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目の前の世界と過去はリンクしている

2023年9月5日

・今日はいろいろありました。

・まず、朝日を見ました。上手く言えないのですが、日が昇ると自分は広い世界を上から一望して創造しているなにかしらの、例えばそれは神みたいなものの視界に入っているんだなあと思います。愛されているとは違っていて、自分は世界の奥深くに閉じこもっているわけではなく、世界の表面に居るのだという気持ちになるということです。引きこもりも、社会人も、大地でいうところの同じ階層にいることは変わりなくて、そこから見える世界の風景も、光や音などの世界から受け取ることができる恩寵も何も変わりはないことを感じました。

・その後私はなんとなくだるくて12時まで寝ました。この、なんとなくだるいというのが曲者です。これが動けないほどだるかったら自分はなにもしないし、元気で何かしたいと思える状態だったら動くのですが、なんとなくだるいときは動いた方がいいのか休んだ方がいいのかがわからなくなります。散歩も掃除もやる気がないのなら、机の前に座ってパソコンで文章化することぐらいはしたほうがいいのではないかと思いました。過去を振り返るという大きな目標の前にして、やるべきことを少しづつでも積み上げていかないと、そのなまけた分だけ今まで積み上げた徳ポイントが減って後戻りするような気がしたからです。でも、結局パソコンの前に座ってもなにもうまくいかなかったので、おとなしく寝ました。

・12時、起きたとき私は依然としてだるかったです。でも、もう動かないと1日中動けなくなる気がしました。とてもじゃないけれど、文章化も掃除も洗濯もする気分じゃない。かろうじて散歩はちょっとやれるかもと思いました。でもなんか動き出すまでに到達しない感じがありました。

・一本歯下駄と袴を装備して浅草に行ったらちやほやされるんじゃないか、ちやほやされたい、と、ふと私は思いました。これは突然出た案ではなく、なんとなく前から思ってはいました。でも今は他人に会うターンではない、そもそもそういう思い付きで行動したことで生まれる刺激は過去を振り返るうえでノイズになる、冒険的な行動を起こすことは4月から7月までのような荒々しさを生む、といろいろなことを思い封印していました。でも、なぜか今日は、これなら自分はやる気が出るぞと思いました。そのやる気が今の目標に対してふさわしいのか?と悩みましたが、最終的には直感で浅草に行くことを決めました。

・スカイツリーから浅草の雷門付近まで歩いていくことにしました。さりげなく歩くと言っていますが、一本歯下駄で街中を歩くというのは結構大変です。点字ブロックと砂利道は踏んだら死にますし、階段(特に下り)は手すりがないと死にます。これらは難易度が一番高いですが、そもそも道はなんとなく小さな段差があったり、でこぼこしていたり、局所的にちいさな穴があいていたり、マンホールとの間に段差があったりするので、気を付けていないと捻挫ないしは骨折一直線です。戦々恐々としながら雷門まで向かいました。

・いえす。雷門です。雷門から浅草寺まで往復しましたが、なんと観光客には一度も話しかけられませんでした。あと視線もあまり感じませんでした。浅草では和服率が異様に高いので、周囲に溶け込むのです。和服率が異様に高い理由は、観光客がレンタルで浴衣を着ているからです。そういえば書き忘れていましたが、いつも河原を散歩するときは一本歯下駄をきっかけに割と話しかけられます。というか、あらゆるスポットの中で一番話しかけられるのは河原かもしれません。なぜなら、暇なお年寄りが多くいらっしゃるからです。お年を召されている方のコミュ力は尋常ではありません。

・ということで、あっさりと目論見は外れたのですが、これで話は終わりません。浅草寺から雷門までの帰り道の少し外れたところにエスニックのお洋服を扱っているお店を見つけました。なんと私は今、エスニックの洋服にめちゃくちゃ憧れがあったのです。しかし、無職の身なのでお金がないこともあり、店の前のマネキンが着ている服のタグから値段を知ろうとしたのですが、どれだけマネキンをまさぐってもタグが見つかりません。そうこうしていたら、店員さんに話しかけられました。お金がないことを伝えるも、見るだけでもいいですよとおそらく本心でおっしゃっているような感じがしたので、ありがたく店内にお邪魔させていただきました。

・詳細は大幅に省くのですが、私はそこで店員さんとめちゃくちゃ楽しくお話しし、最高のズボンを2着手に入れました。店員さんは本当に素敵な方でした。その方が、サルエルパンツをはいて衝撃を受けたからこの仕事を始めたとおっしゃっていて、しかも私はサルエルパンツを求めていたので、ここで奇跡を感じ、サルエルパンツを2着買うに至りました。店員さんのおすすめで2着試着して、その2着を買ったのですが、1着にするか2着にするかとても迷いました。1つはシンプルな黄色い服で、なんだか大地を進む一歩のようなものを感じた服でした。私はそこから、前に進むエネルギーのようなものを受け取りました。もう1着は暗めの青い服で孔雀の羽のようなデザインが全体に施されている服でした。私はそこから、冷静さから自分を出すような、どちらかというとバランスを保ったまますくっと立つ姿のようなものを感じました。私は今まで絶対に黄色い服を選ばずに生きてきて、かつ暗くて青い服を選ぶことが多かったため、ここはあえて黄色のみにしようとまず思いました。エスニックというチョイス自体が今までと違う流れを身にまとうことを意識しているので、その延長線上で考えるのならば青い服は買わないのが自然だと思いました。
・でも、黄色い服だけだと自分の骨組みがスカスカなまま前にすすむことになる気がしました。かといって青い服だけだと骨組みを強固にしようとしすぎて前に進めなくなるとも思いました。つまり、黄色の服と青い服はセットなんだと思ったので、思い切って2着買うことにしました。

