2020/5/30の今日日記

やはり午前中は勉学が捗るな。兎に角集中力が続くのだ。今週溜まった課題で小説を読むものがあったが普段ならばネットであらすじを解釈してから処しているのだが今回の小説はあらすじや、考察と言ったものがないので仕方なく自力で読み切った。読みづらいこともあり躓きながらだったが、ある程度の理解した上で終えた。本の名は「監獄所の裏」という明治時代初期に書かれたものであろう小説だった。

文学の講義では立て続きに明治時代の小説が課題になっている。明治時代は読めばわかるが、各作家が必ずと言っていいほど社会への何かを訴えているのだ。例えば、国木田独歩の「窮死」。この小説では最後のシーンで主人公が轢死を選び自殺をする。一見手段としての自殺のように読み取れる。しかし当時明治時代の列車がどのような存在であるかに注目してみると少し違った解釈ができそうだ。明治時代の日本は文明開化に花を咲かせ産業が大きく動き出し、インフラなど国が資本を投じて変革している。鉄道もその一種であると考える。独歩は何が言いたいのかと言うと、列車を国の資本主義の変革と見立てそれを題材にしているのかと思う。主人公の文公は結核持ちで下級労働の代名詞である土方をしていた。(現在の土方を職業にしている方を卑下にしているのではない。) 決して恵まれた環境下ではないが彼なりに努力していたものの、如何にもこうにもできなくなって自殺を選んだのだ。死を選んだことは必ず悪いことではない。彼は最終的に誰からも助けを得ることができなかった。

もし自分がそのような状況に陥った時にどのような選択をするだろうか。

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