見出し画像

ニンジャスレイヤーTRPG2版シナリオ 『ズンビー・エブリー・ミーティング』

◇シナリオサマリー

 INWを脱走したジェノサイドは追手として放ったマミーを撃破した。 このままではリー先生のニューロンにストレスでダメージが!
 しかしそこはできる豊満助手フブキくん。既に新たなズンビーニンジャを完成させていたのだ!

 そう!それはキミたちのことだ!!

対象:
下記の条件を満たすニンジャを3人。
・壁1を2枚超えた程度の継続ニンジャまたは新規28点スクラッチ作成。
・INWのズンビーニンジャであること。(設定だけでもOK)
・狂気ルールON!
難易度:ハード程度
キャラロスト:任意
 (爆発四散したくない場合、INWで回収されリー先生の手術や実験で復活する)
余暇:標準(4スロット)
参照エピソード:【トレジャー・エヴリー・ミーティング】
        【シとゼツメツ】


備考:
 
このシナリオはINWのズンビーニンジャを遊びたい!という欲求に基づいて作られました。
 狂気ルールをONにしているのも「ズンビーは狂ってるのがちょうどいい!」という浪漫ですね!
 キャラシがノーサイバネのオーガニック肉体でも設定(フレーバー)だけズンビーにしてくれれば参加OKです!

◇イントロダクシヨン

 トコロザワピラー444階。
 そこはフロアまるごとダークニンジャの専用階層であった。

 ダークニンジャの前に佇むシシマイめいた仮面を被った謎のニンジャあり。
 マスタートータスとマスタークレインが、ダークニンジャに導きを与えにやってきたのだ。

 そしてマスタートータスとマスタークレインの8フィート越えの巨躯は。

 横一閃の斬撃で6フィートと5フィートになっていた。

「「ダークニンジャ=サン!?いったいなにを……」」

「うるせーーーー!!!!知らねーーーーーーー!!!!くたばれクソが!!!!」
 ダークニンジャは、フジオは生まれて初めて品性サンシタな口調で吠えた。
「運命!?今さらか!?ベッピンの導きだと!?知ったことか!この俺の!知ったことか!!イヤーッ!」
「「バモォォォ!?」」
 ダークニンジャは八つ当たりめいてムーンシャドウを連打!
「未来が見えるだの抜かしたなマスタートータス=サン!じゃあこの未来は見えたのか!?俺のヤバレカバレは見えたのか!?イヤーッ!」
「バモォォォ!?」
「過去が見えるとほざいたなマスタークレイン=サン!なら俺の過去を見たのか!?俺のくだらないセンチメンタルは!?イヤーッ!」
「バモォォォ!?」

 ダークニンジャがカタナを、ベッピンを振るうたびに運命者はバラバラに、関節どころか全身を執拗に解体されていく!
「バモォォォォォォーッ!?」
 マスタートータスが激しく発光し戦闘状態へ移行しようとするが既に遅きに失した!
「バモォォォォォォーッ!?」
 マスタークレインがつむじ風とともに退却しようとするがそれもまた!
「運命よ!呪われるがいい!ィイヤァアアーーーッ!!
 ついには頭部が真っ二つに両断!

「「サヨナラ!!」」

 KRATOOOOOOM!
 ゴウランガ!運命者はフジオのヤバレカバレの前に砕け散った!

「マグロ目で過去を見つめるのはもうやめだ!剣になるなど馬鹿馬鹿しい!」
 ダークニンジャは手帳を取り出す。今朝コケシマートで買ったばかりで未だ何も書かれてはいない。
「イヤーッ!」
 そこにイアイドの要領で空白のチェックマークと様々なミッションを書き込んでいく。
「イヤーッ!」
 今までの人生でどうでもいいと、くだらないと切り捨てた様々な事柄を思いつく限りワガママに書き込んでいく。
「イヤーーッ!……!」
 やがてそれが手帳を埋め尽くし、千の項目となった。

「まずはベッピン!」
 ダークニンジャはベッピンを鞘ごと引き抜くと、窓からタタミ100枚分ほど距離を取り―――
「失せろ!俺は、俺のエゴを生きるのだ!! ィィイイヤァアアアーーーーーーーッッッ!!!!
 色付きの風となり100枚を一瞬で踏破!
 勢いそのままベッピンを!投げた!窓から!全力で!!

