第三話!

やった!

カウンターの向かいには出口がある
痛みを抱えながら出口へ向かう

病院を出るその時

バン!

また銃声が聞こえた
病院の奥からだ

私は急いで逃げた

病院を出たところの
すぐ壁際にうずくまっている人がいる

「おい!」
「大丈夫か!」
言葉にズキっと頭が痛みながら
近づいた

30代ぐらいの男性のようだ
近づいてみると小刻みに震えていた
「銃声が!」
「怖い!」「怖いよ!」

私は
「逃げるぞ!」といい肩を起こし
腕を肩に回し歩きだした

男性は泣きながら「ありがとう」と言った

頭の痛さと重みで変な汗をかいている
意識が朦朧としてきた

男性は少し落ち着いたのか
話しかけてきた

「頭怪我しているのか」
「凄い汗をかいているじゃないか」
「大丈夫か」

「私の車が近くにある」
「それに乗ろう」

男性が今度は私の腕を肩に回し
「もうちょっとだ」
「がんばれ」

駐車場に着いた
黒い車の助手席を開け私を助手席に乗せた
男性が乗り込みエンジンをかける

「ありがとう」「助かったよ」

朦朧としていて何を言ってるのかわからない

「君を病院に連れていくよ」

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