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普通自動二輪免許取得備忘録(第二段階~卒業検定)

卒業検定通ったので

卒業検定通ったので、改めて再度まとめとして第二段階から卒業検定までの話を書き直しつつ綴っていく。

第二段階

バイクに慣れないところから始まり、四苦八苦のすったもんだの末に大転倒しては僕の心にトラウマを刻み込んだ第一段階も終わり、第二段階。

第一段階最終手前の教習での転倒は僕にトラウマを刻み込んだものの、それは幸か不幸か、バイクを動かすことについては比較的良い方向に働いたと思う。

「バイクって簡単に死ねる」という認識を身をもって感じれたことにより、バイクの運転に恐怖こそ覚えたものの、だからこそうまく乗りこなしたい、と思うようになっているのかもしれない。

転倒直後はあれだけ怖かったバイクの運転も、それから数時間後の第二段階では一周回って?なのか、「うまくなりたい」というモチベーションからくる楽しさへと良い具合に昇華されていた。

バイクの契約を決めたのも良かったのかもしれない。

さて、結論から言うと第二段階の技能教習は、驚くほど何もなく平和に進んだ。

それもそうで、第一段階であらかた技能は身につけなければならないのだから、第二段階に進んだらあとは優先や法規走行を意識するのみなのだ。

教官からの指摘事項も日に日に減り、40㎞/h急制動の突入に速度が足りていたか足りていないかとか、その他ちょっと気になる癖についての細かな話が増えてくる。

挙句の果てには件のIさんから「なんか見違えるようになったんで指摘することが少なくて面白くない」とまで言われる始末。

卒業検定のコース

そして第二段階からは、卒業検定のコース「A」「B」を重点的に走ることになる。
どうも警察?公安?からの指導?方針?で卒業検定のコースを事前に教習生に知らせることは禁じられており、2パターン用意し、当日どちらかを言い渡す、ということらしい。

とは言っても僕の通っていた教習所では、2輪コースと外周コースの順番が入れ替わるだけなので正直どちらも変わらなかった。

第一段階以上に「ほっとかれる」、第二段階

四輪車の教習とは異なり、二輪車の教習はバイクという乗り物の構造上、「常時マンツーマン、隣に教官」という状況は難しい。
また、普通免許取得済の教習生が多いからか、1時間につき教官2人に対し最大6人の教習生が参加する教習となる。

結果発生するのは「慣れてきた人間は基本ほっとかれる」という状況。

正直これには第一段階当時から驚いていたのだが、第二段階になるとさらにこれが加速する。
バイクの操作もおぼつかない第一段階に比べれば、第二段階に入る頃にはエンストや転倒もほぼなくなっているためほっとかれるのは理解できなくはないが、
第二段階8時間の技能教習のうち、2~3時間は「不安なところ好きなようにやっててください」と言われたのは驚いた。

いや、それで良いんか……?と思ったが、どうやら見るべきところは見てくれているのか、ちょくちょく呼び止められては的確なアドバイスをもらえるのでなんだかなー……と思っていた。

身をもって感じ始めるバイクへの「慣れ」

第二段階も4時間目あたりを過ぎると、バイクの操作に本格的に「慣れて来た」と思うようになり始めた。
これがまた面白いもので、

・シフト操作がスムーズになるため、加速する時間に余裕が生まれる。
・加速に余裕が出て必要なスピードに達するまでが早くなるため、減速に備える余裕が生まれる。
・余裕をもって減速できるようになるため、停止に備えた余裕が生まれてくる。

というように、連鎖的にすべての動作に余裕が生まれてくる。
余裕が生まれると、操作以外に気を付けるべきことに意識を向ける余裕が出てくる。
「今発進少しふらついたな」だとか、走行ラインの意識など。
精神的に余裕が出てくるので、バイクの運転そのものを楽しむ余裕も出てくる。

それもあって、第一段階後半はあれだけ怖くていやだった技能教習が、第二段階後半の教習はかなり楽しかった。
次が待ち遠しく、どうすればもっとうまく運転できるのか、といったことを考えるばかりだった。

