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『態度の理由』

〇:今日も授業サボってやろうかなぁ…

俺は〇〇

授業平気で休んだり、遅刻したりするよくいるだらけた大学生だ

〇:高校の時は朝起きて学校行くの余裕だったのになんでこうもきつくなるのかなぁ…

大学生になって朝に弱くなってしまったことに嘆く〇〇

ピロリン

〇:ん?

LINEの通知音が聞こえスマホのロックを解除し確認するとサークルのLINEグループによるものであり今夜サークルの飲み会が行われるという内容であった

〇:お、飲み会か〜…

大学生らしく飲み会でわかりやすくテンションが上がる〇〇

〇:今日飲み会なんだったら授業がんばって行くか〜…

夜の楽しみができ授業に行くことを決意する〇〇


〇:はぁ〜…なんとか間に合ったか…

〇〇は行くと決めて素早く行動したため幸い授業に間に合った

〇:えーっと開いてる机は…あ、あそこ…飛鳥の隣空いてるな…

ほとんどの机が埋まってる中空いている席を見つけた

〇:飛鳥おはよ〜隣いい?

飛:ん?まあいいよ…

こいつは齋藤飛鳥。俺の同級生で同じサークルのも所属している

〇:相変わらず冷めてんな〜笑

飛:うるさいんだけど…

〇:あ、ごめん

飛鳥は元々冷めた性格のやつだが俺にはなぜかさらに冷たい

返しがそっけないのはあたりまえのこと酷いときは話しかけても無視されることも少なくない

〇:飛鳥は今日の飲み会来る?

飛:行くけど…

面倒臭そうに答える

〇:そっか笑やっぱ飛鳥飲み会だけは好きだよな〜…

飛:うるさい…

飛鳥はこういう性格だがお酒は好きらしくサークルの飲み会にはほぼ参加している

〇:(飛鳥ってなんで俺にこんなに冷たいんだろ…)

実は俺は飛鳥のことが好きになってしまった。ミステリアスな雰囲気にやられてしまった

だから飛鳥の俺に冷たすぎる性格の理由について色々考えていた

嫌われてるかとも考えたが別にまったく話してくれないわけではないのだ

俺と話すのがめんどくさいのかとも考えたがそれは別に俺に限ったことではない

そうなるといよいよ理由がわからない

〇:(今日聞いてみようかな〜…)

飛鳥の横顔を見つめながら考える


時間が流れ今日の授業が一通り終わった

〇:はぁ〜…マジで疲れた〜…

サボりがちの〇〇にはハードな一日だった

〇:まあでも今日は飲み会があるからがんばれたんだ…今日は飲むぞ〜!

〇〇はそう意気込んで飲み会が行われる居酒屋に向かった

〇:お、ここか…

居酒屋に着いてワクワクを抑えながら店内に入った

〇:お、もうみんな来てるじゃん

店内を見るとサークルメンバーがもうほとんど集まっていた

サークルメンバー:お、〇〇遅かったな〜!もうあそこしか席空いてないぞ〜!

そういって言われたのは飛鳥の隣だった

〇:(お、ちょうどいいな…)

授業のときのこともあるため心の中でそう呟いた

飛:またあんたが隣なの…

唯一空いていた飛鳥の隣に座ると飛鳥はそう言った

〇:そんなこと言うなよ〜笑

飛鳥は早くもビール二杯を飲み切っていた様子だった

飛:もう…

三杯目のビールを流し込みながらそう呟いた

〇:飛鳥って本当にお酒好きだよな〜笑なんかギャップあるわ笑

お店に設置されているタブレットで自分の分のビールを頼みながら言う

飛:ギャップって私をなんだと思ってんの…?

〇:え!?い、いやクールな感じ…?

今までは「うん」「うるさい」などのそっけない返答ばかりだったもののめずらしくしっかりとした返答が返ってきたため思わず驚いてしまう

〇:(この流れで聞いちゃうか…)

〇:飛鳥あのさ…なんで俺に冷た…

ウェ〜〜イ!もっと飲もうぜ〜!飲めよ〜!

飛鳥に俺への態度の理由を聞こうとした時よくある飲み会での大学生ノリというやつが始まった

飛:うるさ…

騒がしいのが好きではない飛鳥は当然嫌な顔をしていた

そしてそれは俺も同じだった

〇:ゆっくり飲みたいよなぁ…

俺の呟きに対し飛鳥も思わずうなずいていた

〇:あ、飛鳥…よかったらさ二人で静かに飲まない…?

