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保護犬・保護猫の家族「迎え主」になる━━Amazonがコンテストで伝えたかった想い

保護犬・保護猫を迎え入れるということは、「両想いで家族になる」こと。

この考えのもと、Amazonでは「保護犬・保護猫 Welcome Family Campaign〜両想いで家族になろう〜」を実施しました。

またキャンペーンの一環として、#うちの保護いぬ保護ねこ をテーマにnoteで投稿コンテストを実施。保護犬や保護猫への愛にあふれた作品が数多く集まりました。

Amazonはなぜ、保護犬・保護猫の支援活動をしているのでしょうか。そして、キャンペーンのなかにnoteコンテストを採り入れたのにはどのような狙いがあり、実際にどのようにnoteを活用したのでしょうか。Amazon ペット用品事業部の西山千史ちふみさんと山口直人さんにお話をうかがいました。

Amazonが保護犬・保護猫の支援活動をはじめた経緯


━━ECやAmazonプライム会員向けの各サービスなど、幅広い事業を展開しているAmazonが、保護犬・保護猫の支援活動をしていることを知り、驚きました。支援活動をはじめた経緯について教えてください。

西山さん 私たちAmazon ペット用品事業部は「より多くの人とペットが、より長く、より快適に暮らせる社会」への貢献をめざしています。

日本では、動物保護団体様の活動は主にボランティアに支えられており、つねに物資や資金を必要としています。こうした課題を改善することで、かけがえのない命を救う手助けができればと考え、2019年6月から動物保護団体様で暮らす犬猫を支援する「Amazon 保護犬・保護猫 支援プログラム」を開始しました(開始時の名称は「Amazon 動物保護施設 支援プログラム」)。

これは、趣旨にご賛同いただいたお客様がそれぞれの施設が作成した「ほしい物リスト」から商品を購入すると、それらが支援物資として各施設で生活する犬猫に届けられる、というプログラムです。

━━「保護犬・保護猫 Welcome Family Campaign〜両想いで家族になろう〜」を実施されましたが、このキャンペーンの目的と概要はなんですか?

山口さん 私たちは、「保護犬・保護猫 支援プログラム」を通して、動物保護団体様を支援するなかで本質的な課題でもある「譲渡頭数の拡大」をどのように支援できるのかという点に着目しました。

2022年8月に実施した「保護犬・保護猫に関するアンケート」の調査結果では、犬猫の保護・譲渡に対する認知や理解が不足している現状が明らかになりました。

この結果をふまえ、環境省によるパートナーシッププロジェクト「つなぐ絆、つなぐ命」の一環として当キャンペーンを実施しました。賛同メーカーのご協力のもと、犬猫の保護・譲渡に対する認知と正しい理解を促進することで、「保護犬・保護猫を迎え入れ、家族になることが当たり前の選択肢の1つである」という認識を、より多くの方々が共有し合える環境づくりをめざしたいと考えたのです。

具体的な施策として、保護犬・保護猫についてたのしく学べるオンライン番組の配信を行いました。また、保護犬・保護猫の飼い主を表す新たな愛称や、保護犬・保護猫を家族として迎え入れた方々のストーリーを募集しました。さらに、Amazon.co.jpで販売する対象のペットフード・ペット用品の売上の一部を動物保護団体様へお届けする寄付キャンペーンも実施。多数の取り組みを用意し、1人でも多くの方が参加できるように工夫しました。

キャンペーン全体で感じた課題は、「保護犬・保護猫」自体の認知度は年々高まっているものの、実際にどこで保護犬・保護猫を探したらいいのか、また、どのようにしたら迎え入れることができるのかという具体的なプロセスがまだまだ知られていない点です。私たちの取り組みを通して、動物保護施設と、迎え入れたいと思う人たちを結びつけることができるようにと模索しながらキャンペーンを実施しました

2022動物感謝デー in JAPAN "World Veterinary Day"での活動の様子

保護犬・保護猫を迎え入れた方からTwitterとnoteでストーリーを募集


━━今回のキャンペーンでは、Twitterでのストーリー募集とnoteでのストーリー募集の2つのコンテストを実施しました。Twitterとnoteでコンテストを実施した理由と、それぞれのプラットフォームに期待した役割について教えてください。

西山さん 当施策の共通の目的は、保護犬・保護猫を迎え入れることをより身近に感じていただくことです。そのためには、実際に保護犬・保護猫を迎え入れ、家族になった方の体験を知っていただくことが重要だと考えました。

そのため、ご自身だけでなくご家族・ご友人のなかで保護犬・保護猫の受け入れを経験したことのある方々を対象にストーリーを募集。入選作をKindleダイレクト・パブリッシングにて出版し、その売上を動物福祉への支援として寄付することを施策の柱としました。

それを実現するためには、より多様なストーリーを集めることが大事です。そのため、多くのクリエイターが参加するnoteを使ってコンテスト形式での募集を行うことに決めました。noteコンテストでは、保護犬・保護猫を迎え入れた経験のあるプロのクリエイターの方々による見本投稿も採用。熱量があり、文章のクオリティも高い作品が集まることを期待していました。

一方で、施策自体を広く知っていただくために、共有や参加のしやすさという観点からTwitterでストーリーを募集することにし、2つのコンテストを同時期に実施しました。