すんなり貰える第二段階の見極め

個人的に勝手に難易度として「第一段階<<<第二段階」だと思っていたため、第一段階で延長があったため第二段階も延長するだろう、と思っていた。

しかしありがたいことに、第一段階でかなり厳しく技能的なところを見てくれていたのと、基本的な交通ルール(優先の考え方等)が頭に入っているからか第二段階は順調そのものだった。

教官の方々も「第二段階の延長は極めて稀」と言っていたし、そう言うものなのだろう。

第二段階6時限目が終わったあたりで「もう見極めあげられるかなってところまで来ています」と言われていたのもあり、
第一段階に比べ驚くほどすんなりと第二段階の見極めもはOKを貰うことになった。

「転んでからマジで別人っす。」
『あの時僕は一度死んだのかもしれません。』
と件のIさんと冗談を交わしつつ、最後の教習が終了した。

この第二段階の見極めをもらったのが金曜夜の教習で、翌日土曜の卒業検定を予約した。

卒業検定

金曜夜の最後の時間の教習で見極めを貰い、翌日の卒業検定という、考えうる限り見極めから卒業検定まで最短で日程を組み、挑むことになった。

検定当日、2輪の卒業検定を受けるのは4人だった。
うち大型1人、僕含む普通二輪は3人。

検定のコースはA。
先にクランクやS字、一本橋を含む2輪コースの後、外周へ出てスラロームや急制動を行うコースである。普段はコミネのライディングジャケットに身を包んでいた教官が、びしっとしたスーツを着て受付をしている姿は少し新鮮だった。

視力検査を実施し、待合室へ。
昨日の予約が時間的にも僕が一番最後だったため、検定はそのまま僕が一番最後という順番。

検定のコース表を貰ったが、頭にしっかりと入っていたので特にコースの心配はなかった。

二輪は課題ミス=即失格

二輪車は基本的に課題のミスは即アウトに繋がる。
・一本橋での脱輪
・S字、クランク、スラロームにおけるパイロンへの接触
・急制動で停止線を超える
・転倒
これらは「事故扱い」となるため一発失格。
その他に
・5回以上エンスト
・一時停止及び信号無視
は失格となる。
二輪車はバックができないという特性上、基本的にリカバリーが効かない。
それもあって、恐ろしいまでに緊張していた。

「昨日できたんだから、今日もできる」

と自分に言い聞かせてはいたが、言い聞かせたからと言ってどうにかなるわけでもない。
ただただ、「いつも通りやるだけ」と自分の中で繰り返し考えていた。

正直な話、「ミスをしてしまうこと」は不安では無かった。
失格になった場合、一度の補講を挟んで再度検定を受けることになる。
まだまだ公道に出るには不安があるし、むしろ練習できることに越したことは無い。

のだが、問題はその補講と検定にかかるお金。

教習料は1時間5000円弱と、検定料は6000円くらい。
つまり検定に落ちると、問答無用でおよそ1万円が余分にかかるのだ。

これも入校時に保険に入っておけばある程度カバーはしてもらえるのだが、
入校する前は二輪がどんなものか全くわかっていなかったため、そんな保険には入っていなかった。

故にこの「ワンミスで1万円が無駄になる」というのが凄まじくプレッシャーとなっていた。

始まる検定

他の検定者が検定を受けている間は、練習できるだとかそんなことはあるわけもなく、ただひたすら待つ。

僕はこの日最後だったために、前の三人の検定の様子を見ながら自分の番が来るのを待つのだ。
この時間が一番嫌だった。

というのも、検定があるからと言って教習をやっていないわけではなく、他の教習生が教習を行っている中で検定を実施する。

この日教習を受けていた他の人が、第一段階でもかなり最初の方の人が多かったのか、一本橋やクランクで失敗している光景をその待機時間に嫌という程見せつけられることになった。

おそらく自分も最初の頃は検定の近い人に同じ気分を味合わせていたのかもしれないと思いつつも、なかなかこれは精神的に来ていた。

少し前まで自分の同じように課題に失敗しまくっていたこともあり、自分が失敗する光景がいとも簡単に脳裏に浮かんでくる。
何なら前日の見極め中でも、一本橋からは一度落ちているのもあって余計だった。

