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これからの眼科専門医試験を考える

前回のnoteでは合格発表より前から

「こうすれば絶対合格するからみんな真似してええで😏」

なんて調子に乗っておりましたが、無事に合格しておりました。
そして臨眼では初の単位取得(会場入口でテレーンってやるやつ)も経験しました。
ライブ配信もあったので朝イチ起きられない時もホテルでログインすれば単位も取れてサイコーでした。

「なくならないでくれ、ハイブリッド開催」


その一方で、専門医制度の移行に伴って更新のルール改正があったり、資格保持には学会費などがかかる反面、専門医資格によるインセンティブがない事から一部の医師からは更新をやめようかという意見も散見されます。

今後、眼科専攻医や眼科を目指す研修医、学生はどうすべきなのでしょうか。

私個人の意見としては、「とりあえず専門医資格までは取得しておいて更新するかどうかはその後考える」のが良いのではないかと思います。

「医局に入らず専門医を取りたい!」
「Twitterではアンチ医局の医者ばっかりいるんですが…」
「若手は医局の捨て駒なんですよね?」

落ち着いてください。
専門医を取るためには大学医局への入局がメジャーですが、「眼科専門研修基幹施設」で専攻医開始から初めの2年のうち1年間働く事ができれば入局はせずとも専門医取得の道はかなり開けます。
その他の4年間は「一般研修施設」と呼ばれる施設で研修すれば労働施設面での受験資格に関してはクリアです。
あとは論文や学会発表、症例レポートなので、こちらは何かしらの全国学会の発表とその原著論文、普段の臨床経験で問題ないと思われます。
よって転勤の手間はかかりますが、医局に入らずとも眼科専門医は取得できます。

専門医試験の合格率は以下のとおりです。

日眼会誌126巻10号より引用

例年と比較すると、かなり難化した昨年度を除いたとしても今年は再受験者の合格率が格段に上がりました。

学会が発行している日眼会誌のコラムでは

「専門医試験を合格せずに、5回のチャレンジを経て受験資格を失えば、その眼科医たちは日本眼科学会、日本眼科医会の会員資格を継続せず、両会を退会して眼科診療を継続される可能性を危惧する」(専門医試験の受験回数が5回までとなったことを受けて)

「試験委員が自分の専門分野以外の問題を解いても合格点を取れる試験を作」った

「出題委員が各々の専門分野を担当し作成する問題が少 し高度に専門化して難しいのではないか」

このように語られています。
意訳すると

「今まで通り落としていたら学会員減るかも…😦」
「試験難しすぎたな、試験委員でも合格点危ういぞ🤔」

「合格点は下げずに合格者は増やそう!🤩」

「普通に勉強してれば解ける問題にしといたぞ!」
「みんな専門医になって学会員になれよ〜!🥰」

こういう事になります。(個人の見解です)

とはいえ昨年までのように今後また専門医試験は徐々に難化する可能性はあります。

専門医は持っていて目に見えて得する場面は少ないかもしれないですし、専門医のネームバリューが下がるようにも思いますが、これは内情を知る我々からの視点です。

患者としてはスキルがある程度担保されている可能性のある専門医を選んで受診するという考えの方も少なくないはずです。
その結果、症例が増えて自分のスキルアップに繋がるかもしれませんし、開業医になるなら患者も増えるかもしれません。

専門医資格は一応は一通り勉強してきたことを示すパスポートみたいなものです。
スポットバイトにも条件として専門医必須のものもあります。

もちろんヤベー専門医もいれば、スゲー非専門医がいるのは皆さんご存知かとは思いますが。

結論
ボーナスステージのうちに取るべし


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