「‘Happy to do the bare minimum’: Fears rising that Johor’s brain drain has worsened its work culture」CNA 2023/10/2
【記事の要約】
マレーシア・ジョホールバルでは、2~3倍も賃金の高いシンガポールに頭脳流出が起きている。ジョホールバルに残った人の多くは、労働意欲がなく、キャリアアップを目指していない。一方、外国人労働者は勤勉であり、ジョホールバルの企業は、外国人労働者を雇うことを好む。そこで、ジョホールの人材流出を克服するために、海外からの帰国を希望するマレーシア人にインセンティブを提供しているが、十分な効果を発揮していない。加えて、ジョホール-シンガポール経済特区を作ることでシンガポールの後背地になることを目指す。また、2026年末から稼働予定の高速輸送システムプロジェクトによる両国間の接続性の改善など、ジョホールバルとシンガポールの協力が行われている。
【私の考え】
ジョホールバルとシンガポールの関係性を日本の田舎に置き換えて考える。そうすると、田舎と都会や、日本に来る技能実習生と田舎の関係に近い。この記事から考えると、Uターン就職のような取り組みだけでなく、都市や都市の企業と連携して、都市との近接性やインフラをアピールして生産拠点誘致をすることが重要であることが分かる。また、都市から離れている田舎では、同じような取り組みは難しく、テレワークをしやすい環境整備を進めているが、大量に人を移送できる交通網や人を雇う場所がその土地に与える影響と比較すると効果がかなり限定的になる。