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「中国初の国産大型クルーズ船 ドックから出帆し1兆元市場へ」人民網 2023/6/5

【記事の要約】
「愛達・魔都(ADORA MAGIC CITY)」号と名づけられた中国初の国産大型クルーズ船は、年内に納船され、上海を母港とする国際航路が開設する見込みだ。現在世界で最も複雑な単体の電気機械製品であるこの船の部品数は2500万点にも達する。加えて、大型クルーズ船の建造はホテル、娯楽システムなど数十の専門分野に関わっている。そのため、今回ドックから出ることで、1兆元(1元は約19.6円)級の産業チェーンを牽引することになる。またこの日本航路と東南アジア航路とともに、中・長距離航路の運航もタイミングよくスタートすることで多様な旅行・レジャーの選択肢を提供する。

【私の考え】
近年、中国は世界一の造船竣工量を記録している。1990年代から中国が国策として複数の大型造船所を作ったことによる影響が大きい。一方、旅客船の造船に限ると殆どのシェアを占めているのは欧州だ。中国製のシェアや造船技術の蓄積の少ない分野であるため、中国製の旅客船が増えるには時間がかかるだろう。また、今回の船は13万トン級の船であり、大型旅客として近年登場しているサイズだ。日本でも受け入れ可能な港は複数存在する。中国から来ていた旅客船が規模の大きな船に置き換わることが予想され、旅行客増加に対応できる入出国手続きの構築が今後重要になる。


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