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さわりたくなる、尻尾のような。もふもふ

今日も暑い1日だった。
近所にある小さな・質のよい品揃えの本屋で、今日はよき本たちとの出会いに恵まれたと、ふんふんとした気分で帰途につく。

それにしても、さっき新宿であんなに迷いながら購入したサンダルと同じ金額になる数冊の本たちよ。君らは私に迷いなく数秒で購入を決意させるね、と苦笑する。
町のその小さな・質のよい品揃えの本屋は、入口が壊れているので外気が入り放題である。聞いたら修理に10万かかるのでオーナーが渋っているとか。いやいや、本、いっぱい買うので直してください。

ただでさえ狭い店内で、大学生とおぼしき男の子二人が本を選んでいた。「最初は、エッセイとかが、読みやすいよ」などと、もしゃもしゃした頭のオシャレ君が、もう片方の本を読まぬのっぽメガネ君に勧めている。本について恥ずかしげなく語り合える友情、万歳。
でも最初はエッセイ、はほんとに当たっているのかしらん。皆さんどうでしょう。確かに星野源さんのエッセイなんかからであれば、入りやすく次にも手を伸ばしてくれるかもしれないですね。
私がすみません、と言ってレジに向かうと、大人3人でさえ店内が狭すぎたのか、買いたい本が見つからなかったのか、彼らはそのまま数歩で店の外へ出ていった。小さな本屋さんなのである。暑くて後ろで待てなくて、ごめんよ。

帰り道に、ふさふさの草が生えていた。
取り壊した家の跡地に密集している。
私の好きな、草。
名前は知らないが、どこにでもある、小さい頃によく遊んだ、学校帰りの通学路で友をくすぐるのにちょうどいい、草。

繁殖力、あり。風になびく、一見雑草

あのふさふさの気持ちよい手触り具合は、何かに似ているだろうか、と考え思いついた。柴犬の尻尾である。
あれくらい、極上。

ちなみに私の最近のお気に入りの柴犬は、YouTuber絶望ライン工さんの、絶犬である。可愛いのでぜひ見てみてください。いつか尻尾を、さわりたい。

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