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『家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった』感想

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『家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった』についてのすてきなドラマ感想をまとめるマガジンです。
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#河合優実

かぞかぞ#10最終話 凄く胸に沁みるドラマだった。どんなにお金をかけた大作よりもずっと胸に残る、そしてボクたちの支えになってくれる

ついにこの時が来てしまった…「家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった」最終話だ。(サムネイルの絵は、ドラマのやつを自分で模写したものです💦) ひとみの実家に挨拶にいった耕助 結婚前の相手のご両親への挨拶も、かぞかぞでは独特。一風変わった大川夫婦のキャラクターが光る場面。オモシロシーンの中に、親の真心というと大仰だが、お父さん(黒田大輔)と芳子(美保純)の親心に泣かされた。 「私の方がひとみを好きや」という母 芳子に続き、酔った父が言う「この人はね!もう!でたら

かぞかぞ⑨子離れ…成長。バラバラになりました。でもずっと家族です。

「母と息子」「子離れ」「成長」などが軸となった9話、絶妙の回でした。大久Dをはじめ、大久組の面々、出演者の志の高さをヒリヒリ感じました。素晴らしいかったです!特に坂井真紀👏👏堪りません。 「笑いが一番の感動や!」という明石家さんま師匠の言葉が大好きな自分にとって、感動フィーチャードラマにせず、笑いと交互に持ち出してくる大久演出の味が堪りません。9話までみて、大ファンになっています。実際、毎回、ドラマの感想を書くなんて生まれて初めての経験です。ボクが知る中で今、ナンバー1の演

かぞかぞ⑧俳優の力を信じシンプルに活かす大九D。原作 岸田家の人々への大切なラブレターみたいだ。

かぞかぞ⑧は、七実の祖母大川芳子(美保純)フィーチャー。三世代の母娘が描いてある。ALL WRITEでテレビドキュメンタリー「家族の流儀」取材の打ち合わせの最中、七実がおばあちゃんは「わけ分かんない人なんで撮らないで下さい」と発言し、小野寺から「おばあさんを嫌ってるね?」と問われ「ばあちゃんから勝手に嫌われるようなことしてくるっていうか」との不穏なやり取りで始まる。 二階堂「家族は面倒くさいです」 七実「ん?」 二階堂「っていうことですよね?」 七実「いや、ばあちゃんが面倒

かぞかぞ⑦私のせい、私がパパに死んでまえ!なんて言うたから

かぞかぞ⑦は、ALL WRITEをトレンディエンジェルたかしが紹介する場面からスタートした。3年前、ルーペの屋上でハプニング的に生放送に泣きながら出演して以来、作家になった七実との共演だ。 前半は、作家として成功し東京暮らしをしている七実の日常を小気味良く、軽やかに描いている。高校時代の同級生、一軍女子のマリカちゃんも登場する。七実がサービスでチーママをするスナックと同じビルのクラブでNO.1ホステスとして働いていて、更にTVプロデューサー二階堂(古館寛治)の彼女というふざ

かぞかぞ⑥七実ちゃんが泣く。悲しい。笑う。嬉しい。smile73smile

5話のラストシークエンスは、大九Dが「かぞかぞ」をやると決意して最初に「撮りたい」と思ったというだけあって七実の煮詰まった想いが凝縮され、見事に噴出していた。 そして、この6話もトップシーンに象徴されている。日常の大切な一幕を淡々と描いてくれるスタイルがたまらなくいい。 そして6話は、草太のターンで、幼い頃からの姉弟関係の想いや、自分が思っているよりずっと早く、草太は成長していることに気づくのだ。2人きりで遊園地に出かけ、様々な面白エピソードを積み重ね、そこに草太とともに

ドラマ『家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった』を観たら、ちんすこうを買っていた話

こんにちは。 「もう一週間たったんか〜!?」を繰り返しすぎる慌ただしい日常。普段なかなか1クールしっかりと連続ドラマを見ることができていない私が、今欠かさず観ているドラマがあります。 それは、ここnoteではおなじみの岸田奈美さんのエッセイがドラマ化された『家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった』。そこには、“ドラマ化はきっとこうなるだろうの想像”を超えた世界がありました。 🌴🌴🌴 いやそんなことある? いい。すごくいい。 誰かに勧めたい。 ドラマ化された『

