後は強度が武器のDF陣が奪いきってしまう守備、1万人

2022年 第31節 アビスパ福岡vsヴィッセル神戸 レビュー

試合内容 痛恨の敗戦だ。同勝ち点で並んでいたヴィッセル神戸に、それもホームで0-1の負けを喫した。 試合のあとは、筆者は大きく落ち込んだ。内容が悪かったからではない。残留争いに大事なのは、内容ではなく結果だ。かといって、負けたからでもない。相手ある勝負事であるからには、いくら頑張っても勝てないことはある。 筆者が落ち込んだのは、残留を目指し何が何でも勝利を目指さなければならない試合だったにもかかわらず、おもに前半、特に失点するまで、強い気持ちを感じられなかったためだ。もちろ

2022年 第30節 アビスパ福岡vs清水エスパルス レビュー

試合内容 前節の敗戦をうけ、17位に転落。消化試合数を考えても、この清水エスパルス戦は残留に向けた大一番だった。そんななか、前半29分に失点。今季逆転勝ちが1度もないアビスパ福岡に、試練が立ちはだかった。 しかしこの試合で戦線に復帰、スタメン出場を果たした中村駿が、大きな仕事をやってのける。前半36分、ペナルティエリア近くでFKを得ると、キッカーは中村。日本代表の権田修一の右手も届かないコースへ飛んだボールがネットを揺らし、同点に追いつく。結果的に、この得点が非常に大きかっ

2022年 第29節 アビスパ福岡vs横浜F・マリノス レビュー

試合内容 優勝を目指すホームチームと、残留を目指すアウェーチーム。横浜・マリノスとアビスパ福岡の一戦は、その組み合わせのイメージ通りというべき内容となった。マリノスがボールを握り、アビスパは耐えながらカウンターを狙う。ただしアビスパはチーム内に新型コロナウイルスが蔓延して以降、明らかにコンディションが低下。武器であるタイトさが失われ、ショートカウンターではなくロングカウンターに活路を見いだそうとした。 序盤はフアンマに訪れた1対1など可能性を感じさせたが、この試合でも早い時

2022年 第28節 アビスパ福岡vs名古屋グランパス

試合内容 まず試合に関して、アビスパ福岡にとっては2-3で負けたことが非常に悔やまれる。J1残留を目指すうえで、痛恨の敗戦となった。そして勝利をおさめた名古屋グランパスに対し、何らかの批判をする気はまったくない。プレーオンの間、選手が全力でプレーをするのは当たり前だからだ。 一方で審判の判定に対しては、さすがに黙っていられない。 まずは開始直後、GK永石とDF宮の頭部同士が激しくぶつかった場面。両者動けずに倒れたままだったが、そのままプレーは続けられ、グランパスが先制した。

2022年 第27節 アビスパ福岡vsサガン鳥栖 レビュー

試合内容 何より結果が重要な、サガン鳥栖とのダービーマッチは、17分にはやくも先制されるという苦しい展開に。その後クルークスのFKからフアンマがネットを揺らすも、VARが介入した結果ノーゴールの判定。それでも攻撃の手を緩めず、直後の26分にフアンマの落としをクルークスが決めて今度こそ同点に追い付いてみせた。後半はボールを持たれる展開になるも、身体を張った守備で失点は許さず、そのまま1-1で痛み分け。個人的には試合後「勝たなければならない試合」で勝てなかった悔しさ、「負けるこ

2022年 第26節 アビスパ福岡vs川崎フロンターレ レビュー

試合内容 1-4、さらに退場者を出しての完敗となった川崎フロンターレ戦。この試合に関するポイントは4つあった。 1つ目は、フロンターレ最大の武器であるマルシーニョを抑えられるか。そのタスクを託されたのは湯澤だったが、個の問題だけではないとはいえハットトリックを記録されてしまった。 それでも先制されたのち1度は同点に追いついたのだが、2つ目のポイントは前半を1-1で終えられなかったこと。最後は事故のような失点ではあったが、耐えきれなかったことが後半の展開に大きな影響を与えた。

2022年 第25節 アビスパ福岡vs鹿島アントラーズ レビュー

試合内容ルヴァン杯の準々決勝では第1戦、第2戦ともに少人数で勝利をおさめ、大きな感動を生み出したアビスパ福岡。その勢いをもって挑みたい今節に向けては、サポーターはまずベンチに7人がいることに安心するところからスタート。ただし病み上がりの選手が多く、選手間のコンディションに差がある状況だった。対する鹿島アントラーズは5試合未勝利によって監督交代を敢行したばかりで、勝利への意欲は高かった。さらにミッドウィークに試合をしたチームとしていないチームのコンディションの差は明らか。 最終

2022年 第22節 アビスパ福岡vs湘南ベルマーレ レビュー

試合内容好調・湘南の攻撃を「塩漬け」にすることはできた。被決定機はほぼ0といってよく、守備としては100点に近いだろう。特にチームとしての走行距離93km台という非常に省エネ(湘南は98km台)で、これだけ相手の良さを消したことは素晴らしかった。 だが得点を生むこともできず、スコアレスドロー。ポストとクロスバーに好まれる努力をしたほうがいいのではないかと思ったほどだ。 8位以上という目標には少々物足りないかもしれないが、16位以下という飲み込まれるような不安に対しては、敵

2022年 第21節 アビスパ福岡vs京都サンガF.C. レビュー

試合内容 お互いに4バックで試合をスタートさせ、ところが形を変えて終了した時にはどちらも3バックに。また終了間際には揉め事(何があったのか明確でない)が起こったことまで含め、どちらも安全圏に向け喉から手が出るほど3ポイントが欲しかった試合だったのだろう。 そんな一戦で、球際、守備の強度で少しずつ上回ったのはアビスパ福岡だった。局面で上回り続け、山岸が挙げた1点を維持し続けた。一方の京都サンガF.C.は時折精度を欠いた。P・ウタカに続く、得点の形がほしい。 アビスパはこれで2

2022年 第20節 アビスパ福岡vsジュビロ磐田 レビュー、アビスパ福岡側の採点・寸評

試合内容 サッカーにおいて、順位が前後のチームとの直接対決のことを「6ポイントゲーム」と呼ぶ。残留争いに巻き込まれている14位のアビスパ福岡と16位のジュビロ磐田にとって、これに該当する試合となった。 前半から積極的に試合に入ったのは、3-4-2-1のミラーゲームにして挑んだアビスパ。ただボールを保持しながらも有効打を打てず、徐々にジュビロも押し返しながらスコアレスで前半終了。 勝負の後半に入り、試合を動かしたのは一瞬の隙だった。アビスパ陣内でのスローインに対して、ジュビロ