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キックボクシングの可能性:社会に貢献できるフィットネスと護身術

佐藤嘉洋元キックボクシング世界王者による護身術・キックボクシング体験(イオン新瑞橋店・愛知県南警察署)

令和6年9月21日、愛知県南警察署主催のイベントがイオン新瑞橋店で開催され、私は撮影担当として参加しました。特に印象に残ったのは、元キックボクシング世界王者である佐藤嘉洋さんによる「護身術とキックボクシングフィットネス」に関する講演でした。この講演を通じて、キックボクシングが格闘技としてだけでなく、社会に対して大きな貢献ができる可能性を再認識しました。

昨年の護身術セミナー

昨年のイベントでは、愛知県南警察署とイオン新瑞橋店の共同主催で、合同会社BJJ LAB代表の竹浦正起先生と石黒遥希先生にご協力いただき、護身術セミナーを開催しました。このセミナーでは、ブラジリアン柔術という組技系格闘技をベースとした技術を学びました。

武道や格闘技は、キックボクシングのような打撃系格闘技だけでなく、柔道や柔術のような組技系の技術もあり、状況に応じて最適な技を選択する判断力が重要です。このような異なる技術を組み合わせることで、護身術としての効果はさらに高まります。今後の活動でも、この組み合わせを活かした護身術の普及が期待されます。

キックボクシングとは?

キックボクシングは、パンチ、キック、肘、膝を使う打撃系の格闘技で、特に1960年代に日本で発展しました。ムエタイ、空手、ボクシングなど他の格闘技の要素を融合させたもので、攻撃的かつ防御的な技術が含まれています。

キックボクシングの指導をする佐藤嘉洋さん

主な技術

キックボクシングの基本的な技術には、パンチ、肘打ち、蹴り、膝蹴りが含まれます。また、防御技術として、ガード、ステップ、カウンターも重要な要素です。これらの技術を身につけることで、攻守のバランスを保ちながら戦うことができます。

格闘技の変化と流行

格闘技は、時代ごとに異なる流行を取り入れながら変化しています。旧K-1の時代から今日に至るまで、格闘技は多くのファンを魅了してきました。2022年に開催された「The Match」(那須川天心選手VS武尊選手)も大きな話題を集め、キックボクシングは再び注目を浴びました。佐藤嘉洋さんが述べたように、格闘技の技術はファッションのように流行があり、ジャンケンのようにどの技術にも対抗する手段が存在します。それが勝敗を左右する要因になるのです。

護身術としてのキックボクシング

佐藤さんの講演では、キックボクシングが護身術としても有効であることが強調されました。特に前蹴りは、相手との距離を保ち、護身に最適な技術です。脛を使ったキックは訓練を受けていない人には難しいため、前蹴りが最も実用的であると多くの参加者も共感していました。

フィットネスとしてのキックボクシング

キックボクシングは、健康維持や体力向上にも大変効果的です。佐藤さんは、護身術としてだけでなく、フィットネスとしてのキックボクシングの効果にも触れており、定期的にトレーニングを行うことで体力が向上し、健康維持に繋がると説明していました。

キックボクシングの技術と総合格闘技への応用

キックボクシングの技術は、総合格闘技(MMA)の世界最高峰であるUFCでも広く使われています。アレックス・ペレイラ選手やイスラエル・アデサニヤ選手のようなキックボクシング出身の選手がUFCの王者となったことは、その技術の有効性を証明しています。彼らは、キックボクシングで培った精密な打撃技術を駆使し、総合格闘技でも活躍しています。

実体験を通じた技術の習得

キックボクシングの試合やスパーリングは、実際に打撃技術を体験しながら学べる貴重な機会です。このような体験を通じて技術を磨き、日常生活でも危険に対処する能力を養えます。

社会への貢献

キックボクシングが持つ可能性を、護身術やフィットネスの観点から再確認しました。このスポーツが社会全体の健康や安全に貢献できる可能性があると感じています。また、警察官が直面するリスクを軽減するためにも、キックボクシングの訓練は非常に有効です。しかし、訓練の機会はまだ限られています。今後もこうした活動がさらに広がり、普及することを期待しています。

一方で、佐藤嘉洋さんは以前、愛知県警にてキックボクシングの指導も行っています。このように、キックボクシングが警察官の実務にどのように役立つかを具体的に示してきた彼の活動は、キックボクシングが護身術だけでなく、法執行官の能力向上にも貢献する可能性があることを示しています。

世界の法執行官がキックボクシングを訓練しているケース

世界の法執行官がキックボクシングを訓練しているケースは、国や地域によって異なりますが、特定の地域では訓練の一環としてキックボクシングが採用されています。以下に、世界の法執行官がキックボクシングをどのように訓練に取り入れているかを説明します。

特定の国や地域での導入例

•タイ:キックボクシングの源流であるムエタイは、タイの警察や軍隊で訓練の一環として取り入れられています。特にタイの特殊部隊では、ムエタイを基盤としたトレーニングが行われ、護身術や制圧術に応用されています。
•ブラジル:ブラジルでは、キックボクシングやMMAが法執行機関の訓練に取り入れられています。警察や軍隊は、ブラジリアン柔術(BJJ)とともにキックボクシングを実戦的なスキルとして採用しています。
•アメリカ:アメリカの一部の警察や特殊部隊では、キックボクシングが護身術や近接戦闘の訓練として利用されています。多くの警察官が個別にキックボクシングジムでトレーニングを行い、実戦的なスキルを向上させています。
•ヨーロッパ:フランスやオランダでは、キックボクシングが非常に盛んであり、警察官や特殊部隊がこれらの技術を日常の訓練に取り入れています。オランダでは特にキックボクシングの文化が強く、法執行機関の一部で積極的に採用されています。

キックボクシングが法執行官に有効な理由

キックボクシングが法執行官に取り入れられる理由は、その実戦的な技術にあります。まず、打撃技術を習得することで、暴力的な相手を迅速に制圧できるスキルが身につきます。特に、足技を使った制圧は、相手との距離を保ちながら危険を回避できるため、法執行官の現場での実用性が非常に高いです。

また、キックボクシングの訓練は体力を強化し、持久力や瞬発力を高めることができ、長時間のパトロールや緊急対応に備えるための基盤となります。さらに、キックボクシングの技術は、過度な暴力を使わずに相手をコントロールする護身術としても役立ちます。

現在、佐藤嘉洋さんの講演動画は、株式会社MI8のYouTubeチャンネルで公開されていますので、ぜひご覧ください。
https://youtu.be/ZSkwiO5up0A?si=FlorqH_HlaxVyAkS

「武芸十八般」は、古来より武士が習得すべき多様な技術を指し、柔軟な判断力と対応力が求められます。株式会社MI8は、この戦略や考え方を現代に活かし、多様なテクノロジーと武道・格闘技の知識を社会に役立てることを理念としています。社名も”18 Martial Arts”をベースに考え、この概念を基に名付けました。今後も、社会に貢献できるコンテンツ制作に取り組んでいきます。

キックボクシングを指導する佐藤嘉洋さん
キックボクシングを指導する佐藤嘉洋さん
通報訓練の様子
通報訓練の様子
通報訓練の様子
通報訓練の様子
通報訓練の様子
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イベントの様子
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