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悲しいコメントをいただきました。。

今緊急で執筆してるんですけども、

先日投稿した映画『ルックバック』の感想文に以下のコメントがついていたのを、今更ながら発見した。


なんか、こういうの来ると悲しくなるよね。

先に攻撃してきたのは向こうなので晒しているが、前提として僕はこの人を全く知らない。
あんまりいじっちゃいけない人の雰囲気を感じたので、思ったことをコメントへの返信ではなく一個の投稿で触れたい。
フォローもされてないし、本人にはバレないだろう。

このコメントを見て、僕はすごく悲しい気持ちになった。

この手のアンチコメントをもらったことも無かったし、単純に「つまんない人生だおまえは」と言われると悲しくなる。
おれの人生そんなつまらなかったのかな。。。

たしかに、ド田舎に生まれ親に甘やかされながら幼少期を過ごし、部活もしながら勉強も頑張ってそこそこの大学に入り、プライム上場企業に就職もできた。生活には困っていないし友人や恋人にも恵まれている。
波風が全くないが幸せではある、漫画には絶対にならないつまらない人生だったかもしれない。
でも僕は生まれ変わっても僕になりたいくらい今の人生は幸せだと思っている。

この方のなかで「つまらない人生」とは、「工程はめんどくさいけど完成した時の達成感」を知らないこと だと思っているように見受けられるが、そういう意味では確かにつまらない人生だ。

正確には「工程は大変だけど成し遂げたときの達成感」を僕は知らない。

少年野球では打倒高知県2位のチームを掲げ徹底的に投げ込み、見事完封勝利を掴むことができた。その時は自然と涙があふれるほどうれしかった。しかし次の試合であっさり負けてしまい、投げ込んだせいで肘を壊してピッチャーができなくなってしまった。
高校の部活では、チームで本気で何かを目指すという経験をした。しかし、目標には結局届かず、結果と努力量は比例しないという現実も経験した。
部活を引退してからは受験勉強に臨むも、センター試験の結果が奮わず志望校のランクを下げて安牌に走った。
大学のサークルでは幹部会を取り仕切る議長として、毎回紛糾する会議を上手くまとめられず枕を濡らす日々を過ごした。結局、周りの力を最大限借りつつなんとかやり切ることができたが、達成感というよりはなんとか乗り切ったという感情だった。
仕事での話は転職体験記にでも書こうと思う。

振り返ってみると、頑張っても結果が伴わないことが多く、巨大な達成感を感じた瞬間はそんなにない。
だけど要所要所で小さな成功体験を積み重ねてきたからこそ、何事も途中で諦めて辞めるという選択はしなかった。そこは誇れるところだと自負している。
それに、過去の失敗や苦労も、後の人生に活きてくることを実感している。
過去は全て未来の糧だと割り切る、そのメンタリティがとても大事だ。

だけど、結局のところ僕はまだ何も成し遂げていない。漫画にはならないつまらない人生だ。
僕はそんな"凡人"なので、作中の藤野の本当の気持ちは分からなかったようだ。

コメント主によると「絵描きは結局好きだから書いてる」らしい。
そういう人もいるだろう。コメント主は漫画家らしいので、自身がそうなのだと思う。
そして漫画「家」ということは、その大好きな絵描きで生計を立てている部類の人なのだろう。
実に羨ましい。好きなことで生きていけるというのは。

僕は別に好きでもない営業電話だったり、資料作成だったりを日々こなしている。
なぜかというと、お金をもらうためだ。
好きでもないことをし続ける、実につまらない人生だ。

だけど、おそらくこっち側の人が多数派なのではないだろうか。

僕は藤野に自分を重ね、藤野も仕事として絵を描いているのかもしれないという解釈をしたのだが、コメント主はそういった"凡人"側の解釈を認められないらしい。
藤野もコメント主と同じように絵を描くこと自体が好きだから描いていると疑わないらしい。

他の考えが認められなくなるほど、コメント主自身が絵を描くことが大好きで、その好きなことで生きていけている人生が充実していてしかたないのだろう。
成功した漫画家ならではの意見なのかもしれない。実に羨ましい。

たしかに僕は、絵描きではないので絵描きの気持ちは分からない。
だけど、作品の解釈はいろいろあっていいと思うし、いろんな解釈ができるというのも作品の魅力の一つであると思う。
なので僕の解釈も「そういう解釈があるのね」と認めてほしかったところだが、ここまで攻撃的に意見を押し付けられるとは。。。
今まで周りにはいなかった人種なので、ちょっとびっくりした。

そんな人が多くの人に愛される面白い漫画を描けるのか?と疑問にも思うが、この方が「漫画家」である以上、描けるのだろう。
もしかするとそれほど強烈な我があるからこそ、強烈な面白い漫画が描けるのかもしれない。

相手側の立場に立って気持ちを考えることができなくてもいいのだ。他者の意見を認められなくてもいいのだ。
"自分の考え"という最強のコンテンツさえあれば。

ぜひ作品を教えていただきたいものだ。
そして考察記事を書くので、間違っていたらまた厳しい言葉で指摘してほしい。




というわけで、悲しいコメントが来て腹が立ってしまったのでいろいろと思いのままに書いてしまった。
作品の解釈は人それぞれなのでこの方の解釈を否定するつもりはない。
むしろ、ストレートな解釈をすればそうなるよね、というよくある解釈なので、全然あり得ると思っている。
だけど、他人の解釈を頭ごなしに否定して、そしてさらに人格までも否定するようなコメントはいただけない。
僕は最近筋トレしていてテストステロンが高まっているのであいにくノーダメージだが、あまり気持ちのいいものではない。これを真に受けて苦しむ人も一定数いると思う。
ぜひ反省してほしい。


そもそも、こんなコメントにわざわざ2500字も使って返答していることが人生で一番つまらない時間かもしれない。。。

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