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【PIT】✉️のば's MAIL BAG ④-②✉️

今回もお盆休みの時期に募集した、主にPittsburgh Pirates(PIT)についての質問に答えていきましょう。詳しくは下記リンクの前編をご覧ください。


カン・ジョンホ選手が健康でしたら、今のキム・ハソン選手クラスの成績をのこせたとおもいますか?

Jung-Ho Kangはルーキーイヤーに例のクロスプレーによる接触がありましたが、翌年に103試合で21HR放ってるんですよね。Ha-Seong Kimと違って守備で大きなプラスを生み出せる選手ではありませんが、打撃は彼よりも上でした。

PITはコアの1人として見ていた様ですし、それ以降の相次ぐ警察沙汰でプレーどころじゃなくなったのが本当に残念です。まさか18年に戻って来て19年も再契約するとは思いませんでしたけど。そういえばこないだ球場に来て、当時一緒にプレーしたAndrew McCutchenと会ってましたね。


ブリッジイヤーってなんですか?

PITがいつ勝負かけると思いますか?私は来年は去年のBALみたく勝ってても売り手に回って、再来年かなと思ってます。

ブリッジイヤーは噛み砕いて言うと「再建期から勝負期への移行期間」ですね。本腰を入れた補強はしないもののそれなりに戦力を整えつつ、MLBに到達したプロスペクト・若手に経験を積ませる仕上げの年です。

来季のPITは正にブリッジイヤーですね、目指すは勝率.500以上です。今オフは昨オフ以上の補強をしてもらい、Oneil CruzHenry DavisEndy Rodriguezらがレギュラー定着してくれれば充分可能だと思います。

よっぽどの誤算がなければ25年、早ければ来年終盤にMLB到達するであろうPaul Skenesと共にコンテンドでしょう。それまでに現在貯め込んでいるプロスペクト達をどれだけ磨けるかですね、戦力にするだけでなくトレードの弾にも使うので。


Termarr Johnson vs Jackson Holliday 将来的にはどちらがよりスケールの大きい選手になりそうですか?(FA前までの6年、キャリアを通してなど)Hollidayはがちでヤバいですが私はJohnsonを信じてます。

残念ながらドラフト前からTermarr Johnsonはあんまりピンときてないんですよねぇ…Jose AltuveDustin Pedroiaみたいな例もありますが、小柄な2Bをイマイチ信じられなくて。

ここまでは名だたるレジェンド達と比較されていたヒットツールがイマイチで、四球は多いものの低打率で三振も多いのが気になります。一方で豪快なスイングで予想以上のパワーツールを披露していますが。

それでも既に2A級でSS守りつつ打ちまくっているJackson Hollidayと比べるのは酷なだけで、(2Bに留まれるかOFになるか分かりませんが)高確率で平均以上のレギュラーにはなれるはずなので期待して待ちます。


9月にエスコンに初めて行くのですが、七つ星横丁おすすめのお店を教えていただけると嬉しいです。

お、良いですね。楽しんでください。七つ星横丁はいつも混んでるので、あまり行かないんですが…ぼくの食べた「大連餃子基地 DALIAN」の焼き小籠包と、「たこ焼道楽 わなか」のたこ焼は良かったです。小籠包は噛んだ瞬間に肉汁溢れ出てくるので、スタジアムグルメだと侮るなかれ。

七つ星横丁以外だとOP戦の時にぼくのツイートがとんでもないバズり方をした、日本ハム直営「HOTDOG FUN」のシャウエッセンホットドッグやソーセージ盛りはやはりオススメ。

あとは3階にある「味噌がなくては戦ができぬ」というラーメンの店もスタジアムグルメのレベルではなかったと思います。NYY風の「みそ」キャップも売ってました。

KAKILAND」というキッチンカーはOBの新垣勇人さんが気さくにファンサしてくれますし、運が良ければビジター選手や解説者・OBの方が遊びに来ますね。ぼくが行った時は東芝の先輩・坪井智哉さんがいました。

いや、もうね。どこで食べても良いと思います。普通のチェーン店でも選手コラボグルメとかありますし。ちなみに一応書いておくと、球場内はキャッシュレスなので多めにチャージしておきましょう。