・服を買うにあたって店員さんとかなり話したのですが、その方との会話では、話すうちに自然と自分の身の内を正直に話すことができました。その方は、おそらく何の衒いもなく本心で「親のすねは齧れるだけ齧ればいいと思う」とおっしゃっていて、この世界にそんな言葉を気休めでもなく安心させるためでもなく言葉にできる方がいらっしゃるのだと思って、なんかすげえと思いました。全然うまく書けなかったのですが、素敵な出会いをしたなあと思います。ここにきてお話をして服を買うために今日1日はあったのだなと思いました。

・帰り道、一本歯下駄で立つことがごく自然にできるようになりました。エスニックのお洋服の店内で立ち止まりながらお話ししたりお洋服を見たりしていた時にバランス感覚を自然につかんでいたのでした。

・初めはスカイツリーから浅草までの行きの道だけ一本歯下駄をはこうと思っていましたが、お洋服屋さんで気分が上がって、気がついたら最後まで一本歯下駄で歩いていました。いままで一本歯下駄で、最高でも5000歩歩いたことがあるのですが、それを自分の限界だと思っていたので、今日の歩数を見たらとても驚きました。


・服を買って確信したのですが、今の自分に服を買うことは絶対に必要でした。毎日パジャマのような気の抜けた格好で外に出て河原を散歩したりスーパーに行ったりして1日を終えていましたが、それがいかに自分をぞんざいに扱っていたかを体感しました。「過去を探ってやりたいことを見つけるんだ!」と言っている人がダサい服を着ていたら、まずは着たい服を着な?となると思います。これは服だけにとどまらないと思いました。タイトルに、「目の前の世界と過去はリンクしている」と書きました。私は目の前の世界と過去は相容れないと思っていました。目の前の世界の中で自分の欲のままに行動すると、過去から自分のやりたいことなどを見つけ出す時間が減ると思っていたということです。私は過去を振り返ることを想像するとき、精神と時の部屋のようなものを思い描いていました。こころを穏やかに、無に保って、過去に潜り込んでいくようなイメージです。しかし、目の前の世界で感じることは、過去に感じたこととリンクすることがあることに気がつきました。それは、海で泳いだ時に前も泳いだ時心から嬉しかったことを思い出すことや、素敵なお洋服を買って、過去にダサい服を着ていたことで心底げんなりしていたことを思い出すことです。目の前の世界での体験は、過去を思い出すトリガーになるし、過去を思い出すことで目の前の世界で豊かに生きることができる。逆に、目の前の世界につながらない過去の世界への没入は、自分の中に沈みこんでゆくことになるような気がしました。

・かといって、それじゃあ思いついたことをなんでもやろうとはならないなと思いました。やりたいことをやる、これに尽きると思いました。これはある意味とても難しいことだと思います。と同時に、自分の中で難しくしすぎると逆に見誤ることでもあると思います。焦りとかを無視して、本当にやりたくなったタイミングで、実際にやってみることをしてみたいと思いました。逆に過去に思いを馳せるときや、散歩をするとき、瞑想をするときも、それをやりたいと思ったタイミングでやれればいいなと思いました。私はいま、今日の出来事、刺激を受けて、サルエルパンツをはきながら瞑想をして一度からっぽにしたいと思っています。多分、それはすごく自然な心の動きのような気がしています。どう生きてもいいのなら、自然に任せてみるのも、今はありなんじゃないかと思いました。そして自然に任せることは、自分にとって苦手なことでもあるなと思います。すぐに「べき」が入ってくるからです。

・とにかく、今日はいろいろなことがありました。今まで書いたことが完全に腑に落ちたわけでもなく、的確な一言で表せたわけでもないので、今日感じたことを明日以降消化できればいいなと思います。とりあえず、いらねえ服は捨てます。

・以上です。

・さようなら


追記:
病院の先生に見せる用の日記を書いていたのですが、そこで言語化できたものが1つあったので、書き残しておこうと思います。

いまを生きることで得た感触は、過去に得られた感触とリンクしていると思いました。


おまけ。今日見たもの。

横から見たお店。あやしくないらしい。
そのお店を前から見ました。あやしすぎる。(窓の中は反射ではなく紙がびっしりと貼ってある)
フォントがいいね


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