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汕頭って、何語で話すの?

「中国語」って、ひとくちに言ってもいっぱいあるんですよね。汕頭の場合をまとめてみました。

①普通話

中国の標準語。これは汕頭でも勿論通じる。
通常、店員は普通話で話す。ただ、汕頭の中心区から南に河を渡ったら、店でも地元言語スタートの世界だった。私は汕頭市でもまだ行ったことがない区があるけど、南方の区になると普通話が通じないという噂も。
汕頭人は普通話の発音が苦手。rがzになる。日本語発音で言うと「ル」が「ズ」になるかんじかな。zheも言えなくて「ジュ」が「ツ」に。言えない音が、古典的日本人に近い。
siとshiも言い分けられないので、「スースー」は「14」なのか「40」なのか、なんとなくの相場からヤマを張って支払いをすることもよくある。14なのに40出すと、「多いよ〜」って笑って返してくれる。やさしい…。

②潮汕話

汕頭市の地元言語。潮州市と汕頭市と掲陽市の地域で使われている。
由緒正しき潮汕人はうちら、というプライドが掲陽市民にはあるとかなんとか。
前に会社の汕頭人同士が普通話で話してて、「なんで潮汕話で話さないの??」と訊いたら、「区が違うと潮汕話の発音が違ってわからないから」とのことだった。たった10〜20kmやぞ。都庁からスカイツリーに行ったら関西弁になっているような感覚かと。
汕頭市内だけでも4種くらい潮汕話があるらしい。言語学習者に絶望を与えるエピソード。

③広東語

一応ここは、はじっこながらも広東省。
香港までも高速鉄道で3時間くらい。基本的には広東語できる人は少ない。けど、あらあなたできるんですか、とたまにいたりする。弊社でも、統計とったことはないけど存在するのは確認済。学生の時習ったとか、台湾ドラマで覚えたとか。できる人は広東語でカラオケ歌ってる時、ちょっと得意げな気がする。

④日本語

ごくたま〜に、なにか単語を知っている店員がいる。
多分アニメの影響。アニメは本当に偉大で、これなかったら日本語の普及率なんて今の何十分の一なんじゃないだろうか。
あと中国の場合大きいのは、英語が苦手な人が日本語で大学受験するパターン。弊社の日本語できる同僚は大抵それ。よって、日本語も英語もできる人はまずいない。英語できたら日本語フツーやらないしね。
「なんで日本語勉強しようと思ったの?」という質問は、「あなたの好きなアニメはなんですか?」とほぼ同義。

⑤英語

日本なんか比べ物にならないくらい街中で通じない。
日本語よりは通じるだろうと、こちらはとりあえず英語で話しかけるけど通じたためしがない。確率としては10%以下。若者でもダメで、40代以上は壊滅的。ただ、たまーに通じる人はスラスラ話せて、個人差が日本よりもデカい。
日本人が英語で外国人に話された場合、カタコトながら英語で返そうとするけど、汕頭人は普通話で返してくる。普通話が少しわかるようになってからは、「英語だ…。なんて言ってんのかわかんねーわ…。」と普通話で言ってるのはわかるようになった。あと、「キャー英語だどうしよー!! わかんないよー!!」ってはしゃいで別の店員のところへ逃げていくパターンもある。

汕頭で出逢った人で一番英語がすごかったのは、日本料理屋の汕頭人店員兄さん。なぜ。
「なんでそんなに話せるの」と訊くと、「パナマの寿司屋で働いていたから」と。情報過多。

総括

やっぱり普通話大事
だけど、よそから来た人は汕頭人の普通話なまってて聞き取れないってみんな言う

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