のばさんが考えるPITの選手で以下の能力でNo.1だと思う選手は誰ですか?
Hit: Power: Run: Arm: Field: Control:

PITの選手で1番SS守備が上手いのは誰だと思いますか?(肩はおそらくクルーズでしょう)

せっかくなのでチーム全体/プロスペクトで各項目2人ずつ選んでみました。数字というよりはぼくのイメージです。

【Hit】Bryan Reynolds / Endy Rodriguez
【Power】Oneil Cruz / Termarr Johnson
【Run】Ji-Hwan Bae / Mitch Jebb
【Arm】Oneil Cruz / Jack Brannigan
【Field】Ke'Bryan Hayes / Alika Williams
【Control】Ryan Borucki / Thomas Harrington

他はポンポン埋まったものの最初(Hit)と最後(Control)の4人で迷いました。打率残せる打者と制球良い投手、あんまりいないんですよね。ここは消去法に近いです。

22年ドラフト3巡目指名のJack Branniganは100mph近く出せる二刀流でしたが、本人の希望で3B専念すると今季は打撃でも長打を連発しています。23年ドラフト2巡目のMitch Jebbは単純なスピードだけでなくアグレッシブに前の塁を奪いに行く姿勢が素晴らしいです。

SSで一番強肩なのはCruzで間違いないですね。SSで一番経験豊富なのは3A級にいるChris Owingsですが、最近スタメン起用される事が多いAlika Williamsが巧いです。1年目で指標はイマイチですが、Clint Barmesの様な渋いプレーヤーに育って欲しいなと。


PITの歴代オールスターチームを選ぶとしたらスタメンはどの様になると思いますか?(可能な限りのばさんが現役時代を知っている選手でお願いします)

歴代オールスターだとHonus WagnerRoberto Clementeなど見たこともないレジェンドで埋まりますし、Barry BondsJason KendallJason Bayなどは移籍後の姿しか見ていません。「僕がPIT時代を知っているオールスター」にしましょうか、実力オンリーというよりは好きだった選手です。

[ P ] A.J. Burnett
[ C ] Russell Martin
[1B] Josh Bell
[2B] Neil Walker
[3B] Josh Harrison 
[SS] Oneil Cruz
[LF] Starling Marte
[CF] Andrew McCutchen
[RF] Bryan Reynolds
[DH] Marlon Byrd

PはFransisco Lirianoと、1BはPedro Alvarezとの二択でした。3BとRFは選手ありきでやや捻じ込んだ感がありますがお許しを。どれだけ指標が悪くてもAndrew McCutchenに似合うのはCFなので。

DHは最近採用されて候補があまり居なかったので、NPB球宴の“プラスワン”的な扱いにしてみました。13年の彼か、15年のAramis Ramirezは入れたかったんですよね。あとはSean Rodriguezも好きです。


本にもなってる「ビッグデータ・ベースボール」をモットーにパイレーツは20年連続の負け越しを止めましたが、なぜそもそもそこまで負け越していたのでしょうか?(バリー・ボンズが居なくなったから?資金不足?)もしのばさんの考えがありましたら御回答よろしくお願いします。

ぼくは12年頃に興味を持ち始めたので、それ以前の事を偉そうに語る事は出来ないんですが…GMと監督が崖っぷちに追い込まれてデータを活用する事になったものの、それまでは資金が無いのに旧態依然としたやり方を続けていたんだろうなと“ビッグデータ・ベースボール”を読んでいて感じました。

現実としてデータ活用で有利になったのはわずか数年でもんね。“フライボール・レボリューション”という新たなトレンドに適応することが出来ず、すぐにまた再建へと舵を切る事になりましたし。

ただ、19年オフに球団社長・GM・監督を一新した際はそこを意識した人選をしていましたし、その時に招集した投手コーチのOscar Marinが結果を残しているので徐々に改善していると思います。


PITの事を書いた「ビッグデータ・ベースボール」の本は、のばさんはお読みになりましたか?もし読んでいましたら、感想をお聞かせください。また、もしこの様なMLB好きなら読んで損しない本を知っていたら教えて下さい。

もちろん購入して読んでいますよ。現地で発売された15年にSluggerで特集されていて、「読みたいなぁ」と思っていたら日本でも翻訳されて翌年発売されたので嬉しかったです。いまだに年に1回は読んじゃいますね。

