チェンソーマンの円盤はなぜ売れなかったのか

※突貫で書いたので一部認識の違い、伝えたいことが伝わってないと感じたので読み返して追記・修正を行っています。読み返した際にニュアンスが変わっていたりした場合は申し訳ないです。

なんかチェンソーマンの円盤に関するツイートが軽くバズったのでなぜ売れなかったのか考えていきます。
ここでは一旦、アニメの出来の良し悪しは無視して考えます。

チェンソーマン 1巻とは何なのか?

放送時いろいろ言われてはいたが人気アニメだったチェンソーマンの1巻はいったいなぜこのような話題になっているのか?売り上げ、値段、収録内容、特典の面などで考えていきたいと思います。

売り上げ

1巻の売り上げが出た程度でなぜここまで騒がれているかというと端的に言えば全く売れなかったからです。基本的に2巻以降が1巻より売れるなんてことはないので作品にとって1巻の売り上げはかなり重要な数字になってきます。全巻購入特典より1巻のバンドル特典の方を豪華にしてとりあえず1巻を手に取ってもらおうとする作品も少なくありません。正直全巻購入する前にあきらめることもあります。

ちなみに問題になってる初動の売り上げ状況は
BD:1310枚  DVD:425枚
合計:1735枚

となってます。
2023年現在の円盤の売り上げとしてはまずまずですが、いわゆる覇権候補(そのクールで一番円盤が売れるアニメ)だった作品なことを考えると『ぼっち・ざ・ろっく』他多数に完敗したわけです。少なく見積もっても5000枚弱は期待してました。

配信メインの時代に円盤が売れたから覇権みたいな言葉は個人的には合ってないと思います。実際、面白くて2~3話時点で人気がありSNSで話題に上がれば覇権と呼ばれています。おそらくそこに円盤の販売枚数は関係なく単に人気の作品を覇権と呼びたいだけに他ならないです。まぁ、これは個人の見解です。

話がそれましたがこの円盤の売り上げでちょっと気になるのは売り上げ全体の25%近くがDVDなことです、『リコリス・リコイル』『ぼっち・ざ・ろっく』などの人気作品のDVD売り上げの比率は10%前後なのでちょっとDVDが売れすぎなんですよね。
売れ方の比率は『鬼滅の刃無限列車編』『呪術廻戦0』に近い感じになってます。深夜アニメというかは王道のジャンプアニメに近い売れ方のような気がします。決して一般層に見放されたわけでは無くジャンプアニメらしい購入層には届いていると言えると思います。
ただ絶対数的に枚数が売れなかったの事実かと思います。


値段

ここからなぜ売れなかったのか考えてみたいと思います。
売れなかったということは人気作だしめっちゃ高いのでは??

2/1 9:46時点でAmazonでは14%OFFで5,836円です。DVDにいたっては5,000円切ってます。

正直これはクソ安いです!!!!

『チェンソーマン』はよくある2話×6巻構成ではなく3話×4巻構成なので1巻あたり6,000円弱で3話収録となります。やはりこれはクソ安いですね。
Amazonの特典付き全巻セットも3万後半から4万円代がの作品が多い中で3万切りという破格の値段です。数年たって出る安価版BOXみたいな値段してますね!!!

値段に関しては申し分ないのです。というかクソ安いのですよ、これが製作委員会方式から脱した価格なのだろうか?いろんなとこからの取り分要求がないから下げれるのかもしれないですね。ただ赤字の場合はその負債を1社で背負うこととなると製作委員会方式とどちらが良いかという話になってくるとは思います。


収録内容

安くても売れないってことはアニメ収録しただけで映像特典無しのしょぼい内容なのでは?

収録内容ですがノンクレジットのOP、ノンクレジットEDが3種、舞台挨拶、事前特番、キャスト座談会、ワシらの音楽~Vaundy×Aimer~(完全版)となかなかてんこ盛りです。毎話EDがちがうのでノンクレジットEDが毎回3種類ついてくる仕様は凄い、金かかってる。正直かなり魅力的な内容。

ワシらの音楽は期間限定配信と言ってなかったと思いますが今はYoutubeで視聴不能になったのでこれが見れるのは普通に良いですね、しかも完全版。

ブックレットはアーティストインタビューで米津玄師Vaundyずっと真夜中でいいのに。マキシマム ザ ホルモンの4組のアーティストが登場しています。インタビューの内容によっては雑誌の特集組めるようなメンツだし悪くない。正直ここだけで1,000円くらいの価値がありそう。
正直好きなアニメだったら飛びついて買う内容です。

【2/3追記】気になること

ここで一点気になるのですがこういった映像特典やブックレットにどの程度興味を持ってるユーザーがいるのでしょうか。一部では円盤は所有欲を満たすため買ったら箱のまま飾り映像は配信で見るという方もいます。
バンドル特典や全巻購入特典も抱き枕カバーやキャラファイングラフなど物理的に所有欲を満たせるものを買えれば、あまり映像特典やブックレットなど物語を補完するようなサブコンテンツまでは見てられないと言う人が多いのではないかというのが私の考えです。私も買った円盤を端から端までは楽しめてないのではないかと思います。

1クールに50本も60本も新作アニメがあるなかで好きなアニメだけ見るだけでいっぱいいっぱいです。それに伴いたくさんのラジオやYouTube番組などがありますがこのサブコンテンツの人気はかなり差があります。
同じYouTubeのチャンネルで公開されているラジオでも数十万回再生数の回るのもあれば数百回で止まってしまうものもあるのが現状です。
これで大成功しているのが『リコリス・リコイル』『ぼっち・ざ・ろっく』のラジオだったと思います。
サブの音声コンテンツやインタビューでも十分にメインに客を引き込むことが出来ると思ってます。

