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湯河原日帰り旅行をした記録(「湯河原惣湯 Books & Retreat」)

 湯河原に行ってみることにした。

 行ってみたくなった発端のぶち猫さんのpostはこちら。めちゃくちゃ参考に、というかトレースしてしまった…ありがとうございます!


 しかも今回はいつもの1人じゃなくちゃんと友達を誘って、前もって話し合って計画的に、当日は任意の駅ホームで待ち合わせして、友達が乗ってる東海道線車両に飛び込む合流、からのスタートに。ひゃっほう。テンションあがる。

 東京から東海道線でいくと「国府津駅」で海がみえてくる。
 進行方向最後尾の車両に乗っていると、ホーム駅舎の屋根や壁がない、開放的な空間から海がのぞめると知った。

開放的な駅ホームから。並ぶ家屋の隙間の切れ込みからのぞむ、海。
後尾車両からだと見えるこの知見、共有しますね…。

 以降は途切れ途切れに海が流れてきてテンションあがる。海は外に慣れぬ人をアゲる。外だ、ここではないどこかだ。

窓からなので黄色いけど海。
そこに住む人達の生活と、海。

最寄り駅から2時間半ほど経ち、湯河原に到着。

なんなら「はなの華」に歓迎されてるような、熱烈でないひかえめな歓迎が好印象。
ようこそ。
こちらこそ。

 ぶち猫さんより、海までは徒歩15分くらいとの情報を得ていたので、たぬきの埴輪のような焼き物が鎮座していた駅から歩いて海に向かってみる。観光地として不安になるような、車は通るけど人の気配のない道路、車も人の気配もない道路も、ガラスも破れてるビルの前も、歩いて歩いた。

途中にあった児童公園の蛸。海が近いからね…。
むこうに海があると示唆する開放的な空間、の前を横断する幹線道路。
Google Mapはこのまま進めといってくる。
近づいてみたらトンネルがあってホッとする。低い。

 小さくて低いトンネルをくぐると、海浜公園に出る。その公園のグラウンドを迂回して歩いていくと海に

出たーーーーーー。

出たー
出たー。人もいたーーー。

 友達がワインを持ってきてくれてたので、駅のニューデイズで追加購入ししたプラコップで(観光地のニューデイズはヒューマンの行動原理を見透かしているので酒コーナーにはプラコップが並んでいる)乾杯。たのしい!チーカマ齧ってるこっちを海鳥がみてる!気が抜けない!たのしい!

平日の午前からすいませんねえ、と熱海方面(多分)に向かって乾杯。

 暫くのご歓談のち、また駅に徒歩で戻り、駅発のバスに乗り、奥湯河原方面へ。
10分ほどで着く「落合橋」で降りて万葉公園へ。

いきなり目の前にぶち当たってくるおしゃれ空間。

 ひなびた駅〜海側と比べ、急に空間のイメージが変わったので、ちょっと驚くとその左手にめちゃくちゃ気を惹かせてくるトンネル穴が。

穴。
正しくないルートだとしてもこれは入る。進む。
進むと

 滝だった。

暗がりから急に開ける視界と高低差と明暗差と温度差。

 トンネルくぐったままその先の川と滝を進んでみる。正しいのかわからないけどその上流に進まざる得ない吸引力。さっきの海とはまるで違う温度と湿度の肌触り。

水が力強く、ぐいぐい移動してる。

 不安ではあったけどルートは正しかったらしくまた急に視界が開いた空間に出た。そこが本日の湯「惣湯テラス」らしい。

急に目の前があかるく、開きよる。

中に入るとコンクリたたきっぱのおしゃれ受付に。

おしゃれだ。

おしゃれ受付でおしゃれ説明を聞き、おしゃれセット(館内着、タオル等)受け取り館内へ。

湯の入口から振り返った本館ダイニング。2階はオシャ書籍が並んでいるおしゃ部屋。

 到着は平日の昼前だったので、湯は貸切状態。川が目の前で、ドドドと常に強く流れる水の音がする浴槽で、屋根は開け放したブラインドみたいに縦に並べた木板なので空がそのまま覗け、湯はかなりぬるめで(源泉かけながしだけど加水で冷ましてるみたい)いつまででも入れるような空間だった。