Amazon ペット用品事業部の西山千史さん(左)と山口直人さん(右)

noteコンテストでは想いのこもった作品が多数集まった


━━noteコンテストでは、保護犬・保護猫を迎えてから家族になるまでを丁寧に描いた愛情たっぷりのエピソードが1,000作品も集まりました。
実際にコンテストを実施した感想をお聞かせください。
また、保護団体のみなさまからはどんな反響がありましたか。

山口さん こんなにも多くの想いがこもった作品が当取り組みを通じて集まったことに、担当者としてとても心を打たれました。投稿者のみなさまと多様な出自の犬猫が家族になっていく物語は、どの作品も尊く、保護犬・保護猫を迎え入れて家族になることのすばらしさを教えてくれる内容でした。

また、多くの動物保護団体様が当施策の広報活動をしてくださっただけでなく、保護犬・保護猫を迎え入れた方々へのお声がけもしてくださりました。保護団体様からは、「多くの方に動物保護団体や保護犬・保護猫のことを知っていただく機会にもなったので、本当に助かっている」「保護犬・保護猫を迎え入れて家族になることは、かけがえのない体験。こういったすてきな作品が多くの方に読まれ、新しい家族を迎えたいと思う方が1人でも増えるとうれしい」といった声もいただきました。

━━すてきなストーリーがたくさん集まりましたが、山口さん、西山さんが個人的に共感した作品がありましたら教えてください。

山口さん 私はWelcome Family賞を受賞されたみさきさんの『いつからだって、幸せになれる』にとくに共感しました。保護犬・保護猫のなかには、我々が知り得ない過去を持っている子たちも多くいますが、出会ってから家族となり愛してあげることで、きっとその想いは伝わり、無償の愛を返してくれるのではないでしょうか。タイトルの通り「いつからだって、幸せになれる」、そしてさらに私たちのことも幸せにしてくれるということを改めて教えていただけた作品でした。私自身、2匹の保護猫を飼っているので、目一杯愛を注いであげようと強く思いました。

西山さん どの作品も犬や猫への愛情にあふれ、1つひとつ読み進めるのはとてもたのしい時間でした。とくにグランプリを受賞されたelicaさんの作品『一緒に生きよう。幸せになるために。』に共感しました。初めて保護犬と保護猫を迎え入れる経験に戸惑いながらも、預かりボランティアさん、かかりつけの動物病院の先生、トレーナーさんなどの周りの方からサポートを受け、試行錯誤を重ねて犬猫と家族になっていく姿に胸を打たれました。私自身も8年前に保護犬を迎えた際、預かりボランティアさんに毎日相談していたことを思い出しました。

━━ありがとうございます。そんな注目の作品ばかりがコンテストで集まったわけですが、今回さらに、そのコンテストの受賞作品をKindleダイレクト・パブリッシングにて書籍化し、その売上を支援活動に寄付するという更なる展開まで実施されました。ちょうど本日(3/17)が、そのKindle『家族になろうね: 保護犬・保護猫を迎え入れた18のストーリー』の発売日ですね。おめでとうございます。

最後に今後の展望について教えてください。

山口さん ありがとうございます。無事発売にたどり着けたのは、本キャンペーンの趣旨にご賛同いただき、ご支援いただいた多くの方々のおかげです。今回の取り組みで集まったストーリーを通じて、多くの方に保護犬や保護猫についてより身近に感じていただけるとうれしいです。

また、同時期に行ったほかの取り組みで、保護犬・保護猫の飼い主を表す愛称を一般から広く募集しました。応募総数2,577件のなかから審査会を経て決まったのが「迎え主(むかえぬし)」です。

今後、Amazonは保護犬・保護猫関係団体・企業、および環境省と協力をしながら、動物保護団体様に留まらず、そこから家族を迎え入れた「迎え主」のサポートも実施します。

西山さん より多くの人とペットが、より長くより快適に暮らせる社会の実現に貢献したいというAmazonの想いが少しずつ形になり、保護犬・保護猫関連団体・企業のみなさまとの輪も大きく広がってきています。多くのみなさまのご協力に感謝します。Amazonは「迎え主」という愛称とともに、これからもさらに「Amazon 保護犬・保護猫 支援プログラム」*を通じて、保護犬・保護猫を迎え入れることが当たり前の選択肢の1つとなる社会環境づくりをめざしていきます。

*Amazonの保護犬・保護猫支援の取り組みについて
Amazonは、より多くの人とペットが、より長くより快適に暮らせる社会の実現に貢献したいという想いから、動物保護施設・団体で暮らす犬猫を支援する「Amazon 保護犬・保護猫 支援プログラム」(開始時の名称:「Amazon 動物保護施設 支援プログラム」)を2019年6月に開始しました。当プログラムでは、趣旨にご賛同いただける方々に、動物保護団体様によってAmazon.co.jp上に作成された「ほしい物リスト」から商品をご購入いただくことで、それらを支援物資として各団体にお届けしています。2022年末までの間に、累計291の動物保護団体様の登録を受け、計4億9千万円相当の支援物資が当プログラムを通じて動物保護団体様へ寄付されています。また、Amazonは、環境省による犬猫の譲渡拡大を推進するためのパートナーシッププロジェクト「つなぐ絆、つなぐ命」の最初の連携先として2021年8 月にパートナーシップを締結しました。

コンテストの詳細はこちら



text by 渡邊敏恵


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