そして、自分の前3人は、僕が見る限りでもほとんどミスなく検定を終わらせ、自分の番がくる。

なんかもう、精神的にはどうしようもなかった。
「まぁ、いつも通り楽しく乗ろう」と最終的に考えながらバイクに跨った。

慣らし運転を2週もらえたので、1週目は急制動を意識したブレーキをし、二週目はクランクと1本橋を意識した半クラ走行でゆっくりと回り、慣らし運転完了。
そして検定へ。

クランク、S字、と問題無く通り、一本橋。

落ちるくらいなら時間足りなくても良いから抜けてしまおう、と思って行った。結果何とか落ちずに抜けることができた。

そのまま外周コースへ、一時停止を意識しながらコースを回り、坂道発進とスラローム。

これらは基本教習の段階から問題無かったので、前日までと同じように通過。

残すは大転倒した急制動。
開始地点までゆっくりと進め、一呼吸し、急制動地点へ向かう。
そして停止。

停止線少し手前で止まり、クラッチは握らずそのままエンストさせた。
ここのエンストは減点にはならないと言っていたし。

エンジンをかけギアをローへと戻し、振り返る。
二輪教習タワーから白旗がふられているのが見えた。

死ぬほど安堵するのと同時に、勝ちを確信。
ここまでミスはない、あとは道を間違えずに発着場に戻るだけ。

まだだ、まだ笑うな……と安堵からにやけそうになるのを律しながら、きわめて安全運転で二輪の発着場へと戻る。
丁寧に停車し、エンジンを切る。

バイクから降りると、足が震えていた。
そのまま教習タワーへと戻り、荷物をもって待合室へ。

合格

結論から言えば、全く問題無かった。

一本橋は6.8秒(目標は7秒以上)
スラロームは7.2秒(目標は8秒以内)
急制動は40.5㎞/h

という結果だった。

「ここがゴールではないので、これからも、むしろここから安全運転に努めてください」
とお決まり?の言葉と同時に合格の告げられ、卒業証明書を貰って解散となった。

約16万と1か月半で勝ち取った紙切れ

自動車学校へのお気持ち表明

待ち時間に欠かされたアンケートには、
・予約が思うように取れないこと
・教官によって指導方法に若干の差があること
に苦言を呈しておいた。

その他諸々、事務員らしい人たちに腹が立つような対応を何度かされもしたが、それは黙っておいた。
目の前の人間が払ったお金が自分たちの給料になっているという自覚があんまりにも足らなさすぎる人員は少なくはなかった。

確かに国の制度として、
「別に通わなくても一発で技能試験に受かるのならそっちでどうぞ?」
という状況でもあり、技能試験を免除するための自動車学校とはいえ、
殿様商売というか、ぼろい商売というか。

適当にやってても給料が貰えるんだろうな、という「古き悪き公務員っぽい空気」は多かれ少なかれ見受けられたのも事実。
自動車学校の職員は「みなし公務員」になると聞いて、「あぁ」と思ってしまった。

やはり感じる教官との相性問題

第二段階に入ってからも思ったのは、教官によって若干の方向性の違いがやはりあるということ。

簡単に言えば、
・ルールを細かに守らせようとする人
・検定で落ちないように指導をしてくれる人
の2パターンが居る、ということ。

急制動について言えば、
「42,3㎞/h程度出してブレーキラインのいくらか手前でアクセルを戻し、ブレーキラインでブレーキかけ始める」
という人と、
「42㎞/hは出し過ぎ、40㎞/hジャストを心掛けてください」
という人がいるのだ。

何が正しいかわからないから教習に通っているのに、教習の段階からこうして指導方法に違うのは正直対応に困った。

入校から卒業まで約1か月半

12月20日前後に入校したことを考えると、2月3日に卒業できたので、
凡そ1か月半で二輪の免許取得にたどり着いたことになる。

年末年始を挟んだうえ、社会人でこれなのだから、学生何かはもっと早く取れるし、「1か月で取れる」というのはあながち間違いでは無さそうだと思った。

こうして、約1か月半のCB400SFと格闘を経て、卒業検定終了までこぎつけることができた。

ウェアもある程度揃えた、バイクも契約した、
ガレージも契約した、免許も取れた。
これで公道へ出る準備は何もかも完了した。

自分のCBR400Rで公道に出るのが楽しみで仕方ない。
まってろ。

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