 トコロザワピラー444階から発射されたベッピンは、流れ星のようにネオサイタマの夜空を裂き、見えなくなった。

「フゥウーー……」
 ダークニンジャは相変わらず虚無的な目のまま、しばしベッピンの消えた方角を見つめ、視線を切った。
 これはただのヤバレカバレで、自分は未だ1歩も動けていないのだろう。
 それでもなんとなく胸がすくような気持ちで、手帳の最初の項目にチェックを付けた。
◆◆◆

◆◆◆
 ヤモト・コキは山道を駆けていた。
 彼女は先ほどソウカイヤの追手とイクサを終えたばかり。その顔には疲労の色が濃い。
 ソウカイ・シックスゲイツ、ポンピキストとのイクサは熾烈を極めたものであった。
 ポンピキストのカッパライ・ジツによる亜空間万引きはヤモトのカタナ『ウバステ』を盗み取りふわふわローンの質に入れ10万札に換金。
 イアイドーを封じられたヤモトは実際追い詰められたが、ヤモトは女子高生性を込めたカラテでこれに対抗。
 ポンピキストは女子高生性に目を奪われ回避できず、出目6で即死した。
 なんと苦しい戦いだったのだろう。もしあれが不意の遭遇戦でなければ、今頃ヤモトは女子高生収容所だ。

 しかし奪われたウバステはふわふわローンに入れられたまま。手元には10万札、ローン返済には12万札が必要!
 逃亡者であり女子高生でしかない彼女には2万札など大金。
 オーガニック・スシを食べながらあと5万札どう工面しようかヤモトは思案する。

 そこへ!
―――SLAAAAAAASSHHH!!!!
 何かが急角度で飛来!ヤモトの前に突き刺さった!!

「エ!?これは……」
 そう、トコロザワピラーから発射されたベッピンだ!
「ンー……」
 ヤモトは首をかしげながらしばし考え、
「ラッキー☆」
 それを拾った。
◆◆◆

◇ダンゴウ

「マミーが!やられた!」
 汚れた白衣の男が凝視するモニタには無残な姿の死体映像!

 彼の名はリー・アラキ。
 「イモータル・ニンジャ・ワークショップ」の代表、ニンジャ研究分野の第一人者にして狂気の科学者!
 そして傍らに侍るのは女助手のフブキ・ナハタ。その胸は不自然なほど豊満であった。

「バラバラですわ」
「見ればわかるねェ!」

 モニタの光だけに照らされた薄暗い研究室で、リー先生はフブキの豊満を鷲掴みにする!

「アーン!いけませんわ!」
「ジェノサイド……私が作ったズンビーニンジャ!ラボを破壊し脱走し未だ捕まらない!これではストレスが私の脳細胞にダメージを与えかねない!」
「いけませんわ!先生から知能を取ったら……!」
 ガリガリと爪を噛んでうなるリー先生にフブキが悲劇めいて首を強く振った。豊満な胸が左右にたわむ。

でもだがしかしフブキくん!! 捕獲作戦の中で、イクサの中でジェノサイドがその特別さを証明し続ける……それはそれで個人的には嬉しいのだ!」
「いけませんわ!公私混同はいけません!」
 フブキがリー先生の頭を豊満で挟み込み、激しく圧迫した!

「ですから、あたくし既に別のニンジャを用意しましたの!」
フブキは悶えながら片手でUNIXを操作。

ガコン、プシューッ!
床下格納が開き、冷凍カンオケが3つ迫り出してくる。

急速解凍プロトコルが完了し、圧縮空気が解放。蓋が開く。

出てきたのはもちろん、キミたちだ!
アイサツしよう!

「んんッ?」
 リー先生は豊満の中から頭を抜き、キミたちと、モニタに表示されたキミたちのデータを見る。
 ワイヤーフレームニンジャ三面図がくるくると回転し、その横に各種データグラフ……そして不吉なニンジャネームがカタカナ表示されている。

「んんんッ!?君の判断かね?もう?既に?」
「マミーでは無理だと思いましたの!」
「でかしたフブキくん!」
 リー先生は興奮し叫んだ。

「それで先生、細かい性能試験も一緒にやってしまいたいので、彼らにジェノサイド追跡を一任して構いません?」
「構わないともフブキくん!是非やってみなさい!」
「ありがとうございます!あたくしやりますわ!」
「素晴らしい!」
「アーン!」

◆クエスト概要

◎ジェノサイドを発見し捕獲してください。いいですか、殺してはいけません!捕獲ですわ!

