返歌
うたのようなものを受け取るので、
返歌をしています 発話ではなく
その合間の横たわり もしくは底流
底流、小さい音なのではなく 遠くの
滝 そのとどろく音が いつも
なぜか ここまで届く
もっとも、至近の半径においては
ちらつく色味で細かく飛びかう虫を
(草むらに飛ぶ無数の意味たち)
捉えないといけないのに
私のフォーカスは遠くの
滝のほうに当たっていて
虫の方をうまくかはしたり
虫同士を交わしたりしないといけない
色がさざめいて顔にぱちぱちあたる
一個ずつを覚えていられないよ
丁寧に拾わなくっちゃいけないのに
ほんとうは
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