マガジンのカバー画像

#落語・講談 まとめ

534
落語や講談について書かれた記事をまとめていく公式マガジンです!主にハッシュタグ「#落語」「#講談」が付けられている記事を自動で追加し、紹介していきます。
運営しているクリエイター

#桃月庵黒酒

【2024/3/22】三保の松原【羽衣の松】

昨年のお伊勢参りで、回れなかった場所が三箇所ある。 内一つが静岡県清水区。 清水次郎長の生家や三保の松原があるのだけれど、これらを見るのは完全に寄り道な上、陽の高いうちには不可能と断念した。 なもんで「いつか見に行こう」とお伊勢参りの最中にはもう既に計画していて、 そして2024年3月22日、その機会が訪れたので行ってきた。 まぁ今から三ヶ月前のことのなので、「ずいぶん更新おせぇな」とは思う。 お伊勢参り増補旅日記。 前日の21日、名古屋で白酒一門会があった。 勿論交通費

黒酒市について

2/25の『第二回 黒酒ひとり』も朝からなかの芸能小劇場をレンタルしているのだけれど、 朝から昼にかけての時間にやることがない。 施設の予約をしたときは「黒酒ひとりの前に二ツ目何人か集めて会をやろう」なんて思っていたのだけれど、いざ日が近づいてくると何人にもブッキングするのがめんどくさくなってしまった。 そもそも声をかけられる仲のいい二ツ目がそんなにいない。 第一回の時は私の会の前に前座の枝平さんに勉強会をやってもらった。 なので、第二回も……とお願いしたが忙しいこともあっ

【十一日目】掛川〜浜松

昔の人は皆身長が低く、痩せていたというので、 ひょっとして歴代の徒歩でお伊勢参りした人間の中で私が一番太ってるのだろうか。 いや、そんな称号はいらないが、 そもそもこんなに太ってて毎日何十キロも歩くヤツはいるのだろうか。 今日は29キロ歩いた。 体重は91キロ。 ウォーキングにダイエット効果がないことの証明。 十一日目。 毎晩寝汗をぐっしょりとかく。 宿には申し訳ないがいつも布団がビショビショ。 身体に熱がこもっている感じがする。 温泉に浸かって汗を流して足のケア。

【十二日目】浜松〜湖西

落語の為、自分の為にお伊勢参りをしているわけだが、 現時点で落語にとってマイナスの要素がいくつか出てきている。 まず、声が出ない。 毎日稽古しながら歩いているので声を出してはいるのだけれど、人と喋るときにスッと声が出ない。 一度喉で引っかかる感じがする。 疲れからくるものか。 人と会話しなさすぎて、 「オレ、トモダチ」 みたいな、ゴーレムレベルの会話しかできなくなるかもしれない。 次に正座ができない。 膝と足首が硬くなって、ちゃんと座れていない。 これもそのうち治ればいい

【六日目】三島〜富士

今日のルートは見どころがない。 大きな道路沿いをただ歩くだけの日。 こうなるともうつまらないというよりめんどくさい。 昨日の箱根が大変だっただけによりそう思う。 どうにか面白くならないだろうか? 暗中模索して思いついたのが、暗中模索。 夜を歩く。 六日目。 六日目のメインディッシュである富士山がもう出ました。 あとは静岡を抜けるべく、道路沿いをまっすぐに進むだけでーす。 箱根の写真が多すぎて五日目の旅日記がまとまらない。 加えて足が痛すぎてものを考えられない。 いつ

【七日目】富士〜興津

お伊勢参りを初めて一週間が経った。 この経験で私の何が変わったのか? 確認する術はないが、ただ自分の中で、 景色を見て「あの噺はこういう場面かな」と思ったり、歴史に直接触れて当時の空気を体感したり、「江戸っ子の気持ちがわかる」と言うと図々しいが理解ができたりした。 なもんで、ここで辞めてもいいんじゃないか。 落語を良くするためだけなら。 まあ、辞めないけど。 七日目。 昨日(今日ということになるのか)夜通し歩いた、その疲れを癒しに湯らぎの里というスーパー銭湯で休憩。 め

陰と陽

昔から本が好きだ。 特に漫画。 小説やエッセイも読むが、それらは勉強という側面があって、ずっとは読んでいられない。 そこいくと漫画は違う。 時間を忘れて没入できる。 漫画を読んでいる時は余計なことを考えなくていい。 その上「漫画は落語の勉強になる」と志の輔師匠がラジオで仰っていたのでいくら読んでも罪悪感がない。 好きなジャンルというか傾向があって、『目標だとか夢に向かって努力なり修行なりする漫画』が好きだ。 一人でコツコツ頑張って、その成果で取り巻く世界を変えていくようなも

