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ニートを楽しむ日記 240日目 11/26日 - 久々の労働と楽しくお金を得ること

久しぶりに仕事をした。
仕事といっても、後輩の勤め先の団体が主催しているイベントの手伝いをする1日限りのアルバイトをしただけなのだが、ニート240日目にして初めての雇われ仕事なので、少しばかりの感慨があった。
「ニートを楽しむ日記」なのに仕事をした話を書くのもどうかと思うけど。

今回声をかけてくれた後輩というのは、高校時代の1つ下の部活の後輩なのだが、高校時代は私がそこまで部活に顔を出していなかったということもあり、そこまで特別仲が良かったわけでもなかった。私の代とその上下の代は比較的仲が良かったので、高校卒業直後はBBQをやったりしたが、それも数年するとなくなってしまい、会うこともなくなった。
それから数年して、たしか2019年ころだったと思うが、偶然その後輩と会うことになった。
毎年高校時代の友人・先輩と行っている市の祭り兼花火大会があり、その会にひょんな流れでその後輩も呼ばれて(というか呼ばれた本人の代理として)来ており、6・7年ぶりの再会となった。そのときに、私が日本語教師をしており、後輩は日本在住の日系ブラジル人サポートの団体をしている、という緩い同業界仲間ということが判明し、意気投合。それ以降は、年に1・2度メッセージのやり取りをしたり、お互い興味がありそうな情報を交換したりをしたりする仲になった。

が、その再会の後すぐにコロナ禍になったということもあってまた数年会うことはなかったのだが、つい最近も私と大学の後輩で企画・招集した「教育×国際交流会」にも参加の声掛けをしたりと、細々とやり取りはしていた、というそんな後輩である。
お互い興味の方向性が似ており、また面白いイベントや催し・人が好きで、かつ結構勝手というかマイペースというか、誘われても気分で行ったり行かなかったりする者同士というのもあって、ちょうどよい気軽さで関係を維持できているのだと思う。

そんな後輩は半年前から起業家支援のような事業に携わっていたらしく、そのイベントの手伝いを今回頼まれた。イベントの内容は、起業家の交流会兼プレゼン大会のようなもので、私はそこの受付を頼まれたのだが、予想通り受付というのは開始直後しか忙しくなく、しかも受付の人員も仕事量の割には多かったので、ほとんどを配信でイベントの様子を見たり、なんなら実際にイベントを覗きに行ったりして、かなり自由に過ごさせてもらった。イベント終了後の撤去作業が一番活躍したかもしれない。
そんな感じで、よそ者にも関わらず自由にやらせてもらったわけだが、その後輩の所属している団体というのが、とても雰囲気がよく、居心地がよいメンバーだったのが印象的だった。
人数は10人強ほど。年齢層は上は40代~下はインターンの大学生まで。しかしそのメンバー間に上下関係のようなものがいい意味で見られず、会社の上司部下関係というよりは、部活の先輩後輩ぐらいの距離感のように見えた。
普段はリモートで働いているチームらしく、こういったイベントのときのみ集まるらしい。職種柄か、スタッフの服装や装いも非常に自由で、私が配置された受付を担当していた方は、髪が緑色だった。
このアルバイトを後輩に誘われたときに服装規定を聞いたのだが、その際「スーツでもジーパンでもいいです」と返ってきて、まあかなり自由そうだなあ、これなら髭剃っていったほうがいいか聞かなくても大丈夫そうだな、とは思っていたが、むしろ髭ぐらい生やしておいてよかったというか、それぐらいのほうが個性が埋没しなくてよかった、という感じ。
しかも後で聞いたところによると、団体の外部の人も何人か助っ人的に参加していたらしく、(しかもその道では結構なベテランの人たち)そういう意味でもとても有機的ないい関係性を持った組織だなあ、と感じた。
昼休みの会話も、推し活の話からコンテンツの話、そしてイベント運営の話まで広がっていき、それぞれの趣味と興味と仕事がしっかり繋がっているのが感じられた。しかもそれらが、熱い感じではなく軽やかな、気負わない口調で語られていくのも好感が持てた。
こういう組織、働き方もあるのだなあ、となんだか組織に属して働くこと自体に対する希望が持てるようなチームだった。
久しぶりの労働だったが、とても気分よく、明るい気持ちで帰路についたのであった(あまり働いてないからかもしれない)。

さらに別件ではあるが、少し前に母校の大学に頼まれて大学の機関紙に文章を書いたのだが、それに謝礼が出ることが判明した。文章量は大したことなかったのだが、思いの外大きな額がいただけることがわかり、一時期Webライターの単価などを調べていたこともあった私としては嬉しい驚きというか、これを知ったら1文字数円みたいなライターの仕事はできないよなあ…と複雑な喜びを感じた。

お金の流れというのは不思議なもので、苦しく働いても、今回のイベント手伝いのように自由に楽しく働いても、もらえる額は同じだったりする。
同じ文章量を書いても、10倍近い額の差が出たりする。
それはもう、スキルの差とか案件の大きさとかではなく、どこでどうお金が流れているのか、お金の流れが太い場所なのか細い場所なのか、という違いでしかないのかもしれない。
どうせなら楽しく、自分らしく、いいことをしてお金を得たいと思っている私としては、今回のアルバイトと原稿料は、わずかな額ではあるが、お金に対する明るい気分を盛り上げてくれるいい事象だった。

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