今や普通に使われているあの指標はこうやって出来たのか」「突如復活したと思っていたあの選手は裏でこんな事をしていたのか」と興奮しながら読んだものです。データよりもコミュニケーションを軸にして、メジャーリーガー達が徐々にアナリストを受け入れていくのが良かったです。

僕がこれまで翻訳されている本で読んだのは、古いものだとJoe Torreの“さらばヤンキース 我が監督時代”、比較的最近だと“アメリカン・ベースボール革命”と“剛腕”くらいです。

“ビッグデータ・ベースボール”が好きなら“アメリカン・ベースボール革命”あたりが良いかもしれません。作者が同じですし、来日しているTrevor Bauerも出てきます。


マカッチェンは、今の髪型とドレッドヘアー時代、どちらの方がのばさんは似合っていると思いますか?昔のマカッチェンやオニールクルーズの様に5ツールプレーヤーがドレッドヘアーだとカッコ良さが増しますよね?

もちろんビジュアルで一目惚れしたドレッドヘアー時代が良いですね。ドレッドをふり乱しながらPNC ParkのCFを走り回る姿は芸術の域と言えます。

Oneil Cruzもそうですが「PITのユニフォーム×ドレッドヘアー」は間違いないです。Josh BellJon Jasoも好きでした。

Chris Archer?知らない選手ですね?

はい、次!!!


オニール・クルーズとレッズのデラクルーズ、以下の項目だと、それぞれどちらが優れていると思いますか?(のばさんの主観で構いません)
ミート・パワー・走力・肩力・守備力

全てにおいてOneil Cruzが上ですね、圧倒的と言えるでしょう。多少有望な様ですが、比較対象が悪かったですね。まぁ、それなりに頑張って貰って。

※同地区の若手にそれほど興味がない上に、騒がれていた時期にPIT-CINの試合が全然なかったので実際のところ大して見てません。

はい、次!!!!


ベットナーは小さい頃PNCパークに来ていたそうなのですが、他球団で小さい頃PNCパークに来ていた・PITもしくはPITの選手のファンと公言している選手を知っていますか?

僕が知る一番熱心なPITファンはMINのマイナーにいるRandy Dobnakです。PNC Parkから車で20分の場所で生まれ育ち、通算150試合ほど観戦しているそうな。

幼少時に前本拠地のThree Rivers stadiumのラストゲームと、現本拠地のこけら落としをどちらも観戦。14年にトッププロスペクトだったGregory PolancoのMLBデビューが決まった際は、旅行中だったのに大慌てで中継をやってるレストランを探したそうな。

20年には念願のPNC Parkで先発登板し、憧れのPolancoらを相手に好投して勝ち投手になったんですが…残念ながら無観客なので親や友達を招待する事が出来なかったのは可哀想。

それ以外だと某S誌の選手名鑑で紹介したネタですが、California出身のAustin Hedgesは母親の実家がPittsburgh近郊にあるらしく、子供時代に球場へ足を運んでいた様です。

20年ドラフトでNick Gonzalesを全体7位指名した際、インタビューで「Andrew McCutchenは子供の頃に好きな選手の1人だった」とコメントしていました。これはまぁ、リップサービスもあるかもしれませんが。


①ヒューズ・ワトソン・グリーリ ②クリック・リベロ ③ホルダーマン・ベッドナー どのブルペンが1番安定して見れたと思いますか?

これはですね、僕の中で明確な答えがありまして…一番好きなリリーバー(クローザー)がMelanconな事もあってコレです。

Jared Hughes-Tony Watson-Mark Melancon

ブルペン全体でいうと15年が好きですね。上の3人に加えてArquimedes CamineroAntonio Bastardoが投げまくり、シーズン中に補強したJoakim SoriaJoe Blantonが渋い働きをした年です。

今振り返ってみると、Camineroはその後に読売でプレーしましたし、Bastardoはマイナー時代のJoely Rodriguez(その後に中日でプレー)とトレードで獲得した選手なので微妙にNPBとゆかりのありますね。


Austin Meadowsさんは何があったんでしょうね、、、オフにDFAされる可能性はありますか?

