見出し画像

土用に備えるというか、知っておくといいこと

もうすぐ「冬の土用」に入ります。

でも、土用っていうからって…

これじゃないですよ(笑)

美味しいですよね、うなぎ。でも英単語のeelって書くと、途端に食欲が失せてしまう…(笑)

 でも、気持ちはよ〜くわかります(笑)。土用というと、「土用の丑の日」があまりにも有名ですからね。名付け親の平賀源内も、まさか21世紀になっても話題になるとは思ってもいなかったでしょうね(笑)。
 おっと。そんでもって、本題です。「土用」とは、少し強引に言ってしまうと、季節の変わり目です。二十四節気の中の「立春」「立夏」「立秋」「立冬」それぞれの前後約18日間を土用期間とし、生活面で注意したいことなどを挙げています。今年の冬の土用は、新暦の1月18日から2月3日にあたりますので、少し土用のお話をさせていただきます。

土用の間は「してはならないこと」がいくつかあります。

 いやいや。21世紀の今になっても、してはならないことってアンタ。と思われる方も多いことでしょう。実際はそうなんですけど、ここでは土用の間にしてはならないことを挙げてみます。
 ・土いじり(庭仕事や農作業)、土を動かすなど、土にまつわること
 ・家の新築、地鎮祭、井戸掘りなど
 ・家を買う、結婚などの「新しいこと」
 ・旅行や出張などの移動
 多くの方が感じられる通り、今の時代、土用期間だから出張はできません、だの、庭の手入れはしません、というのは、ナンセンスとまでは申しませんが、少々迷信を信じすぎ、と思われそうですよね。まあ、信心深い方はともかく、そうでない方でも、覚えておくといいこともあるようです。私の私見を交えてお話を続けてまいります。

ポイントはズバリ「季節の変わり目」と「健康面のケア」

 土用の間は農作業をしない、というのが、実は土用の習慣における大きなポイントです。今のように気象・天候が神頼みだった、江戸時代以前の日本。生活の基本・指標は暦だったわけです。そして当時の産業といえば、大半の人が農業に携わっていました。農業を行う上では気象・天候は重要な要素。しかし今のような情報がなければ、「統計資料」である暦と使うのは自然の流れ。そうしますと、作業に適した時期とそうでない時期も統計上、見えてきます。季節の変わり目はあまり農作業に向かない時期だと分かれば、「禁忌」のように、「この期間は土いじりをしないように」としておけば、農作業をお休みします(できます)ので、適宜、体を休める期間として使えます。特に季節の変わり目は体調を崩しやすいので、理にかなった暦とその利用法、ともいえます。
 同様に、重要な決断である家の購入や結婚も、季節の変わり目で体調に変化があるタイミングではメンタル面も不安定になりがちだから控えましょう、という意味を込めれば案外、理にかなった話と捉えることもできます。同様に、昔は危険を伴った旅行も同様の考えで捉えれば、これまた理にかなっているといえます。もちろん、現代の価値観に照らし合わせると、あまり合理的とはいえませんけどね(笑)。

でも、抜け道のような日があるの。

 こうした、季節の変わり目の禁忌をまとめたような土用ですが、この期間内でも、例外的に土いじりや旅行ができるという、ちょっとチートな日があります。それを「間日(まび)」といいます。今回の冬の土曜の間日は以下の通りです。
 1月18日・1月27日・1月28日・1月30日
 例外日がないと、昔も生活が成り立たなかったっていうオチなような気がしますが、やっぱりチート感は否めません(笑)。

それでも、「季節の変わり目だから」ということで…

 土用の間は、いつも以上に健康面に気を遣おうという気持ちでいるのは、21世紀の今でも十分通用することだと思います。特に風邪・インフルエンザ・COVID-19についてはいつも以上の注意をしたいもの。ノロウイルスも冬の間に感染拡大するケースが少なくありませんよね。日頃から気を遣っている方も多いと思いますが、土用期間、一層気を引き締めて、という機会にぴったりかもしれません。別に、結婚式くらいはいいと思いますよ(笑。あくまでも個人の感想です)

つい、私も迷信云々と書いてしまうのですが…

 日本に限らず、世界の各地で、こうした「古(いにしえ)からの教え」というのは残されていますが、ついつい迷信云々と捉えがちです。私も例外なくその一人ではありますが、「古からの教え」というのは、意外にも事実ベースでの積み上げ(だから前述の通り「統計」なんですけどね)ですから、あながち間違いともいえません。近年は文化的・あるいは科学的根拠という意味での「エビデンス」が問われがちですが、まあ、そう肩肘張らずに、昔からの習慣を日常生活にうまく取り入れてやると、気持ちに豊かさが増してくるような気がするのですが、いかがですか?
 ということで、皆様。季節の変わり目。どうぞご自愛ください。

次回もお楽しみに!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?