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115回医師国家試験をほぼQB1周目問題でクリアした記録

通信技術の発達?で様々な教材が充実してきている医師国家試験。MEC、TECOM、medu4を取っていない人というのは少数派だろう。自分は学年全体でMECの通信動画を申し込んだものの勉強スタイルが合わなくてまったくといっていいほど利用することがなかった。結果的に5年生からQBを回し続けることで卒試、国試で合格点を取ることに成功した。かなり変な勉強の仕方ではあったが、予備校などの宣伝文句を真に受けるといくらでもお金がとんでいく。周りに踊らされなくてもここまではできるということを、後輩たちに知ってほしくて自分の記録を公開することにした。また、本番は決していい成績ではなかったし、落ちた同級生の勉強時間を聞いてても自分は合格者では最低クラスの勉強時間だったと思うので、僕以下の勉強時間だと国試は落ちる可能性大と思って、参考にしてほしい。断っておくが予備校などを活用することは全く否定するつもりはない。自分には合わなかったというだけで、もしほぼ一人で勉強したこの一年で不合格だったなら予備校通いを選んでいた可能性はある。どんな方法を取ってもきっちり勉強すれば受かる。きっちり勉強することが大事である。きっちり勉強できなければどんな方法をとっても合格は難しい、と思う。

Q.なぜQB1周目だったのか?

A.CBTの時もQB1周目を一周とレビューブック(RB)を1周ちょいしかしなかったから。しかも中の上位の成績でクリアしたから、国試も同じように行けるやろうと思ったから。学校に通う7時から18時までの間しか勉強してなくて、しかもパケ代は1か月1ギガ生活をしてたので通信講座をみるには向いてないと思ったから。

Q.どう活用したのか?

A1.5年生に臨床実習の合間を縫って1周目問題をこなした。1問1問RBやYN、QBの解説、病見え(これらすべて電子版)で知識の再確認をしながら、2択か3択まで絞ったが自信がなかった問題に△、回答根拠がわからない問題には正解でも×をつけて6年になってから復習して弱点をつぶして合格する戦略だったし、実際95%位この作戦で国試に突入した。この2年を通して自分ができていないところは伸びしろという考えで動いていたと思う。


A2.輸液など臓器別ではくくりにくいテーマは問題検索で「生理食塩水」などと入力して分野横断的に演習した。本番で輸液の問題は正解しなかったが(リフィーディングぇ)、苦手意識を感じずにとりくめた。

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Q.勉強の進捗はどうだったのか?

5年の間は回っている科の問題を演習するというスタイルだった。実際には問題演習はあまり進まず、進級試験が終わった5年の3月からコロナで実習がなくなった5月までは全く勉強しなかった。そのせいで産婦人科は6年の夏、皮膚科は9月、小児科は11月に初めて手を付けた。6年で本気で勉強したと言えるのは卒業試験中の8月から10月まで(1日8時間くらい)と国試の1か月半前(1日5~6時間)からのみ。6年になってからは1回目の卒業試験の結果で卒留が頭によぎった時とTECOM模試で国試浪人が現実味を帯びてきたとき以外はほとんど勉強と言えるようなものはしていなかった。国試1月前は焦りつつも卒業が決まっていたので、落ちたからってなにが困るの?今年より自由な1年がまってるだけやん?とどこか本気になれず卒試の時ほど勉強してなかった。国試終了時点でのQBの進捗状況を以下に示す。

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進捗バーの色付きの部分は1周目問題。灰色の部分は一周目問題以外である。灰色の問題は一切演習してない。問題文も見ていない。最も出題が多い公衆衛生も、みんながおびえる必修問題も1周目だけを4周した。2週目以降は×問題しかやらなかった。つまり上のグラフの赤色部分、全体の5分の1くらいだけをやった

Q.RB、QBの他にやった教材などは?

A.LAST MESSAGE、Quick Check,QAssist清澤の3日間の学校への出張集中講義。清澤のは自分の苦手なところがドンピシャではまったのですごく役に立った。QuickCheckはmedilinkにある一問一答式の問題演習システム。1月に1週間ほどだけやったが手っ取り早く一般問題の知識がつくので強く勧める。模試は国試1か月前に受けたTECOM4回目のみ。自分が国試に受かったのはこの模試で余裕の不合格圏にいたことで本気になれたのが大きい気がする。MECはテキストの封を開けることすらなかった。サマライズくらいやっとくかと思ったがマイナー動画の最初の30分でやる気がなくなってやめた。

Q.やってよかったことは?

A.1周目問題を1周するときに上記の要領で問題の〇△×づけを行っていたこと。自分が本気で取り組むべき問題の仕分けができていたので、卒試1回目で90番台だった時も、国試の直前期にTECOM模試で死刑宣告うけたときも×の問題をやるだけで成績を急上昇させることができた。あと、国試1月前にいつも忘れたりよくわからないことだけをB5のノートに簡潔にまとめたノートは国試直前期に役に立った。

Q.逆に反省点は?

A1.RBをあと最低1周したかった。ノートを作る時間があと10日ほしかった。12月下旬までやる気が出なかったので冬MECも受けて刺激を受けておくべきだった。QuickCheckをもっと早くやっとけば、ちょっとした知識問題で点を上乗せできたと思う。

A2.自分が悪いのではないが、コロナで大学が閉鎖されて、ずっと一人で勉強してきた。おかげでただでさえ人と違うスタイルで勉強している不安(MECみなくてよかったのか?進捗状況は?直前期の追い込み方は間違っていないか?)が常にあった。人から情報を仕入れられていなかったので、国試1日目Aブロックをといているときに複数選択問題は同じ問題形式の最後に固まってることを初めて知ったし、Cブロック直前に友達に「公衆衛生(の問題みてないけれど、)出やすいブロックってあるんかな?」と聞いて呆れられた。(C、Fブロックで出ます。)

Q.なんで1周目を何周もするくらいなら1周目以外を1回くらいやらなかったのか?

卒試も国試も常に時間がない状態だったからというのが1つ。どちらもほぼほぼあと一か月でなんとかしなければならない状態で×問題で時間切れになってしまっていた。二つ目はmedilinkのどっかの記事で、1周目問題で国試の60%位、1周目問題以外で80%位カバーできると書いていて、1周目以外の問題のコスパが悪すぎてやる気にならなかった。3つ目は、結構レアな疾患でも1周目問題に最低1問は含まれており、その時にRBなどで基本を確認しておけば知識レベルではすべて網羅できていると思ったから。実際に本番でも見たことない疾患というのはなかった。


Q.模試の活用方法

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臓器別に平均より大きく出来が悪いところは赤色になっている。本番3週間前にこれなので無茶苦茶焦ったが、計算してみるとここを平均よりちょっと低いところに持っていくだけで余裕の安全圏に入ることができた。そこで、この悪かった分野について模試の復習、QuickCheck、QBで×問題の見直しをした。自分ができていないところは伸びしろという考え方は最後まで変わらなかった。


Q.本番の成績は?

自己採点で必修91%、パンリン226点である。合格した。

Q.QB1周目戦略は正しかったと思うか?

正しかったと思う。もちろん1問1問RBレベルで十分なので扱われた疾患についてちゃんと確認して基礎固めをするのが前提である。自分が成績悪かったのは勉強時間が少なかったからで、それなのに受かったのは上にも書いた通り、○△×方式で問題の仕分けが終わっていたからだと思う。もちろん一周目以外もきちんとといていれば更なる成績アップが期待できただろう。だがそれは、1周目をもっと消化できていても同じことが言える。

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