改めて現地の記事(無料の方有料の方)を読んでみましたが、昨季の時点でメンタルヘルスの不調があったんですね。トレードで(マイナーに)弟Parkerのいるチームに移籍して意気込んでいたのに、相次ぐ離脱と成績不振で自分を追い込んでしまったんでしょうか。

オフにDFAになる可能性は少ないと思います。保有権を持ったままロスターから外せて、その間のサラリー支払いが免除されるRestricted List(制限リスト)に入る事になるのではなるかと。


PITのユニフォームが似合いそうな他球団の選手はいますか?

とりあえずRandy ArozarenaにPITのユニフォームを着せたら、どれだけAndrew McCutchenに似ているかを検証したいです。似ているという事は間違いなく似合うでしょう。

「似合いそう」でパッと思い浮かんだのはTrea Turnerです、黒のオルタネイトユニはスラッとした選手が映えるので。高校時代の2011年に20巡目で指名したんですけどね。 ※拒否して進学


Ji Hwan Baeが好きです。彼は去年のと比べると存在感が薄い気がしているのですが、立場的にはどのような感じですか?

すいません!Ji Hwan Baeの質問をした者です。加えて彼がこれからPiratesに残るとしたら期待されている役割もお聞きしてみたいです。

ほぼマイナーにいた去年よりは注目されてませんか?「今季前半と比べると後半は~」という事であれば、7月頭に左足首を痛めて約1カ月半離脱していたせいですね。

ただ、離脱前の1カ月は盗塁以外ボロボロだったのが、復帰して開幕直後の打撃が戻ってきた感があります。初の開幕ロスター入りをして肉体的にお精神的にも疲弊していたでしょうから、良いリフレッシュ期間になったかもしれません。

PITというよりもMLBで生き残るためのキーは守備ですね。SSを速攻で見切られたのは想定内ですが、2B/CFが覚束ない(守備指標もマイナス)のはタイプ的に厳しいです。“2Bも守れるJarrod Dyson”になってくれたら最高。


近年のパイレーツで予想外の活躍したのは誰ですか?僕はBaeです。

Jack SuwinskiRodolfo Castroですね。Suwinskiはせいぜい両コーナーのプラトーン要員予想で20HR打てるCFになれるとは、Castroも低層の頃から粗かったので他チームから請われる選手になれるとは思っていなかったので。

開幕前からの期待値からすると22年のLuis Ortiz今季のOsvaldo Bidoも驚きました。遅咲きINFA組で単なるマイナーデプスかと思いきや、球速を伸ばしてMLBデビューにこぎ着けるとは。

FAだと他チームから先発失格の烙印を押されていたJose QuintanaVince Velasquezを、オフに入って早々とローテ確約で獲得した時は大丈夫かと思いましたがどちらも良い活躍をしてくれましたよね。 ※Velasquezは大怪我しましたが


マリン投手コーチのnote面白かったです!気になったのですが、Sports Info Solutionsのデータはどのように取得されたのですか?

ありがとうございます。あの記事は割と気に入っているんですが、あまりリアクションが無かったので嬉しいです。投稿後に登板機会が増えたRyan Boruckiも今季大きくスライダー(カッター)の割合を大きく増やしてここまで良い働きをしています。

さて、データについてですが厳密に言えばデータを参照したのは(記事下のリンク集にある)Fangraphsです。Fangraphsには投球割合の項目が“Pitch Type”と“Pitch Info Pitch Type”の2つあるので、前者の提供元であるSISを挙げたんですが…逆に紛らわしかったですね。


ここ十数年はPITと同地区のCINはやたら勝負に行く時期が被っているような気がしますが、その辺ののばさん自身の印象や思う所等があれば聞かせて頂きたいです。

前回の“ビッグデータ・ベースボール”期を象徴する試合である2013年のNL Wild Card Gameも、Jonny Cuetoが先発したCIN戦でしたね。今回もPITが再建が終わるこのタイミングで仕上げてくるとは…

資金力は敵わないですし、今年デビューしたプロスペクトの顔触れはCINの方が派手ではありますが、PITのファームシステムはアップサイドよりもデプスが売りなので(トレードの弾含め)量で圧倒する展開に期待しています。

まぁ、狙うのは2015年以来のポストシーズン進出ではなく、あくまで1979年以来のリーグ優勝なので。他チームは関係なく正面切って勝てるチームを作って欲しいです。

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