【有料記事】開演まで今しばらくお待ちください。

前座の頃に八楽とやっていた『あら八勉強会』でお配りしていたエッセイ(全6回)を公開いたします。 入場特典としてお配りしていた物なので有料です。 解説もしております。 注意点は二つ。 noteに書いたものとほぼ同じものが二つくらいあります。 まぁそれはそれで違いを楽しんでくださいませ。 文章が稚拙です。 物好きな方だけどうぞ。 ※エッセイは原稿の画像を載せているので文字数はあてにならないです。 大体10000文字くらいでしょうか。 有料ですので、無断転載、引用、SNSで

¥300

今後のnote

今年も残り少なくなってまいりましたがいかがお過ごしでしょうか。 私の方は披露目を無事に終え、今はただただ祝ってもらう毎日です。 なのでもう少し太ります。 雑記一之輔師匠は弟子に作文書かせてますね。 テーマを与えて毎週1000文字以上でしたっけ? 落語を面白くする、新作落語を作る、マクラを面白く喋る為に必要な能力が、何かを書くことで身につくから書かせているんでしょう? だったら真似しない手はないだろう。 『40日間披露目エッセイ』は終わりましたが、今後もたまぁに何か書い

二ツ目になった

披露目の40日というのはなんだかんだ毎日寄席に行っていることには変わりなくて、前座修行のアディショナルタイムという感じで二ツ目になった実感はなかった。 どういう時に「二ツ目になった」と思うのだろうか? あるボクシング漫画では、勝ってチャンピオンになった時はなんの実感も湧かなかったが、翌朝枕元に置いてあるベルトを見て主人公がグッと感極まっていた。 枕元に帯源の帯を置く感じか? 熊本披露目が終わった翌日の12月11日。 熊本での白酒独演会に同行することになった。 本来なら前

【40日目】新宿末廣亭十日間ありがとうございました

新宿末廣亭、苦手な噺ばかりやったこともあってなんとなく不完全燃焼。 ただ毎日の稽古でくったくた。 今回も振り返ります。 自分用の記録だとかそうでないとか。 初日【たらちね】披露目も三十日を終えると残りの十日間はもう避けてきた噺しか残ってなくて【たらちね】もその一つ。 前座も二ツ目も真打も皆やるから飽きているのかもしれない。 どんなに老舗の蕎麦屋だろうが、あえてカツ丼を食いたくなる私には【たらちね】に新鮮味を感じない。 ただ、よく笑うお客さんが居て良かった。 二日目【芋俵】

【39日目】着物

大学のオチケンとはなんの略なんだろう? 落語研究部? 落語研究会? 落語研究サークル? オチケンじゃなかったので分からない。 オチケンじゃないということは、もちろん着物なんて持ってなかった。 初めて買った着物の話。 初めての着物師匠に言われて、ということなのだろう。 着物の購入に兄弟子のこはく(当時はまぐり)が同行してくれることになった。 浅草演芸ホールのほど近くにあった今は無き着物屋に行くことに。 兄さんの昼席終わりに行くし浅草演芸ホール近くということもあって現地集合で

【29日目】AI

Twitterやなんかで『AIが生成するイラスト』についての議論が盛り上がっている。 詳しくない方に説明させていただくと、例えばイラスト生成ツールに『黒酒』と入力したとする。 すると── このように『黒い酒』の完成度の高い絵が数秒で複数パターン生成された。 過去に描かれた沢山の絵のデータの蓄積から自動で生成しているらしい。 しかも無料。 すごい時代になったなと思う。 で、このAIが画家やイラストレーターの仕事を奪う云々、著作権云々というのが問題になっているのだ。 桃月庵

【26日目】気付く商売

白酒は放任主義だ。 私の芸に関しても活動に関しても何も言わない。 毎朝お家の掃除をする、なんてこともなかった。 最初に最低限のルールと「噺家とは気付く商売」とだけ言われて今に至る。 どういうこと? 『気付く商売』というのは、楽屋で働く上で 「師匠方が何を欲しているか」 「どう動けばいいのか」 「着物にシワはないか」 そういうことに気付けるかどうかを言っているのかと思っていた。 いや勿論それもあるけれど、たぶん落語において 「こうすればもっと良くなる」とか 「ここはお客さん