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thoughtwave[2023春M3 Back Alley Story]

たこぴーさん主催のコンピレーション「Back Alley Story」にご提供させていただいたthoughtwaveのライナーノーツです。小説のネタバレが含まれているかもしれませんので、もしよろしければ小説を一読されたうえでこちらを読んでいただけると嬉しいです(小説を基にして制作されているので)

タイトル

曲のタイトルは割と一番最初の曲の構想を練る時に決めてしまうんですが(in a roomもすべてそうです)、今回は完成が近づいて、楽曲の展開から自分の思考の波みたいだよなあと思ったので、そのままになりました。

サウンド

今回のコンピめちゃくちゃメンツがすごく、この時点でどうする…?と思いながら作っていて、「差別化」をしないと自分は霞のように見えないものとなってしまいそうだ…と思い、breakbeatから離れここはP0cketという人格が普段お出ししないようなものを出そう、というのがスタート地点だったんですけどもちろん全然うまくいかず、キーもスケールも展開もすべてがうまくいかずかつ 「in a room」の制作時期と重複していたので完全に終わりそうになりました。↓終わってるときのツイート

ここからどう完成させたのかというともう全部諦めて逆に嗤われそうなものをやってみる、ということでした。キーはCメジャー。メロディーはアルペジオ調。昔よくやっていた反面ここ一年そのやり方について否定的でした。昔の拙い作曲力だとどうしても非展開的な音楽になってしまうし、なにより飽きてしまう。でもいざ作り始めてみるとこれかも!となり、ちょうどhypocriteを作り終えた時期だったので古さの残るピアノを入れて展開を作り今回初めて808を少し主張激しめに。後半のamenbreakを歪ませるところ、スイッチするように感覚が乱高下する展開まで二日ぐらいでなんとかなり、最後のリフっぽいメロディに完成当時う~~~ん…と思いましたが今聞くと曖昧な感覚の揺らぎを感じ取れて、いいのかな、と。

考え

今回というか、依頼をいただいたとき必ず需要について考えています(当然ですけど)。今回曲順をいただいたときにSunajiro→P0cket→Yuhgao(敬称略)とメロディアス→なんこいつ→メロディアスという感じだったのでメロディをある程度必要としたコンピにおいての糊付け的立ち位置をやるべきなのでは、と思いましたが、普通にエゴを出してよい曲を書ければそれでいいじゃんという感じに結論づきました。不安だった…マジでこれでいいのか悩んでは消してを繰り返してたのでしっかりここまで形にできたのはいっぱい本当にたくさんの音楽を聴いて、色々考えてアウトプットできるようになった、媒介力の成長な気がします。

終わりに

今回たこぴーさんからコンピ提供しませんかというお誘いをいただいた時過去作のコンピレーションのようにある程度ラフに楽しむコンピだな!と思い即承諾したんですけどいざ入ってみれば凄腕×凄腕×凄腕×凄腕×凄腕×凄腕×なにもないおれ みたいなとんでもないメンツであ〜!!!となって本当にどうしよう、辞退する?とか思いました(しませんでしたけど)。最近とんでもないメンツの中に飛び込むことが多くてアッ…ユルシテ…ジッセキナイノニ…(裏声)みたいな感じで萎縮しつつまあまあ自分に圧をかけながらやってます。おれって割と頑張ってるふうに見てもらえてますか?おれは見えてません、4年やっても何もないし!この前出したin a roomすらまだスタート地点500m前だと思ってます。でも本当は1kmぐらい走ってるのかも。フルマラソンを大学生のうちに終わらせて息が続けばいいなあと思います。


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