◆「アーン!いけませんわ!オイタはいけません!」

 もしかすると、ズンビーの中には「ウオーッ!俺は自由だ!」などと言って暴れ出す者もいるかもしれない。
 その場合、優秀なフブキくんがUNIXをさっと操作し、そのPCに仕掛けた安全装置を起動することだろう。(ジェノサイドと同じ轍を踏むわけがない)
 具体的にはキミたちの心臓に仕込んだ「タケウチ」と脳幹に仕掛けた自爆装置だ。
 1度目はタケウチで反省を促し、それでも自由が欲しいPCには自爆装置でオヒガンでの自由を与えよう。


◇予備調査

フブキ「まずはニンジャ野伏力を測定しますわ。全員でジェノサイドの潜伏地域の調査をしてみてください」

 予備調査は全員が【ニューロン】または【ワザマエ】の『調査判定:NORMAL』を1度だけ行う。
 フブキから与えられる情報を分析し、わずかなキーワードや、ニンジャ組織の動きの痕跡、もしくは第六感めいたニンジャソウルの閃きなどから、ジェノサイドが今どこにいるのかを割り出すのだ。
 なお失敗してもフブキが答えを教えてくれる。ただしその場合、【6】【6,6】の情報は展開されない。

また、下記のダイスボーナスがある。

◆ジェノサイドの潜伏先の事前調査に対する修正(上限+2まで):

最も適した知識スキル(+2):宗教(丘の上の奇妙な教会)、独立小組織(INWの脱走者の噂や、傭兵へのミッション呼びかけなど)
次に適した知識スキル(+1〜2):ソウカイヤ(クローンヤクザ部隊の動き)、オカルト(カソックコートのズンビーの都市伝説)など
他にPCから交渉があればNMが適宜判断する。

◆得られる情報と報酬

 誰か1人でも達成すれば、その達成段階の報酬を全員が得られる。
 失敗のペナルティはない。

判定成功時に与えられる情報と報酬:
◎ジェノサイドはネオサイタマ郊外にある「海のない灯台の廃教会」へと逃げ込んだことが判明する。
◎理由は不明だが、ソウカイヤが戦力を展開しているようだ。ジェノサイドに用は無い筈。おそらく別件だろう。
◎近頃「桜色のオーラを纏う女子高生」を見たという奇妙なオカルト情報がIRC-NETに流れている。この件と何か関係があるのだろうか?

 全員の『即応ダイス』数が+2される。

【6】成功時の追加情報と追加報酬:
◎ジェノサイドは狂暴で交渉の余地はない。その強靭なネクロカラテと鎖付きバズソーの連携は数々のニンジャを無残な姿に変えている。

◎ソウカイヤはヤモト・コキというニンジャを追っているようだ。彼女はこれから向かうエリアで消息を絶っている。もしかするとジェノサイドと同じ場所にいるのかもしれない。

◎ヤモトを追っているのは「グレネディア」と呼ばれるソウカイニンジャだ。炸裂ハッポースリケンと呼ばれる投擲武器や、クローンヤクザ部隊を用いての包囲線などを得意としている。しかし白兵戦は苦手なようだ。

 全員の『緊急回避ダイス』数が+2される。またソウカイヤと現場で交渉ができるようになる。
 なおあらかじめ連絡を取ることはできない。グレネディアが作戦地域一帯の無線封鎖を行っているからだ。
 何にせよジェノサイドが最優先だ。まぁ身体にソウカイヤのエンブレムでもシールで貼っておけばいいだろう。

【6,6】成功時の追加情報と追加報酬:
◎ソウカイヤのスカウト部門が調べた情報によると、ヤモト・コキは、元はキョート出身のアーチ級ソウル憑依者のようだ。これも捕獲できればボーナス重点だろうが、最優先はあくまでジェノサイドだ。

◎もしかすると、ジェノサイドとヤモト・コキは同じ場所におり、ともに追手に対抗しようとしているのかもしれない。警戒が必要だろう。

 全員の『緊急回避ダイス』数が+2される。
 またグレネディアとの交渉判定の難易度が1下がる。

フブキ「それではヘリに乗り込んでくださいね。すぐに作戦領域に着きますわ」

◇シナリオ本編

 夜空を高速で突っ切るVTOL輸送機、キミたちはその後部ハッチで降下の時を待っている。
 既に後部ハッチは開いており、眼下には暗闇しか見えない。
 夜空にはドクロめいた満月。

 ハッチが開き、電子ショドーが点灯する。
『作戦地域まで10、9、8、』
『5、4、3、』
 カウントダウンが終わり、電子ショドーが表示を変える。
『落ちて』

飛び降りろー!
カラテかワザマエで着地判定!
ハードで振って失敗したら1ダメージを受ける!

 キミたちは高高度ヘリから飛び出し、教会の屋根を突き破って着地する!
 CRAAAASSHH!!!!

