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Mall boyz 『POOLSIDE』レビュー


遅くなり申した。

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サマーチューン

というより、季節感のある曲には情景描写が必須である。

作り手は、その曲にある空気、温度や湿っぽさ、匂いや、色を表現する必要がある。


それにはビートが大きく影響する訳だが、
ラッパーの声のトーンやテンション、リリックも、
曲に色をつけ奥深さを与える。

今回はその観点から、
リリックをピックアップしていきたい。


まず今曲のフックでもある冒頭

I hit the pool side
my shawty on the bed
yea wit the moonlight
She Vanilla の flaver


サマーチューンといえば、
特に"外に出て遊ぶ"と言うテーマが多いが、
この曲は、曲名の通り、テーマがプールサイドに限定されている。


"外で遊ぶ"がテーマだとした場合、

例えば、
2バース、2人で作る曲だとしたら、

前後のバースで時系列に矛盾がないか、
それは一日の話なのかシーズンを通してなのか、

等をまとめられているか、
という様な事に制約、というか気を使う必要があるが、テーマを絞った事により、それぞれがそのテーマ、キーワードに沿ったリリックを描く事で、曲をより深掘りできるように思う。



また上のリリックでは、

I hit the pool side プールサイドにいるTohji
My shawty on the bed 彼女はベットの上に
yea wit the moonlight 月を見上げる
She Vanillaのflaver 彼女に戻る



と言う様に、ライン毎に目線、アングルが変わり、ビデオを観ている様に、より映像として曲の内容が入ってきやすい。



その後の

She caught me wit my heart
lomi lomi yeah yeah


はとても耳触りが良く、

lomi lomi yeah yeahで一気に彼女との距離が近づく感じがする。

(lomi lomi とは、混ぜ合わせる、擦ると言う意味だが、現代ではハワイ風マッサージ、マッサージ師や、マッサージすると言う意味を持つらしい)



Tohji,gummy boyそれぞれのバースにおいても、ICE BOX,チューペット,パピコと少年少女の頃に持つ、遊び心を呼び起こす様なワードを散らばせている。



今曲に関しては、久しぶりのMall boyz名義での新譜であったが、gummy boyの出番は少なめ…



この頃、彼とElle teresaの『woo wee』をよく聴く私としては、少し残念な気持ちもあるが、Mall boyzの変わらない魅力を感じられた今曲は、この夏の閉塞感を吹き飛ばすような良曲であった。


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以上になります。
この曲に限らず、noteに書いている内容は私の主観でしかなく、これが正解!とは思っていませんが、あまり適当な事は書けない為、バースについて憶測や、少ない知識で語るのは失礼な気がしたので割愛させていただきました。

次回はメジャーデビューし勢いに乗るElle teresaについて書きたいと思います!ではまた!

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