これを逆にチャンスだと考えた〇〇は飛鳥を一対一の呑みに誘う

飛: …。

〇:行かない…?

飛:いいよ…行く…

〇:お、ほんとに!?

飛:自分で誘っておいて何驚いてんの…

〇:あ、ご、ごめん、じゃあ行こっか

飛:うん…

二人は周りに気づかれぬようこっそりと居酒屋を抜け出した

〇:ふぅ〜…なんとかバレずに出てこれたな…

飛:なんか行く宛とかあるの?

〇:一回だけ行ったことあるいい感じのバーがあるからそこ行ってみよう

〇〇はこんな時でしか行かないであろう洒落たバーを提案した

飛:うん…

この時飛鳥の顔が少し赤らめてるような気がした


飛:ここ個室あるんだ…

〇:そう、だからいいと思って

目的のバーについた二人はバーではめずらしい個室に入った

騒がしいのが好きではない飛鳥にもってこいの場所であった

〇:やっぱりこういう静かなところで飲むお酒は格別だな…

注文したカクテルを飲みながら言う

飛:なんかムードありすぎて嫌かも…

グラスを手に持ちながら言う

〇:たしかになんかすごいよなここ…笑

大学生には似合わない大人な雰囲気に圧倒される二人

〇:ていうかなんで来てくれたの?

飛:ただ騒がしいところがいやだっただけ…

明らかに飛鳥の顔が赤くなった

〇:本当にそれだけ?なんか顔赤いけど…

飛:うるっさい…ちょっと酔いが回ってきただけ…

飛鳥は普段の飲み会ではどれだけ飲んでもまったく酔った姿を見せないためこれは嘘だった

〇:ねぇ飛鳥ってさ…俺にはなんで特別冷たいの?

先程言えなかったことを今度は勢いに任せて言い切った

飛:そ、それは…

飛鳥の歯切れが悪くなったのがわかった

〇:なんか理由あるなら知りたいな…こういうときでしか聞けないし

〇〇はここぞとばかりに畳み掛ける

飛: …。

飛鳥の顔がさらに顔が赤くなる

〇:も、もしかしてさ…俺のこと…

どんどん顔を赤らめる飛鳥を見てまさかと思い〇〇は聞いてみた

飛: …///

すると飛鳥は否定をするどころかどんどん恥ずかしそうにする

〇:え?え?も、もしかして…つ、ツンデレってやつ…?

〇〇は驚き、さらに質問を続ける

飛:も、もう…!

バチンッ

〇:痛った!

ここで飛鳥にも恥ずかしさの限界が来たのかたまらず〇〇の肩を叩いた

〇:な、なんだよ急に叩いてきて…

飛:あ、あんたが私を追い込むような聞き方してくるからでしょ…!

〇:そ、それでなんでなの?

飛:合ってる…

〇:え?

飛:合ってるって…!

〇:合ってるってなにが…?

飛: …なの…

〇:え?

飛:あんたが好きなの!

〇:え、えぇ〜!!!

思わぬ告白にお店の雰囲気に似合わない声を出してしまう

飛:だいたいあんたなんでそんなに気になるのよ…

飛鳥は思わず言ってしまったというような感じを見せる

〇:い、いや俺も飛鳥のことが…

飛:え…?

再び飛鳥の顔が赤くなる

〇:だ、だから嫌われてるのかとか気になってたんだ…

飛:そ、そうなんだ…

〇:なんで飛鳥は俺のことを…?

飛:う、うるさい人が嫌いだし…輪に入らず静かに眺めてるような人が好きだから…

〇:つまり自分に似てる人ってこと?

飛:うるっさい…

飛鳥は恥ずかしそうに言った

〇:ごめんごめん…笑

その後しばらく何も無い時間が流れた

〇:飛鳥…俺と…付き合ってほしい…

沈黙を破るように〇〇は飛鳥の目見つめて言った

飛: …。 コクンッ

飛鳥は黙ったまま首を縦に振った

〇:飛鳥…

〇〇は飛鳥の肩を持ち顔を近づけた

飛鳥はまったく抵抗することはなかった

チュッ

〇〇と飛鳥は口づけを交わした

その後全然笑わない彼女が少し笑っていたような気がした

end















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