 教会正面奥の荘厳なステンドグラス、物憂げな聖人図画がキミたちを見下ろしている。
 その前にはカソックコートの神父が立ち、こちらにカラテを構えている。

 ……否!あれは神父ではない!
 七フィート超えの巨躯、握りしめるは鎖付きバズソー!
 天井に空いた穴、そこから投げかけられる月の光に照らされて、鍔広の帽子の向こうに覗くのは包帯まみれの怪物じみた顔!
 あれこそがINWを脱走し、今なおリー先生のニューロンにイケナイダメージを与えるズンビーニンジャ!

 ジェノサイドだ!!

アイサツ!しよう!

 ジェノサイドの緑の目が臆することなくキミたちを睨みつける。
「ドーモ、ジェノサイドです。テメエらリー先生の新しいオモチャ野郎どもだな」

「ド、ドーモ、グレネディアです……ナニ?何だお前ら?ソウカイヤのエンブレムだと?いったいなんだ貴様ら?」
 キミたちの後ろからも呆然とした声のアイサツ。
 振り返ればハッポースリケンを手に構えるソウカイニンジャ、辺りを見渡せばクローンヤクザ部隊がマシンガンを手に教会を完全包囲している。

 どうやらイクサ場のど真ん中に落ちてきたらしい!

◆グレネディアとの交渉

全員でグレネディアと交渉を行い共闘を持ちかけよう!1人でも成功すれば交渉成功だ。
ただし突然のことに混乱しているグレネディアを落ち着かせながら共闘を持ちかけるには
難易度 UH に成功する必要がある!(事前調査で【6,6】成功していた場合は HARD となる)
なお知識:ソウカイヤ、または、ヤクザの流儀があればダイスに+1できる

狂気ルールがONになっているため、出目1の数だけ成功数が打ち消される。
またもし成功数がマイナスになれば当然ファンブルとなり、何人交渉に成功していても強制的に失敗となる!
なお、本交渉は失敗するのが正規ルートだ。

 ●交渉失敗!

「ええい!腐れズンビーのバケモノどもめ!もろともこのハッポースリケンで死ぬがいい!」
 ズンビー姿のキミたちに恐れをなしたのか、あるいは暴走したキミたちの誰かが襲い掛かってしまったのか。
 残念ながらグレネディアの信用は得られなかった。戦闘時、流れ弾表Aを使用する。

教会内外は敵味方入り乱れて大乱戦中だ!
クローンヤクザどもの銃撃!
どっかから飛んで来る謎のオリガミ・ミサイル!
グレネディアのハッポースリケン!
そこの大工の息子にタマ飛んでコネーことを祈りなァ!

ターン終了時にD3を振り、出た目のイベントが発生する。
◆D3流れ弾表A
1.クローンヤクザの弾幕射撃!全てのPCと、ジェノサイドは1ダメージを受ける!(回避U-HARD)
2.謎のオリガミ・ミサイル!このターンでジェノサイドのターゲットになっていないPCは全員2ダメージを2回受ける!(回避N)
3.グレネディアのハッポースリケン!ジェノサイドを含むターゲットダイスを振る。選択されたターゲットはスリケンの1ダメージ(回避ノーマル)と、時間差で『爆発(カトン・ジツLv2)』を受ける。周りの奴もちゃんと避けようね!

 グレネディアのターゲットダイス表
 イニシ順に1~3がPC、4はジェノサイド

 ●ブッダ!交渉が成功した!?

「信じがたいが、リー先生の短絡的暴走実験には常識がいくらあっても足りん。そこのジェノサイド=サンは任せたぞ!」
 ゴウランガ!グレネディアと共同戦線を張ることができた!
 彼はここから離脱し、飛来するオリガミ・ミサイルの使い手を仕留めに向かった。
 戦闘時、下記の流れ弾表Bを使用する。

教会内はクローンヤクザの包囲網が敷かれている!
彼らは基本ジェノサイドを狙うが所詮クローンなので流れ弾が飛んで来るぞ!

ターン終了時、下記のイベントが発生する。
◆流れ弾表B
1.クローンヤクザの弾幕射撃!全てのPCと、ジェノサイドは1ダメージを受ける!(回避U-HARD)

◆戦闘マップの公開

 マップは下記のものを使用する。
 ここにはヤモトのステータスも存在するが、そちらはNMが事前にマップ編集機能で白文字にするなどの対応を行い、プレイヤーには見えないようにしておくこと!
 
