姫矢御前02圷那夏恵

用務員として黙々と働いてる夏恵(なつめぐ)さんの姿を眼にする。前髪が長くて視界が遮られてるのか、下ばかり観てるのか、気が付いてもらえない。声を出せれば良かったのに胸の苦しさによって喘ぐ事しか出来ない。校舎や平屋の壁へと右手を付いて近寄って行く。角にて打つかり、黒いジャージによって覆われてる柔らかな部分へと顔を埋める状態にてしがみ付いた。見上げても、赤い瞳にて見詰め返されたまま意識が途切れてしまう。


「弱き者を通す訳に行かない」

行く手を塞ぐように扉を背にして通路へと立ちはだかる暗黒剣士。漆黒によって彩られた黒鉄の鎧にて全身を固めており、素顔さえ窺えない。二対の剣を抜き放つと共にクロスへと構える。繰り出される衝撃波へとファイア・エッジとヒート・ナックルにて応じる。格闘士と2人掛かりで打ち消す。無属性と剣風属性と云う違いだけでスオード・スレイとウインド・スレイとに見た目としての変化がない。無属性の武器へと無属性を付け加えても、意味がないために必要性も含めて首を傾げる。剣術の基本的なスキルに過ぎない。属性の強弱関係的にも活用出来ず、鍛錬用と化した技を使うなんて試されたと思われる。治療士の指示通りに狙いを絞る魔法士がアビス・ショットを次々と放っても、避けられる。姿を消したために気配を探る。影の中へと隠れるシャドウ・スキルを用いたと考えてジャンプを行って自らの影へと攻撃を向ける。チャンスが訪れるまで近寄せないように努める。対象が聖火属性でなければ余り役に立たないのに連射したのはバインド・ウェブを確実にヒットさせるための布石だった様子。力技にて解かれる前に格闘士とタイミングを合わせてクロス・スラッシュを決める。後ろへと跳ぶ双剣士が「こんな短期間に負けを重ねるとは、我の存在意義も此処までか…」なんて呟く。駄目押しとしてトーリド・マールを撃ち込む魔法士。最後の門番だったらしくてこの先は長い通路が横たわってるだけだった。


眼を覚ましたら、夏恵さんが半ば自室のように用いてる宿直室にて寝かされてた。ファスナーを開けて前を叩けてる夏恵さんによって挟み付けられており、先端部分が含まれてる状態。着痩せする上に回りが豊かだから相対的に小さく見えても、挟む事へと差し支えないサイズを有してる。既に何回か放ったような疲れ方を感じても、良くわからない。ジャージの下を脱ぎ捨てた夏恵さんが跨がって来る。

「本当、素敵…」

スムーズに治まると直ぐに腰を揺す振って来る。上体を倒して指を絡めて来るために揺れてるバストによって視界が占められる。

「同情でも、義務でも、仕事でもないの。私は本気よ」

好きなのか、溺れてるのか、言葉の意味がわからなくても、身を委ねる事しか出来ない状態なんて変わらない。使命感だけで身体を重ね合わせる必要性がなく、握って扱くだけで事足りるはず…。最初の頃はそれで済まされてたのにある日を境に変わった。初めてと云う事を知ったのも、交わった瞬間。体内にて受け止める事が裏付けと為ってる。どれだけ時間が過ぎ去っても、力強さが失われるまで抜かれ続けられるのみなのである。

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