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「できますよ、はい!」のその後…
『〇〇で困ったことあるんだよね』
『あ、それだったら⬜︎⬜︎作れば解決できますよ』
『お、じゃお願い!』
こんな感じで仕事が始まることがあります。今回のお話は、仕事にし掛かる前に出来上がった後のことを少し考えようというお話。
案ずるより産むが易し
『心配するよりやってみたら意外とうまくいく』の意味の諺(ことわざ)。
これは妊婦さん向けの諺でしたが、いろんな事に拡大解釈されて仕事上でもよく使われます。
この諺とても聞こえはいいです。不安を感じて何事にも一歩踏み出せない人にとっては背中を押してくれるありがたいお助け言葉。
しかし、充分に考えずに産んでいくと大変なことに。。
産んだ後は誰が育てるのか
『案ずるな産むが易し』は産む前の人向けなので、産んだ後のことは一切入ってません。人間なら産んだあとは育てていく必要があります。
仕事も同様に、産んだモノはそれを維持していく必要があります。
仕事ができる人ほど簡単に産もうとしがちですが、産んだ後の育て方まで気にする必要があります。
私なら先ほどの諺、
「案ずるより産むは易し、されど維持は難し、しかれば先を見む』
と書き直したい。あってるかな、言葉の使い方😅
ここまではほとんどの皆様は気づかれてると思いますが、実はこの先にもうひとつ考えるべきことがあります。
産んだモノがもたらす結果
課題を解決するための仕組みをひとつ産んだとします。
それは直面していた課題を解決してくれるモノで、現場の人は大いに喜びあなたは感謝され、仕事として一役を担ったとやり切った感を持つと思います。
産んだ後の面倒(運用といいます)もバッチリ定義して準備してこれで大丈夫!。レビューもしてもらったし完璧!。。と思う人いるでしょう。
実際に運用が始まり、経過も良好。作ってよかったね、とみんなで安堵しますね。
でも、産み出す前に考えた中に『産んだモノが与える影響』は入っていたでしょうか。
産んだモノが与える影響
それは、産んだモノの存在が当たり前になってしまい、まわりの人の考え方や思考パタンが『産んだモノの枠でしか考えられなくなること』です。
多くの人は目に見えるモノに大きな影響を受けます。そして無意識に考え方や思考パタンが目に見えるものにより固定化されていきます。まるで近くばかり見ていたら近視になるかのように。
その結果、産んだモノから離れられなくなるんですね。
簡単に生み出した仕組みほど、そしてそれが今までに存在してなかったときほど、まわりに与える思考パタンの固定化はモノを産み出してしまったあとに起こる大きな影響です。
これを産み出す前に可能な限りのシミュレーションをしておく必要があります。
シミュレーションの結果、この仕組みは自分たちに適さないと判断したら、産むは易しでも産んではならないのです。
『案ずるより産むが易し』の言葉を使う正しいタイミングがあるとすればそれは、
産んだモノがまわりに与える影響を可能な限り想像し、その影響がいかなる結果でも背負う覚悟を持つことを確信したとき
だと思います。そうなったときにはじめて、
(これ以上)案ずるな、産むが易し
が使えるのだと思います。
☝️仕事について書きましたが、人間でも同じことですね。
ただ人間はできちゃうのが先に来る場合があるので、案ずるな産むが易しはうまく使えてないケースが多いかもしれません(笑)
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