なお、グレネディアはマップギミックのためシート上には存在しない。

◆戦闘開始な

 勝利条件:ジェノサイドを気絶させ脱出地点に運搬する
 敗北条件:ジェノサイドを捕獲せずに脱出

・ジェノサイドはイニシアチブの半分の値でもう一度行動する。(不如帰ジェノサイド)
・2度目の行動も、1度目と同じターゲットに攻撃を行う。
・ただし同じ攻撃方法は使わない。(例:1度目がバズソーによる近接攻撃なら、2度目はバズソーによる遠距離投擲だ)

◆ジェノサイドの体力が半分になるとイベント

「ARRRGH……!」
 キミたちの連携攻撃にジェノサイドが膝をつく。
 すぐに立ち上がるが明らかに動きが鈍くなっている!これならばじきに捕獲できるだろう!

・ジェノサイドの不如帰が解除される

 ●グレネディアとの交渉に失敗している場合の描写

「ハッハーッ!いいぞ腐れズンビーども!そのまま争っていろ!」
 クローンヤクザ部隊の後ろからグレネディアの声!
 その時である!監視塔方向の戸口から小柄な影がエントリー!
「イヤーッ!」
「ナニー!?アバーッ!!」
 グレネディアの胸を、心臓を桜色のエンハンスメント・カタナが完全に貫いた!
「サ、サヨナラ!」グレネディアは爆発四散!
 状況の変化はそれで終わらぬ!
 一瞬の状況判断でジェノサイドは教会の長椅子を蹴り上げクローンヤクザ部隊に投げつける!
 巨大なオーク材の塊にクローンヤクザ部隊は押し潰され、さらに複数のオリガミ・ミサイルが次々と飛来!
「「「アババーッ!!」」」クローンヤクザ包囲網は壊滅!

包囲網は崩壊した!流れ弾が飛んでこなくなる!

 ●グレネディアとの交渉に成功している場合の描写

「イヤーッ!」
「アババーッ!!」
 その時である!キミたちがぶち抜いた天井の穴からもつれ合う何かか落ちてきた!
 それはセーラー服姿のニンジャとグレネディア!セーラー服のニンジャがグレネディアを下敷きに教会床へ降り立つ!
 グレネディアの心臓は桜色のエンハンスメント・カタナで完全に刺し貫かれていた。
「サ、サヨナラ!」グレネディアは爆発四散!
 状況の変化はそれで終わらぬ!
 一瞬の状況判断でジェノサイドは教会の長椅子を蹴り上げクローンヤクザ部隊に投げつける!
 巨大なオーク材の塊にクローンヤクザ部隊は押し潰され、さらに複数のオリガミ・ミサイルが次々と飛来!
「「「アババーッ!!」」」クローンヤクザ包囲網は壊滅!

・包囲網は崩壊した!流れ弾が飛んでこなくなる!

 ●共通の描写

 桜色の光を纏う小柄なニンジャが、禍々しいカタナを構えてアイサツした。
「ドーモ、ヤモト・コキです」

 その桜色の光を目にしたキミたちは、一瞬、言いしれない感覚に身体が硬直した。
 キミたちは知らぬことだが、これこそヤモトに宿る「シ・ニンジャ」の力によるもの。
 未熟なヤモトでこれだ。もし完全に覚醒していれば……。

・ヤモトへのあらゆる攻撃は判定難易度+1される

「ジェノサイド=サン!」
 既にボロボロのジェノサイドはヤモトの声に平然と応える。
「問題ねぇ。俺はズンビーだ。要は慣れだ。そんでもってコイツラも同じズンビーだ、油断すんなよ!」
「平気!やれる!」
 ヤモトはその辺で拾った禍々しいカタナを握りしめ、キミたちと対峙した!

ここでNMには下記の対応を取って頂きたい。
・ヤモトのコマをマップの初期配置枠(緑のマス)の、PC達に一番近い位置に置くこと。
・マップの不如帰ジェノサイドを削除すること。
・マップの「ヤモト」のステータスを黒文字に戻すこと。
・ただしまだ不如帰ヤモトは隠しておくこと。

また、NMは下記の内容をプレイヤーに共有しておくとよい。
・ヤモトは小柄なためジェノサイドが気絶した場合、抱えて逃げることはできないこと。
・勝利条件は依然としてジェノサイドを捕獲し脱出することであること。
・ジェノサイドとヤモトは同じターゲットを攻撃すること。

◆ジェノサイドが倒れた!

