見出し画像

それでも幸せがある

2023年12月17日

・死にたい気持ちが昨日から消えた。狐につままれたみたいだ。昨日は初めての仕事をやった。蒸気でふやかされたみかんがベルトコンベアで大量に運ばれてくるので、それをひたすら剥く作業だった。私がとり切れなかったみかんは後ろに並んでいる人が剥くので、なるべくたくさん剥く必要がある。端的に言うと、常に急ぐ必要があるということだ。それはどうでもいいのだが、それを1日繰り返していたら気持ちが回復した。

・昨日と今日は、残り少ないバイトの期間が名残惜しく感じた。今日は寮の方々とお好み焼き屋さんに行った。お好み焼き屋と書かれていたが、鉄板焼きみたいな感じでお肉や焼きそばなどいろいろあってとてもおいしかった。来た時は寮での生活をどちらかと言うと足枷に感じていたが、今はそう思っていたのがあり得ないぐらいに自分にフィットしている。ぼんやりと家族を想像する。出会ったら少し会話をして、共に同じ家の中に居ることが、こんなにも心地いいと思わなかったし、自分がそれを心地いいと思える人間だとは思ってもいなかった。お好み焼き屋さんに行って、その後コンビニに寄ってから、真っ暗な川沿いの道路をみんなで自転車を漕いで帰った。その時、いつかの日に家族でくら寿司に行った帰り道のことを思い出した。くら寿司の帰り道、私たちは心地よく家族で居られたのに、もういまは本当の家族が足枷になっているんだよな。でも、この寮のみんなで本当に家族になろうとしたら、それはそれでうまくいかなくなると思う。一時的に寄り集まって、やがて離れていく人たちだから瞬間的に心地よい間柄になれたのだと思う。

・昨日と今日は幸せだった。もう1週間もしたら終わってしまうことがわかっているから幸せを強く感じた。終わりが見えないとそれはもっとぼうっとした実感になっていたのだと思う。私の脳の構造を憎く感じるときがある。幸せは些細なところにあって、それをもっと鮮明に感じられるようになって、それで満足できるようになったらどんなにいいだろう。なんだか言葉に酔い始めている。幸せを強く感じたからといって、それ未満の幸せを享受できないわけでも、感じ取れないわけでもないだろう。浸るな。私は、シェアハウスとか絶対に無理だと思っていたけれど、住み込みのバイトはあくまでも苦手なのを承知でやるものだと思っていたけれど、そんな自分が案外楽しんでしまっていることが自分にとっては希望であることを忘れないでいたいと思う。ある文章に、自分の直感ほど信じやすいのにあてにならないものはないと書かれていた。私は意外と、生活の端々にひとがいてくれることに喜びを見出す人間であるということを発見できたのは、本当に希望が持てることだと思った。もちろん、この寮の人たちが温かかったということはあると思うけれど。ありがたいなあ。


・この寮に来てバイトを始めてから、いろいろとわからないことが増えた。わからないことというと、「○○がわからない」みたいに言語化できることのようなイメージがあると思うけれど、そうじゃなくてもっとこう、ぐちゃぐちゃして際限がないものだ。いよいよ残り1週間ほどとなって、それらを言語化するタイミングに来たと思う。本当は一つ一つ渦中で言語化したかったけれど、タイミングによってはそれをできなかったり、言葉に酔って見失ったりしてしまい、思うようにうまくいかなかった。明日(19日)は休みなのでそれを集中的にできたらいいなと思う。


・今日もこれから、ここにきてわからなくなったことを言語化していこうと思うけれど、別の投稿にまとめて載せようと思うので、ひとまずこれで投稿しようと思います。ちなみに今は日付が変わり、12月18日の5時半です。今日はこれから1日みかん狩りです。ここ最近は地面が平らな畑だったのでみかんがとりやすかったのですが、今日からは山の畑に戻るそうです。段々畑になっているので、落ちたらみかんと一緒に奈落の底まで落ちます。怖いです。

・そういえば、こういうどうでもいいことをあまり書いていなかったですね。私は寮で自炊しています。自炊と言っても、ほとんど鍋か野菜炒めかペペロンチーノです。たまにクレープを作ります。他の寮の人は買って食べていることが多いです。スーパーは自転車で片道30分の距離にあるので、遠いです。そこそこ近くにコンビニがあります。みかん狩りは、住み込みで働いている人々だけではなく、この地域に住んでいる方々も参加します。割合でいうと、地域の方の方が多いです。地域の方とお話しするのも楽しいです。みかん狩りの休憩時間はみかん食べ放題かつ、地域の方がお菓子を持ってきてくださるので、それもいただいています。みかん食べ放題なのですが、畑にトイレがないのであまり多く食べないほうがいい感じです。初めの方は、休憩時間にいかにみかんを食べるかということに腐心していたのですが、いまではそれはありません。なぜなら、寮の周辺に1袋100円のみかん無人販売所が何か所かあるからです。1袋にみかん10個ぐらい入っているので破格です。傷ありみかんですが、味はどこもおいしいです。私は1日1袋消費したりしています。

・こんな感じです。淡々と生活を送るなかにもカラーがあるのですが、それをうまく書き表すことは難しいですね。心地いい日々です。

・こちらは、昨日から寒くなりました。具体的に言うと、いままでから10℃下がりました。昨日はパラパラと雪が降っていました。しばらく寒いそうです。


・という、どうでもいい近況報告でした。自分の内側は荒れまくっていても、外側はかなり淡々と進んでいる日々だったなあと思います。そして、それにはかなり救われていたのだろうなと思います。以上です。

・よい1日を!

・さようなら


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?