「ハサミの法則」

 昨日、ある大学の公開講座を受講しました。

「やさしい日本語」入門講座 ー外国人と共生のためにー

講師の方の「ハサミの法則って知っていますか。」との問いかけに
頭の中で、なんで「ハサミ」がやさしい日本語に関係するの?
一体どういうことなの・・・
ちょっと混乱しました。

説明を聞いておおいに納得です。

っきり言う
いごまで言う
じかく言う

 外国の人と話をしていて、相手が理解できない言葉があると、わかってもらうためにその説明をしようとして、ついつい話が長く、くどく、なってしまったり、カタカナ語を使ってしまったりしてしまうことがあります。避けなければならないことですが。注意しているつもりでも、失敗してしまうことがあります。

 避けるべきこと、注意すべきことを今まで、本で読んだり、聞いていたりしてわかったつもりでいましたが、「ハサミの法則」という言葉、実に簡潔に言い表していて、即、頭に入りました。
 外国の人と話すとき、「ハサミの法則」「ハサミの法則」と唱えるだけで、今までより注意をして話を進められるような気がします。

 これ以外にも、強く印象に残っているのは、「正しい日本語を教える必要があるのか」という講師の方の言葉です。一瞬驚きましたが説明を聞いて納得、腑に落ちました。日本語を習得したい人が、どのような日本語を身につけ使いたいのか、その日本語を教えるのが大事だということです。そのひとのニーズを把握して、それに応えるということです。ややもすれば、使用する日本語のテキストにそって学習などを進めてしまいがちになってしまいますが、それは避けるべきではないのか。考えさせられるところです。人それぞれですから、できうる限りは、その人の意図にあった学習ができるよう手助けをしなければならないのではないかと、考えを新たにした次第です。最近よく言われる「答えは一つではない」という言葉を思い返しています。

 さまざまな機器などが身の周りにあふれる時代ですが、やはり、対面による講義は、より一層理解でき記憶に残るものだという実感がした一日でした。

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