「ARRRGH……!クソ…が…」
 ジェノサイドは、あまりのダメージがついにズンビーの耐久力を上回ったのか、ついにその巨躯が崩れるように沈んだ。

 キミたちはついにターゲットであるジェノサイドを打倒した!
 あとは連れて帰るのみだ!
 ―――その筈であった。
「ジェノサイド=サンを、離せ!」
 そこには強烈な桜色のオーラを発する少女、ヤモト・コキ。
 キミたちのニンジャソウルが、彼女のソウルが間違いなくアーチ級に達すると判断することだろう。
 そしてその桜色の光が、カタナに、ベッピンに注がれていく。

・ヤモトは不如帰の覚悟を決めた
・新たに★グレーター・カラテミサイルを取得した。
・新たに★★カラテ・エンハンスメント(発動済み)を取得した。

ベッピンがデレた。
・『◉デス・キリ』が使用可能になる。

 覚醒したアーチ級ソウル憑依者。相手にすれば怖ろしい、だがもし持ち帰ることができれば……さらなるキンボシ・オオキイでは?

ここでNMには下記の対応を取って頂きたい。
・マップの「不如帰ヤモト」のステータスを黒文字に戻すこと。

また、NMは下記の内容をプレイヤーに共有しておくとよい。
・ヤモトはイニシアチブの半分の値でもう一度行動する。(不如帰ヤモト)
・2度目の行動も、1度目と同じターゲットに攻撃を行う。
・ただし同じ攻撃方法は使わない。(例:1度目がラピカラ&強化精密攻撃によるデス・キリなら、2度目は強化強攻撃やGカラミサだ)

ここからはプレイヤーたちにはふたつの選択肢が与えられる。

①ジェノサイドを担いで脱出する。
 この場合はジェノサイドを運搬したPCが脱出した時点で戦闘が終了する。(ヤモトがそれを追いかけるからだ)
②ヤモトも倒してボーナス重点!
 この場合はヤモトを倒した時点で戦闘終了となる。

 ①ジェノサイドを担いで脱出した!

「待て!イヤーッ!イヤーッ!」

 無数のオリガミ・ミサイルが降り注ぐ中、キミたちはジェノサイドを抱えて山道を駆け下り市街地に飛び込んだ!
 ここまで来れば当然、ソウカイヤの目に留まる!

 ヤモトをソウカイヤの追手に押し付けて振り切り、ついに無事、研究所へと帰還した!
 あのジェノサイドを捕獲したのだ!
 リー先生は上機嫌だ!もちろんフブキくんもルンルンだ!
 さぁ!ニンジャの深奥に至るべく今日も今日とて実験だ!
 ア!トリダくんのボディも用意しなきゃ!

 ②スゴイ!ヤモトも倒した!

 キミたちは無事に研究所に帰還した!
 ジェノサイドを捕獲し、さらに新たなアーチ級ニンジャソウルまで!
 リー先生は上機嫌だ!もちろんフブキくんもルンルンだ!
 そして、そのアーチ級ソウルは、シ・ニンジャのものだった!
 INWの研究は恐るべき禁忌的加速を得たのだ!!
 あれ?これってもしかしてベッピンでは?……素晴らしい!これも使って研究だー!

Tips.ベッピンは報酬にしちゃダメよ!

 補足:ヤモトがジェノサイドより先に倒れた!?

 設計的に起こりえないとは思うが、万が一ヤモトがジェノサイドよりも先に倒れた場合、その時はジェノサイドの不如帰を復活させよう。
 そして近接攻撃ダイスを+6ぐらいにしてアトモスフィアをUHまで一気に上昇させる。よりデッドリーなイクサを展開しよう。
 これの目的はPCが「いえーいボーナス倍点!あとはこのボロズンビーをイカになるまで叩くだけだぜー!」と退屈しないようにすることだ。
 とはいえ、ジェノサイドは回避ダイスが少ないため、ここまで攻撃的性能にしても1ターンくらいしか長持ちはしない。せいぜいPCをひとり道連れにできれば御の字だろう。

◇報酬と評価

S:「ジェノサイド」と「ヤモト・コキ」の両方を戦闘不能にした。

A:「ジェノサイド」を戦闘不能にし捕獲して脱出した。

B:「ジェノサイド」を爆発四散させた。

C:手も足も出ずにPCたちは全滅または尻尾をまいて逃げ出した。

◇報酬:「アンビヴァレント状況!」「アーン!」

S:「イイネェー!ジェノサイド!ゼツメツ・ニンジャ!さらにはシ・ニンジャまで!素晴らしいーッ!」
全員に【万札】+40、【名声】+2

A:「素晴らしい!ジェノサイド!ついに帰ってきた!さっそく実験だァーッ!」
全員に【万札】+30、【名声】+1

B:「死体、どうしますの?」「ジェノサイドの?清掃業者が片づけるだろう。放置なさい」
全員に【万札】+20、【名声】+0

C:「私のせいですわ!」「構わんよ!ジェノサイドのデータは素晴らしく更新されたのだ!」
全員に【万札】+0、【名声】+0

◇NPCデータ集

◆ジェノサイド

 意外と3ターン目までもたないので積極的に即応入れて『◉鎖付きバズソー大乱舞』をぶちかまそう!あとは流れでいい感じに!