 お腹が空いてたので(空腹に海でワインのんでたりしたので…)サッとあがってダイニングに。

6月の献立。
肉、といった目立つものはないけれど、薄味で嬉しい、量はちゃんとある。

飛竜頭や天ぷらといった揚げ物、汁など温かくあるべきものが全てアツアツなのがよかった。

 館内はフリードリンクで、かつアルコールも1杯目は無料なので山梨勝沼ワインを頼む。キンキンに冷やした木村硝子店のワイングラスで供された。おしゃグラスワインが風呂上がりにしみとおっておいしい…。

平日からほんと、すいませんねえ…。

 食事は美味しかったけど、温泉ぽい旅館ぽいもの…!を期待するにはちょっと物足りないかもしれない。ご馳走!といったものではなく体に良い、胃腸に負担のない美味しさの方向でいった感じ(胃弱としては嬉しい)。

 デザートの甘味が美味しかった。パリッとした最中皮に粒餡、そして塩味をきかせたアイスクリームを挟んだものが供されて、湯上がりにその塩味、かつ均一ではなくまばらに混ぜ込んである塩の、バラバラにやってくるしょっぱさと粒度の按配がひどく好みだった。

キンキンに冷やした器にのったアイス最中。これはとても美味しい。

 さっきは共同湯だったので、次は数名用の貸し切り「奥の湯」に行ってみることに。
 館外用にと置いてある、黒地に「BIRKENSTOCK」とまっっっ白くブチ抜いて印字されてるおしゃれサンダルに履き替えて整備された道に案内されるまま向かってみる。

そこそこ歩きます。

 歩いていくと突如表れる真っ黒な家屋、ゲームだったらもっとこう…情報量とテクスチャをこう…と不安になるような家屋が現れたら、それが奥の湯。

テクスチャ…。

 予約制ではなく行ってみて空いてたら入ることができる、というシステムなので今回は平日のためかすぐ入れたけれど、休日とか混む日だと待ってしまうかもしれない(男女別で浴室は1つずつ。1組20分制。先に入ったひとが浴室前のノートに名前と使用開始時間を記入し、使用中の紐を出入り口に渡らせる人的システム)。
 ここも川を目の前にして入浴ができてよかったドドド。

 貸し切り湯の更に奥には「奥のラウンジ」がある。奥の湯の出た後や、待ち時間に利用するのだろう。

暗い森の中逃げ惑ってきたらぶち当たる小屋としては不安になるテクスチャ。
武器になるものはない。
中は2組くらい利用できる広さ。
本棚があり、書籍が並べられている。
ちょうど読んでみたかった中谷宇吉郎の本があったので読んでみた。
「イグアノドンの唄 ―大人のための童話―」でオイオイ泣きそうになる。オイオイ…。

 昼食付きのプランは5時間制だったのでその後は、フリードリンクコーナーのおしゃれバルミューダポットで美味しいコーヒー淹れて、2階のおしゃライブラリーひやかしたり、テラス前の内庭のチェアに身体預けて外と空ながめたり、また風呂はいったり、風呂で浮かんで寝ちゃってたりして日帰りとは思えないくらいゆっくりだらだらと過ごした。

非日常ってほんといいですね…。

 かなりおしゃれ施設だったので慣れない身体がおびえ&反抗的になってしまった部分あったけれどゆっくりと過ごせてよかった。温泉施設ではゴリゴリに身体洗ったりしたい人には向かないけれど(洗い場がなく、どうしても洗いたい人は更衣室に併設されてる2室のシャワールームを利用する。自分はしっかり入った湯でふやけた身体をここぞとばかり洗いたい派なのでがっつり利用)こんな体験も偶にはよいなあと楽しめた。

 退館してそのあとは帰りのバス待つあいだ、公園そばのビールスタンドでおいしいビールのんだり、小田原でいったん降りておでんたべたりと大人の遠足を充足できた1日だった。またやりたい。どっか行きたい。

ほかの温泉記録。都内です…。


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