「夏」の魔力
⚠️あるボイス作品のネタバレ描写があります。⚠️
作品上での「夏」の魔力が凄すぎる。この時期になると、アニメ映画で特に夏休みの少年少女が出てくる作品が多い気がする。「一夏の恋」とか「夏の不思議な話」とか。大体夏に浮かされているのは中学生とか高校生とか。あまり大人が夏に恋するとか言う話は見ない。知らないだけかもしれないが。
「夏」は画にしただけでも映える。特徴的な雲の形、強い日差しに照らされて白く輝く風景、反対側にできる黒くてはっきりとした影、陽炎で揺らめく姿。全てが強烈に脳裏に残りやすい。うるさくて、騒がしくて、偽物みたいな。
たまにその魔力に浮かされてしまうことがあるし、衝撃を受けて固まってしまう。現実でも、作品でも。
最近は推しの「夏」に固まってしまった。4分くらいの作品に、1時間くらい噛み砕く時間が必要だった。「夏」がデカすぎた。久しぶりに会った推しにアイスを奢られて一緒に食べるシチュエーションなんですけど、永久にこっちと推しの関係性は友達。「連絡待ってるよ、ばいばい」って別れるけど、彼の歩いて行った方を見ても、誰もいない。「そういえば彼って、いつ仲良くなったんだっけ?」と疑問に思う。存在しているような、していないような、不思議な感覚に襲われる。そんな作品だった。えっ……なんなんだこいつ……と深夜に遠くを見つめて頭をフル回転させていた。
やっぱり夏には何かある。私は好きな季節を「春」と言うけど、囚われているのは「夏」かもしれない。海とか好きだし。
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