◆ジェノサイド        (種別:ズンビーニンジャ)
カラテ    13        体力   49
ニューロン  4        精神力  13
ワザマエ   9        脚力   12
ジツ     6        万札   0
        
近接/射撃/機先/電脳  18/9/4/4        
回避/精密/側転/発動  4/9/9/10        
   緊急回避ダイス  4        
     即応ダイス  9        
        
◇装備や特記事項        
        鎖付きバズソー(ノダチ読み替え)
        ◉鎖付きバズソー大乱舞
        ◉バズソー投擲
        ◉頑強なる肉体
        ◉移動スタイル:跳躍踏みつけ移動
        ◉回転銃弾薙ぎ払い
        ●不如帰(同じターゲットを狙う)

        ☆ゼツメツ・ニンジャのソウル
        ●即死耐性
        ズンビーボディ
        ●脆弱性:火炎(体力1)
        ●知識判定難易度+2
        ●交渉判定難易度+2
        ◉交渉:威圧
        ◉知識:高級嗜好品(酒)
『◉鎖付きバズソー大乱舞』:2ターン連続使用不可。
周囲一帯をバズソーで竜巻めいて薙ぎ払う。
判定難易度ハードに成功すると、自分中心に5*5範囲の敵全員に2ダメージ(回避N)を1回与える。
さらに出目6が出た回数分追加で2ダメージ(回避N)を与える。

例:出目が(1,5,4,6,5,6)ならば全部で2ダメージを3回与える。
『◉回転銃弾薙ぎ払い』:戦闘スタイル強化(回転斬撃):2ターン連続使用不可。
回転斬撃を行ったターンから次の手番開始時まで、射撃に対してのみ有効な『ダメージ軽減1』を得る。
バズソー投擲:ジェノサイドはスリケンの代わりにこれを行う。
『スリケン』、『射程:3マス以内』、『連射2』、
『射撃:HARD』、『ダメージ2』、
射撃ではあるが出目6,6で『サツバツ!』が、出目6,6,6で『ナムアミダブツ!』が発生する
『◉移動スタイル:跳躍踏みつけ移動』:ジェノサイドは6マス以内の好きな地点へと、跳躍によって一直線に『飛行移動』する(曲がることはできない)。
移動終了点に敵がいた場合『轢殺攻撃1』を与え、押しのけが発生する。
この『飛行移動』を行った場合、続く「攻撃フェイズ」で通常どおり行動難易度が+1される。

◆ヤモト・コキ

 ラピカラ撃ちながら側転して回避ダイス増やしつつ攻撃しよう!

◆ヤモト・コキ        (種別:ニンジャ)
カラテ    5        体力   16
ニューロン  9        精神力  15
ワザマエ   7        脚力   4
ジツ     4        万札   0
        
近接/射撃/機先/電脳  12/7/9/9        
回避/精密/側転/発動  14/14/7/13        
   緊急回避ダイス  5        
     即応ダイス  5        
        
◇装備や特記事項        
        ***妖刀ベッピン***: カタナ、基本ダメージ2+精神力ダメージ1、攻撃判定ダイス+3(反映済み)
        『●連射2』、『◉◉タツジン・イアイドー』、『★◉オリガミ・ミサイル』、
        『☆カラテミサイルLV3』、『★ラピッド・カラテミサイル』
        
        『★◉オリガミ・ミサイル』:
        ヤモトは【精神力】を消費することなく『カラテミサイルLV3』を使用できる。
        『ジツ発動判定』は通常どおり必要。

        『◉デス・キリ』:
       ペッピンの力を用いた、敵の視線を惑わす死の斬撃。ペッピン装備時のみ使用可能。
       ……なのだが、ベッピンはヤモトにデレていないため使用できない。

        ●即死耐性
        ●小柄:ジェノサイドが気絶しても彼を運搬できない

◆ヤモト・コキ:シ・ニンジャの目覚め

 ラピカラ撃ちながら側転して回避ダイス増やしつつデスキリしていこう!

