MR1500という滑稽な目標、偏差値の呪い

 初期値を1500としたレーティングシステムが動く場合、つまりおそらく全体の中央くらいが1500になるだけであって、1500はスタートラインでも強さの基準点でも何でもないわけです。偏差値と一緒。

 偏差値の場合は50が平均と一致するので、もし誰かひとりでも偏差値が50より大きい人が居た場合、絶対に誰かの偏差値は50よりも小さくなるわけです。

 同様に、1500が開始位置のレーティングの場合、誰かのスコアが1500以上になっていれば、その分また別の誰かのスコアは絶対に1500に到達しません。

 よって、1500を目標にするというのはざっくりとその集団の半分以上の位置に居たいと言うことにすぎず、全員がそれを目指せるわけでもないので(全員が同じ実力にならない限りは全員が1500にはならないので)1500を当たり前のように考えて挑むのは滑稽な目標であるし、そもそもそんな相対的な指標を目標にするのは自分ではどうしようもない部分が大きすぎて、それこそしょーもないわけです。

 偏差値・レーティングとは正しく向き合わないとただだしんどいだけです。

 そもそも他人と競わされているのが基本であるこの世界がしんどさだけでできていると言うことではあるのですが。

 誰かが勝てば絶対に誰かは負け、すべての人間に順位が付けられる世界。そしてそれを望んでいる参加者たち。そこだけが着目される世界、そんなのが広く受け入れられるわけがない、楽しめるのは一部の上位者のみである。

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