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文化財学演習Ⅰ〜奈良大学スクーリングの思い出〜

奈良大学通信教育部文学部文化財歴史学科に在籍、所定の単位を取得して令和2年(2020)3月に卒業しました。奈良大学通信教育部では毎年、7月〜9月、2月〜3月の金曜日〜日曜日にかけてスクーリングが開催されます。

スクーリングでは日本全国各地から学生が集まり、世代を超えてキャンパスで学びます。私が実際に履修したスクーリング科目について、回顧も含めて書いていきたいと思います。

奈良大学通信教育部では入学すると、自身が関心がある研究テーマに沿って、「文化財学」もしくは「史学」の分野のいずれかで卒業論文を作成します。卒業論文を書くにあたって、文化財学もしくは史学で「演習Ⅰ」、「演習Ⅱ」、「演習Ⅲ」を受講します。

私は「文化財学演習Ⅰ」は通信教育部長(当時)を務められていた歴史地理学の土平先生の講義。演習を通じて、卒業論文についてどのように取り組むかを学びました。

3日間の講義では、「国指定重要伝統的建造物保存地区」もしくは「国指定重要文化的景観」から1か所選び、卒業論文の書式に準じて、報告書を作成。最終日に受講者全員がそれぞれ発表しました。

私は福岡県朝倉市にある「秋月城下町」を取り上げました。講義では地図を作成するにあたって、国土地理院地図を使用して、作図する方法を大学のパソコンを通じて学びました。そして図書館を活用して情報収集、報告書をまとめ上げました。私自身、「城」と「城下町」をテーマに、文化財の保存と活用のあり方について、論文を書く予定でしたので、報告書も最後は「保存と活用のあり方」について触れました。

この講義で学んだ国土地理院地図を活用した作図は実際に卒業論文を書く段階になってとても役に立ちました。「文化財演習Ⅰ」は3人の先生が担当しているのですが、「城下町」について調査研究するには、歴史地理学の視点は大切だと思い、土平先生の講義を受講しました。

とても実りある3日間の講義でした。新型コロナウィルス感染拡大を受けて、奈良大学でも通信教育部の長らくスクーリングも対面授業ではなく、在宅学習を余儀なくされていました。新型コロナウィルスの状況が落ち着いて、1日も早く、キャンパスで学ぶことができる日が戻ることを祈らざるを得ません。

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