見出し画像

女性エンジニア現場日記-参画初日編⑤-

実質的な業務とばかり向き合っていると、徐々に視野が狭くなり何が正しくて何が間違っているのか、広い視野でものごとを見れなくなる時があります。日々知らない事に突き当たり自分の学習不足にイライラを感じます。不足分を補う努力は継続しています。フロントエンジニア側の環境は変化が早いようなので。

ひとつのプロダクトに新規参画すると毎回困った事が生ずる。
初日にコードをざーっと見るとプロジェクトフォルダ内に『年輪』が見えるプロダクトがあるのです。そう、大木を切断した時のあの『年輪』です

なぜ、『年輪』が出来てしまったのか。。。
それは要員を(C向けならローンチ、B向けなら納期というのかな)直前に新規エンジニアを参画させ定期的に都度人員が入れ替わっているからです。
参画前では既存の追加修正だけ。と軽く言われ自分のやってきた事と環境がほぼ同じなので大丈夫かなと思いいざ参画してみる。
ところが、ES2015以前のコードが普通に入っていたりして更にFWの新versionに上げると不具合が出てくる訳なんです。(加えてIE11対応など条件付こうものならもう顧客側に諦めてくださいと言いたくなる)
要するに、一見工数的に無駄と思われるコードリファクタリングを定期的にかけていないプロダクトのコードは新規参画したエンジニアからすると爆弾受け取った感がある訳なんです。結局一部追加修正だけでなく旧コードのエラーを除く為に全体に手を入れなくてはならない状況になる事も多々あります。

さて、困ったのはその先です。事情を知らない フロントエンドFWって何? っていう位の知識しかないSEという名刺を持ったリーダーに上記の事情を報告し、工数がもっとかかってしまう旨の話をすると全く話が通じず宇宙人と会話している状況になるのです。
私が男性だとしたら、もしかしたらすんなり信用してくれるのかも知れません。ですが、女性エンジニアである私がこれを言うと、「そんな訳はないxxさんはこれで出来ると言っていた。」とか「△△にも聞いたけど大丈夫だと言っていた。」となぜか全くフロントエンドに詳しくない別プロダクトのエンジニアさんの話をまるっと信用して、私の報告は全く信用してもらえない事が多いです。挙句の果てには「あなたxxFW出来るっていうから採用したのに出来ないっていう事ですか?!」とまるで私のスキルが偽物とでもいわんばかりの反撃を受ける事もありました。(なんでそこまで極端な思考になるのか理解ができないのですが。)

最終的には、当初お客様から依頼のあった新しいversionのFWで。というのは諦めて頂き一旦versionは現状のままで追加実装を進める事になりました。
自分も過去にこのプロダクトに携わったエンジニアさんと同じく年輪を太くして、とりあえずのローンチでお仕事完了という流れになりました。前任者も同じ理由で仕方なく年輪つくってしまったのかもなーと最終的には同情してしまいました。ただ、今回のお仕事『爆弾の爆破時間を延長して機能を追加した作業』になってしまい、終わった後も次フェーズの方ごめんなさいと謝りたくなる心境でした。
プロダクトのメンテナンス性を考慮して良い提案をしたつもりが、逆にうけとられるのはとても寂しい事です。
 

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?