研修は、「する立場ではなく受ける立場で実施する」という話
こんにちは。今日の東京地方は快晴。
朝方まで雨が降っていたようですね。
現在、午後1時37分。
外気温は22.1℃、東の風が吹いていて、爽やかです。
***
さて、
今まで二回、新人研修で私が必ず伝えることを話してきた。
私は、中途採用の研修を行うことが多かったのだが、
私の研修内容を、まるで初めて聞くような顔をして聞いている。
「まるで初めてのような顔をして」と書いたが、
私の研修内容は、至極当然のことで、インターネットを少し彷徨えば、
いくらでも出てくる内容である。
つまり、今まで「聞いていなかった」のだ。
誤解をしないでほしい。
「参加者が不勉強だ!」と言っているわけではない。
悲しい哉、研修の立ち位置というものは、その程度なのだ。
誰でも、会社へ入社したら、
「この会社で頑張っていこう」と、思い、
「業務内容」を一生懸命覚えて、会社へ貢献しようと頑張る。
新人研修では、これから担ってもらう業務研修も当然行う。
座学で知識をインプットさせて、実務研修でアウトプットする。
終盤は先輩社員に混じってのOJTとなるので、研修生たちも実感が湧いてくる。
この「業務内容研修の満足度」をさらに上げるために必要な研修が、
「ビジネスマインド」なのだ。
この「ビジネスマインド」は、どこの会社でも行っているはず。
にもかかわらず、「初めて聞く」ような顔をされるのはなぜか。
それは
つまらないから。
もっというと、
話す内容がつまらないのだ。
つまらないから頭に入らない。
ゆえに「覚えていない」
だから私は、この「つまらないビジネスマインド研修」を
身を乗り出して聴きたくなるような内容にしていた。
先に話をした「目的と目標の違い」のように、
たとえ話を交え、身近な話題に触れ、自分だったらどうするか、
など、「巻き込み型研修」を施す。
すると、
最初は頷いているだけの参加者が、次第に声を出すようになってくる。
あ、言い忘れたが、
私は研修のスタート時に必ずこう言う。
「私の研修は、みなさんの理解度によって進んでいきます。
ですから、私が「わかりましたか?」など、みなさんに声をかけたら、
必ず「はい」「わかりました」「わかりません」など、
返答をしてください。
返答がなければ、わからないものとして、私は先に進みません。
いいですね」
と。
あ、文章にすると、おっかない感じだが、もっとにこやかに言っていたので、ご安心を(笑)。
最後に「いいですね」と言うのがポイント。
簡単に参加者の理解度が確認できる。
もとい。
「巻き込み型研修」を施すことによって参加者が、
「頷く」→「意見を言う」→「質問をする」→「他の参加者の意見が聞ける」
という、正のスパイラル*が発生する。
*負のスパイラルの逆語=いいことが重なるという意味
研修時に(ランチなどではなく)参加者同士が交流を持つようにする、
ということは、その後の離職率の低下にも繋がっていく。
仕事の大変さは、ベテランも新人も社長もヒラもみんな同じ。
部下がいる管理職は大変だが、新人には新人の苦労がある。
しかし、
苦労を共有し、切磋琢磨できる仲間がいれば、どんなに心強いだろう。
そのために「巻き込み型研修」を行うのだ。
研修は、研修する立場のためにあるのではない。
あくまで、参加者のためなのだ。
研修担当の自己満足になってはいけない。
研修を行う立場の私は、新人たちが不安なく、現場に送り出す手助けをすることが仕事。新人研修が終われば、それぞれのチームへ配属となり、そこでの活躍を祈る。新人たちは、じきに新人だった頃を忘れ、チームに馴染んでいく。
ビジネスマインドを十二分に発揮し、現場で活躍することを祈って。
***
いかがでしたか。
「研修担当」という肩書きがなくても、新人教育の経験はあると思いますし、これから経験するかもしれません。
すでにできている方はこれまでどおりに。
初めての方はぜひ参考になさってください。
いつもひっそり読んでくださっている読者のみなさまに感謝いたします。
◆今日の研修◆
実務研修より大事なのは「ビジネスマインド研修」
「参加者のため」の研修をすることが、離職率低下に繋がっていく
See you!
いただけるなら喜んでいただきます。