かぞかぞ③演じる余白のある脚本、それを感じる余白のある演出、上品な胸に沁みるドラマです

錦戸亮の仕事を見守るために見始めたドラマ「家族だから愛したんじゃなくて、愛したら家族だった」ですが、その魅力にハマりました。1,2回は錦戸亮の出番はとても少ないが、残された家族(父は他界している)を見ているだけでも常に存在感を感じるものだった。第3話では、父・耕助が亡くなるエピソードが描かれる。このドラマ原作のエッセイも読ませていただいたが、実にいい脚色がされている。声を大にして言いたい。もう、ホント素晴らしいドラマです。 その後、急性心筋梗塞で入院した耕助は、カテーテル治

家族愛愛家族②七実ちゃん、大丈夫や

家族だから愛したんじゃなくて、愛したら家族だった②  母・ひとみ(坂井真紀)の下半身に麻痺が残り、車椅子を余儀なくされてしまい、七実(河合優実)の心が揺れ動く回。辛い状況を辛く描かない。しんどいことを日常をやり過ごしながら生きぬく姿を淡々とみせる。友人マルチ(福地桃子)の存在もデカい。七実は、ニューヨークに渡り大道芸人になるんだ、とパントマイムをしたり英語を勉強したり戯けたりして悲しみ辛さと向き合っている。 「自分がしたい事するんが、親のためになるんやないですか?」 何気な

絶対に、だいじょうぶの巻(ドラマ見学最終日)

「だいじょうぶ」って言葉は、不思議だ。 大好物のウインナーが品切れだったときに弟がボソッとこぼす「だいじょうぶ、だいじょうぶ」は、「しゃあない」っていう意味で。 三者面談でさんざんな通知表を見せながら先生が放った「だいじょうぶでしょう」は、「どこでもええから進路をはよ書け」っていう意味で。 この世に生まれるありとあらゆる「だいじょうぶ」は、言った人にしか、言われた人にしか、訳せない。 そして言った人も、言われた人も、それぞれ違うふうに訳してる。 あの日もらった「だい

【感想】NHKドラマ『家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった』第1話

新垣結衣や松岡茉優の初主演映画を撮ってきた大九明子監督が河合優実の連ドラ初主演作を撮る。 この座組みを聞いた時点で快哉を叫んだ人も多かったはず。 自分もとても楽しみにしていた。 誤解を恐れずに言えば、大九監督はショット(カメラアングルや構図)にはあまり特徴の無い作家だと思う。 被写体(特に女優)を割と真正面や真後ろから撮り、魅力をそのまま最大限に伝えようとする作風というか。 庵野秀明が「画面を完全にコントロールする上で役者の身体性を排除するため」のアップ多用ならば、正反対の

演技、演出、台詞、原作 ぜんぶ素晴らしい なんか、かっこよかった

こんなオモロいとは想像してなかった。主人公の岸本七実(河合優実)がカッコ良くて、ピッカピカ輝いてる。いわゆるドラマっぽいカッコよさとは一線を隔し、一本筋の通った気骨ある人、という意味で。 そもそも錦戸亮が出るから見たドラマでした。NHK、しかもBSなので家のTVだと、目障りな ”受信料払ったら消しますテロップ" が邪魔くさくて別場所で録画したものを今日観た。あまりにオモロくて、ビックリした。余談ですが(地上波)NHKは受信料支払ってますw そもそも、原作も読んでないし、予

ついに出会った!岸本家と岸田家の巻(ドラマ見学1日目)

わたしが書いた『家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった』がドラマ化され、撮影現場へ行けることになった。 「こんな機会はめったにないんやから」 魔法の言葉を唱え、岸田家の母と弟とわたしの三人が神戸からアホみたいな顔をして駆けつけた。これを唱えたのは、ユニバで滝壺に落ちる瞬間の写真を1500円で買わされた時ぶりだ。 前入りもして、朝7時に起きた。 ドラマ化も初めてなら、現場も初めて。 カモがネギを背負うように、せめて手土産ぐらい背負っていきたいが、右も左も上