その点『チェンソーマン』はメインキャストに新人が多く、放送前から何かとその点が話題になりました。新人だとどうしてもその人のパーソナルな部分が見えないのでどんな人かわかりません。ラジオとかやってもっと声優さんのパーソナルな部分が見えるとイベントの動員にもつながったんじゃないかと思います。
Spotifyで1ヵ月だけラジオがありましたが1クールやって伊瀬さんや津田さんのようなキャリアの長い人たちとのトークも聴きたかったですね。


イベント優先申し込み権利

最後はツイートで問題にしたイベントの優先申し込みについてです。1巻にはイベントの昼の部、2巻には夜の部の優先申し込み権利がついてきます。

気になるのはイベント会場です。会場は東京ガーデンシアター、キャパは8,000人となります。

前述した円盤売り上げと合わせて考えると定員割れしています。おそらく円盤購入者が続出してイベントチケットの争奪戦を想定してたでしょうが、これだと当選率100%です。購入した方々おめでとうございます。

ちなみに『ぼっち・ざ・ろっく』は2.5万枚売ってキャパが1,000人弱です。
会場逆にしろーー!!!ってのが今回の記事の発端ですね。

ぼざろの方は争奪戦頑張ってください。

まぁ、ここまでいろいろ言ってきましたが売れない円盤では無いと思うんですよ。結局やっぱ内容なんだなぁ…
でもイベントは別の話でアニメがつまらなくても音楽や声優ファンである程度成り立つはずなんですよね…チケットもなんだかんだで一般で売れるとは思いますよ。簡単ではないでしょうが

配信と差別化をはかっても円盤を売るというのは非常に難しいということが分かった。特典が良くてもやっぱり内容ありきのビジネスですね。
と作品の良し悪しを無視すると言いながら結局は作品の出来の話になりました。

※2/2 11:00追記
オリコンの集計にはMAPPAの公式オンラインストアの売り上げは入ってないのではないのかという指摘を見つけました。調べた感じではわかりませんでしたがその可能性は十分にあると思います。特典も多いですしそちらで売れてる可能性はあると思います。

アニメイベントの難しさ

最後にアニメのイベントについて軽く触れてみたいと思います。
イベントの出演者、出演アーティストは結構前に発表されたのになかなか話題になってないチェンソーフェス(そんな名前付いてたんだ)

過去にガンダムや魔法が使えない系皇女殿下(クロスアンジュ)のアニメの作品のイベントに参加したことがあります。こういったイベントでは基本的にはキャストのトーク、歌、朗読、シャッフルアフレコ、バラエティコーナーなどがある。
チェンソーマンはメインどころはファイちゃん以外本当に若手が多くてバラエティなどのコーナーは未知数なところが多い(ファイちゃんも若いですが)かと思う。

アーティストも3組出るがタイアップの3曲しか歌わないってことで確定でしょう。作品に関係ない曲を歌うイベントには行ったことがない。

1アーティストが複数曲歌っていたらそのファンを呼び込める要因にはなるだろうが、交代制EDのデメリットがここで出た感じがする。あと10組いるのでシークレットは仕込みやすそうだがシークレットのギャンブル感が強いので事前告知でチケットを売りに来そうな気がしなくない。

現状キャストにはand moreがあって、アーティストのとこにはand moreが無いのでアーティストの追加は無いはずなのだが……米津、ホルモン、Aimerが出るとなればいいな。

チケット代は6,700円と作品の規模を考えると高すぎないと思うがキャストやアーティスト、円盤の売り上げ、その他もろもろの要因が複雑に入り組んで成り立ってるものだと思うのでどう転ぶか今のところ不明。

レゼ編の発表、もしくは先行上映などの目玉があるかもしれないのでそういったので一気に風向きが変わる可能性は十分にあるかなと思う。


まとめ

読んでいただきありがとうございました。
なんかツイートみて俺がチェンソーマンのイベントがガラガラになるみたいに思われていたのでそんなことは言ってない否定の意味も込めたまとめました。
Twitterなどにシェアして頂くと泣いて喜びます。
関係ないですが私はチェンソーマンの円盤よりポチタの写真集が欲しいです。


追記

※なぜか私がチェンソーマンの円盤が売れなかったことを喜んでるように思われているので追記します。

別に売れてないことを喜んではないです。円盤売り上げより配信重視なことも重々承知しています。ただ1,700枚という数字は視聴者が10代中心の若者なことを差し引いても『チェンソーマン』のようなビッグタイトルには少なすぎると思ってるだけです。
実際に製作側が抑えたイベント会場はキャパ8,000人です。ある程度売れるとみての会場を抑えているはずです。円盤がイベント優待券のためになるのもどうかと思いますがイベントキャパに対して優待券が付いた円盤がどの程度売れるかは一つの指標ではあると思います。作品によってはイベントの一般発売があるか無いかもここの売り上げ次第になってきます。必然的にイベント優待券が付いた円盤は売れるはずなんです…

直近の作品の『ぼっち・ざ・ろっく』『リコリス・リコイル』などは2万~3万売り上げてイベントキャパは1000~2000人です。数千円出して円盤を買ってもイベントに参加できるか出来ないかの状態です。
『五等分の花嫁』に至っては横浜アリーナでキャパは17,000人に対して初動で5万枚以上を売り上げています。

チェンソーマンの内容が悪いと言ったのはこちらが悪いです。
訂正実際私は楽しんでほぼ毎週リアルタイム視聴と最速のプライムでの視聴と2度見て寝る生活をしていました。内容も全然悪くなかったと思います。
ただ円盤を買う層には今回放送されたものが合わなかったのではないでしょうか。売り上げを見る限りこれは間違えでは無いと思います。


色んなとこに好き勝手追記したので少し変になりましたが読んでいただきありがとうございました。

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