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筆談する女の子と話してみた

2022年6月19日、昨日の出来事。

大学がミニオープンキャンパスを開催した。

僕はスタッフとして「学生と話そう!コーナー」に配属された。

このアルバイトに応募した際にかねてから学生と話す場に配属してほしいという希望があったため、その希望通りとなった。

「学生と話そう!コーナー」は、大学受験を控える高校生が実際に大学生たちに学校生活のことや受験について話を聞ける場所である。

高校生とその親御さんに話をしていると、いつの間にか終了時間が近づいていた。

その時、同じ担当の女の先輩が係の人に耳打ちされていた。

そして先輩はノートを持った女の子を連れてテーブルへと案内した。

僕は丁度お話をしていた方がお帰りになったので、その女の子のテーブルに同席した。

その女の子は、どうやら筆談をする子だった。

耳は聞こえるようなので僕らは口頭で話をすることになったが、あまり詳しいことは係の人から聞けなかったので彼女の綴る文字に注目して対応した。

会話の内容は、主に学校生活についてのこと。

どんな雰囲気の学生がいるのか、こういうことを学びたいけど学部はどこにしたらいいのか。

僕と先輩が学校のことについて話すと、彼女は驚いた素振りをしたり、にこやかな表情を時折見せた。

彼女がノートに紡いだ声には、

「え〜〜〜😣」

「楽しそう^ ^」

みたいに顔文字を添えてあり、どんな気持ちかが伝わりやすかった。

僕と先輩は彼女のペースに合わせて、ゆっくり話を聴いていた。

今回のオーキャンで赤本をもらえた話、説明会で話していた先生がどんな人だったか。

進路の話、ここの大学がどのレベルで、似たような所はどれくらいのレベルなのか。

ノートには僕ら3人で話した時間が綺麗に残されていた。

「おふたりは優しそうな人で話しやすいです^ ^」

話している最中にこんなことを話してくれたのが嬉しかったし、癒された。

ちゃんと伝わってるんだな、楽しく話してくれてるんだなと。

今回実際に「学生と話そう!コーナー」を担当して感じたことが、彼女のような人のためにこの場は必要なんだなということ。

大学のことについては教授や職員との相談コーナーで知ることもできるけど、やっぱり学生目線で話すことも大事だなと。

実際に大学を過ごしているからこそ分かることを、その人が知り合いことや不安に感じていることを汲み取り、受け入れつつ話をしていく。

相手の立場を理解して、否定せず、ここで過ごしてみたいなと伝わるように話す。

大人には言いづらいこともあるからこそ、僕ら先輩が汲み取ってあげればその人にとって救いになるかもしれない。

次回のオープンキャンパスは7月らしいので、今回の経験を活かして学生目線で話せたらなと思った。


彼女がスタッフに見送られながら校舎を後にした。

手を振っていたのでみんなで振り返した光景は夢の国のように暖かく感じた。

彼女が、そして高校3年生が満足のいく将来を迎えられますように…。

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