◆ヤモト・コキ        (種別:ニンジャ) シ・ニンジャの目覚め
カラテ    5        体力   16
ニューロン  9        精神力  15
ワザマエ   7        脚力   4
ジツ     4        万札   0
        
近接/射撃/機先/電脳  12/7/9/9        
回避/精密/側転/発動  14/14/7/13            
   緊急回避ダイス  5        
     即応ダイス  5        
        
◇装備や特記事項        
        ***妖刀ベッピン***: カタナ、基本ダメージ2+精神力ダメージ1、攻撃判定ダイス+3(反映済み)
        『●連射2』、『◉◉タツジン・イアイドー』、『★◉オリガミ・ミサイル』、
        『☆カラテミサイルLV3』、『★ラピッド・カラテミサイル』
        
        『★◉オリガミ・ミサイル』:
        ヤモトは【精神力】を消費することなく『カラテミサイルLV3』を使用できる。
        『ジツ発動判定』は通常どおり必要。
        『★◉グレーターオリガミ・ミサイル』:
        ヤモトは【精神力】を消費することなく『Gカラミサ』を使用できる。
        『ジツ発動判定』は通常どおり必要。
        『★★カラテ・エンハンスメント(発動済み)』:
        武器を用いた『近接攻撃』時、つねに『近接攻撃ダイス+2』と『無属性ダメージボーナス+1』の効果を得る。

        『◉デス・キリ』:
       ペッピンの力を用いた、敵の視線を惑わす死の斬撃。ペッピン装備時のみ使用可能。
       シ・ニンジャのソウルしゅごいのほぉおおん~~!!
       攻撃フェイズ開始時に【精神力】を1消費し、『◉デス・キリ』の使用を宣言すると、
       その手番中のヤモトによる『近接攻撃』に対して敵の回避難易度は+1される。

        ●即死耐性
        ●小柄:ジェノサイドが気絶しても彼を運搬できない
        ●不如帰(同じPCを攻撃する。同じ攻撃手段は使わない。)

◇シナリオについて

・リー先生&フブキ助手

 特に裏設定は無い。本編の通り高いテンションでわっくわくドキドキの実験を今日もやってる。

・トリダくん

 出せなくてゴメンネ…!

・ダークニンジャ:ゲット・リド・オブ・ベッピンのすがた

「5倍働き!5倍報酬もらって!5倍遊ぶぞ!!」

 過去、あれほど待ちわびた導きが今さらやってきてキレた。あの日来てほしかったのだ。
 ベッピンを窓からぶん投げてすこしスッキリした彼はカタナであることを辞め、ひとりの人間としてクオリティ・オブ・ライフを充実させることを考えるようになる。
 彼の将来がどうなるかはさっぱりわからないが、明日は明日の風が吹くというもの。何とかなるよ。

・ラオモト・カン

 最近ダークニンジャがエネルギッシュになって大変良いと思っている。その調子でもっとギラギラ生きるべし。

・ポンピキスト:ラショーモン・オブ・ソウカイヤ

「ドーモ、ヤモト・コキ=サン。あなたはヤクザではなく、女子高生収容所行きです」「なんと見事な、女子高生性……アバーッ!サヨナラ!」

 シックスゲイツのひとり。視界が通る範囲で、なおかつ手で持ち運びできるものなら何でも亜空間越しに万引きできるカッパライ・ジツの使い手。

 彼の本来の活躍の場は、ラオモト・カンの政敵を公共の場で一瞬で全裸にし社会的に抹殺することだ。
 イクサにおいては誰かとコンビを組み、敵の攻撃の瞬間に相手を丸腰にして隙だらけにするサポート系ニンジャであった。
 しかしヤモトと不意の遭遇戦となり、単独で戦闘。カラテのワザマエも実際確かであったが、一瞬の致命的隙により、帰らぬニンジャとなった。

・ヤモト・コキ

 なんか山中でたまたま年代物っぽいカタナを拾った。ちょうどいいからこれ売ってウバステを取り戻そう。
 囲んで棒され無理矢理連れて行かれようとするジェノサイドの姿を自分に重ねて激昂した。
 彼女が生き延び、ジェノサイドが連れて行かれた世界線では、ソウルの覚醒がだいぶ早まった状態でどんどん成長していき、やがてはINWの明確な脅威となる。

・ベッピン

 信じていた男に捨てられてグレていたところを拾われてあっさりわからさられたチョロイン。この後売り払われて二度と誰にも心を開かなくなるルートとINWで凌辱の限りを尽くされるルートの2つがある。

・ジェノサイド

 原作と特に変化はない。なんかヤベーカタナ持ってんなァとか思ってた。

・グレネディア

 原作より不憫かもしれない……。

・ニンジャスレイヤー:宿敵がエンジョイしてるのを見たすがた

絶対に殺す。

最後に

 攻略または読了オツカレサマドスエ!今後ともヨロシクネ!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?