精神科医は悩まないの?


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今日は第3回目です。今まで第1回目と第2回目では、精神科医と産業医になったきっかけとかで、私の話をしました。

今日は精神科医は悩まないの?のテーマで、お友達の民間企業に勤めるあずあずと、質問に対して回答していきたいと思います。

※以下、ノーリィ(の)、あずあず(あ)

の)よろしくお願いします。

あ)はい、早速ですが今日も質問したいと思います。精神科の先生はもうずっと心のことを勉強してきて、患者さんに対してアドバイスしたりしてる存在だから自分はもう悩まないの?、マスターなの?て、すごい知りたいですね!

の)いや、もう絶対そんな事あるわけない。無理だよね( ´∀` )

私は現役で医者になり、精神科医局に入りました。その当時はうつが流行っていて、社会問題でも新型うつ病とか言われて・・

あ)なるほどブームがあるわけだ。

の)そのときはうつ病がブームだったけど、今は遺伝子とかね。

その当時、うつ病の大家のもとで勉強したくて、その教授は全国から患者さんが訪ねてくる名医だった。
そんな教授ですら、家庭内とか、お子さんも全て順調かというとそうでもなく、当たり前だけどいろんな問題があって、

自分のことはやっぱ自分で客観的に見えないなってわかった。

あ)本当そうなんだ?

の)私自身が本当に、子供の頃から変わった子供で、いろんな心の機微とか裏とかばっかり、悩んで観察してきて、精神科医になったと話したように、やっぱり同業者も、自分の心の問題を抱えているからこそ、精神科医になった人が多かったね。

私みたいに、原因は諸々だけどもなんかこう、すねに傷があるから自分も志すという方が多かった。

最近は、どんな人が志しているかは知らないけれども

うん私がそうであったようにだからこそ、というのがあると思うんですね。
病の患者さんに寄り添えるとか、共感できるとかみんなが見たくない心の裏とかやりたくないとかをやったりとかできるわけだから表と裏があって、裏の部分ではそういうとこある。

患者さんの心を救ってあげるというか、軽くするようなことを仕事としてるのに、自分が医者になりたての頃に、3歳上の先輩や、ご家庭がある先輩が自殺されたりすると、ショックだった。

でも確かにその患者さんとの問題を考えすぎてたっていうか、悩んでたなとか、そういう姿を見てたよね。うん。だから、なんか一緒になって巻き込まれちゃってさ、そういう真面目でストイックなだけに。

やっぱり精神科医こそ、自分のメンテナンスってすごい必要だと思うし、実際私も学んでいるとき、上の先生にスーパーバイザーになってもらって
世の中で言うコンサルだよね。

精神科業界では、違う言葉だけどそういうのを受けてその患者さんの臨床を、お金払って勉強してて、これに対する答え方は、先生はなんでこうしたのか?とかね、

精神分析を聞いてみたりとか、そういうのはねマンツーで受けてました。

患者さんとの距離の取り方とか、今何が起こってるのか、精神科用語でいうとこれが起こってますよとか、この方との治療関係を実践で客観的にアドバイスしてもらって学んでいました。

やっぱそれがないと、ただの共感や巻き込まれてしまうだろうなと思って。

そんな自分自身の経験を生かして今は、健康な人に心のコンサルしています。



あ)やっぱり精神科医の先生にも、自分以外の精神科医が必要という?

の)そうそう、人の目が必要。やっぱり自分で自分のことわからないよね。

凡人の私だからそうだけども、だからといってそのすごく素晴らしい名医や
教授も見たけども、みんなそうだったから、

精神科医も、客観的な仲間であったりね、毎日、毎週、何か所でも症例検討会があったり、ミーティングだったり勉強会とかでやっぱり意見交換してたよね。

それはやっぱりその治療の向上だけではなくて、

自分自身の心のメンテナンスにも寄与してたと思う。

あ)私の場合悩んだりとかすると本をね、読んだりすることが多いのねノーリィのおすすめとしては、やっぱり人に話すっていうことがすごい大事なのかな?

の)うん。本でね気づけばいいよね、別に。本で腑におちて、楽になるならいいけど、それで解決できる人はいいと思うんだけど

あ)何か、同じとこいつもはまるんだろうとか、抜け出せないじゃんっていうときある

の)人に話すことで、自分より高いレベルの人からの洞察を聞くだけで、ここに私もハマってたんだってわかるよね。

あ)確かにある。自分じゃわからない。何か多分、他人から見たら、自ら進んでその問題に取り込んでる人しか思えないぐらいに。

の)自分だとやっぱり読む本も、決まってきちゃうわけ。

悩んでいる自分が選ぶ本だから。

そこの時点の自分が選ぶ本は、やっぱ進化がないわけよね。

もう上からとか、全然違う方向とか、視点の違う上からの人に聞いたほうが早いですよね。

あ)そっかそっか。やっぱり第三者の目線っていうのがねすごく必要なんだね

の)素晴らしい名医でもそれは自分でできないんだっていうことは学びとして、わかった。

あ)心の専門家でもない我々は専門家に頼り、
そう早く解決してアドバイスをもらった方がいいんだね?

の)早い早い。うん。そう。

あ)そっかそっかぐるぐる悩んでるよりね、なるほどすごい衝撃的だった。精神科の先生もなんか悩まないというかもう悟りの境地に行けるのかと思っていたよ

の)いやいや、悟れないからこそずっと精神科医続けてるんじゃない?

そのかわり、人一倍、たくさんの人の心の悩みばかり聞いてるから人のことはホントによくわかるよね

あ)これからはもう本当悩むのやめてすぐに人に話します

の)はいどうもありがとうございます。またこちらの方にでも
ご質問などありましたら受け付けております

ぜひ質問がある方は、お便りください。

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