息子に叱られた話
「仕事に行ってくれよ!」
「いつも俺が家を出る前に仕事に出かけていただろ!」
「家族を守るのが父親だろう!」
一昨年の秋、療養休暇をとってベッドで寝ていた僕に息子が言った言葉です。
高校2年生の息子に叱られるとは思っていなかったので驚きました。
冷静な性格で、あまり感情をあらわすタイプではないと思っていたのでなおさらでした。
僕は療養休暇を4回とっています。息子が5歳の時4か月、小2の時10か月(この時に東京の中間施設にいきました)、小5の時6か月、そして高2の時3か月。
叱られた後、家族はみんな出かけ、僕は家で一人になりました。
帰ってきた息子にどんな話をしようか、ずっと考えました。
強迫的ギャンブラーでGAというところに約10年通っていることは高校1年の時に話しました。話す前からだいたいのことはわかっていて、東京の施設に行っていたこともわかっていました。話した時は父親の今まで話さなかった話を聞くことで、自分が認められたと思ったのか、少し嬉しそうな顔をしていました。事実、彼を一人の人として認めて話をしたのです。
家に帰ってきた息子に自分が適応障害で、今までも仕事に行けなくなる時があったことを話しました。そしてもう働かないと思っているのではなく、休んだ後は働くつもりでいることを伝えました。今回は仕事で緊張することが続いていたことも話しました。すると、「仕事が大変なら、周りの人に助けてもらえばいいじゃん」とアドバイスしてくれました………。
まさにその通りです。
まぁ普通に考えると情けない父親なのでしょう。でも、今までの人生で情けないのを受け入れるのは慣れているので(慣れたくはなかったけど)、その時も受け入れました。
そして、この息子が僕の息子でよかったと思いました。
おそらく彼がいなかったから、GAに参加しようとは思わなかったでしょう。その前に妻と別れていたかもしれません。僕のギャンブルはもっとひどくなっていたでしょうし、生きていなかったかもしれません。
僕の神は息子を与えてくださいました。
一昨年3か月という短期間で職場復帰できたのも息子のおかげです。
今週、息子は大学受験で初めて一人で東京に行きました。
彼のハイヤーパワーの意志がかなえられますように。
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