AIに負けない思考力を磨く、高校生のための7か条。
この記事を読んで高校生のキミが得られるかもしれない利益:AIに対抗するにはキミの考える力を磨け。なぜ、キミの本当の実力が眠っているというのか、その納得の理由(笑)。
AIに乗っ取られるキミの頭脳
AIがビジネスの中心にでてくる時代、ますます大事になってきているのが、自分で考える力だ。
やばいよ、いま世界中の人達が、どんどん自分で考えずに、AIに考えさせている。
これを僕は「思考のブラックボックス化」と呼んでいる
ブラックボックスとは、中身が全くわからない箱のことだ。
課題をその箱に入れれば、答えが出てくる。だけれど、その箱の中でどんな思考があったのかはわからない、でもその結果は使える。
ビジネスのアドバイスから、病気の診断、最近は小説までAIがこなす。
しかし、その分、人間は考えなくなっているのではないか。
廃用性萎縮、という医学用語がある。
使わない器官は退化して、小さくなってしまうことを意味する。
何でもかんでもAIにやらせる、これがどんどん加速していき、人間の思考と置き換えられ、人の脳は使わない分、退化するのではないだろうか。
キミたち高校生も、たまにスマホのAIとお話してもいいが、決して頼ってはいけない。
AIに訊く前に、自分に尋ねることで、自分で考えるんだ。
人間にしか持てない考える力を磨くんだ。
でも心配なことがある。
AIが人間の思考の代わりをするようになるはるか以前から、キミは本来の考える力を発揮してない、ということだ。
もっとハッキリ言おう、キミはキミの本当の実力を発揮できずにいるんだ。
正解も考え方も一つしかない数学
キミたち、いやおとなもそうなんだけれど、日本人は自分で考えることを嫌がる。
その代わりに、誰かが決めた正解を欲しがる。
今日もそうだったじゃないか、数学の時間。
自分で一から考えようとせずに、どの公式を使えばいいかだけ考えていただろ。
そして先生が問題を解いてみると、それをまた覚えようとする。
でもそれはあくまで覚えるだけだ、考えてはいない。
自分で考えるんじゃなくて、「正解を教えてもらう」姿勢が抜けない。
それは受験教育のせいだ。
一つの正解を覚えさせるのが、受験教育だ、
そこにはまさに一つの正解しかない。
エベレストに登るには、何万ものルートがあるのに、
キミは一つしかないと視野狭窄になっている。
正解にいたるプロセスなんて、無視される。
底辺×高さ÷2が、なぜ三角形の面積なのか、そんなことは考えさせない。
その前に、学校は、数学とはいったい何者で、何のためにそれを学ぶのか、という根本的な問いさえ許さない。
先生は解き方も、一つしか教えない。
教科書以外の解き方をキミが提案すると、言下に否定する。
あくまで問題を解く考え方も、決まっているのだ。
国語も正解は一つ
国語も正解は一つだ。
問題いわく、「波線を引いた、この時の主人公の気持ちを、1から3のいずれかを選べ」。
有名な笑い話に、こんなのがある。
ある作家の作品の一部が、受験の現代国語の問題に取り上げられた。
マスコミに、当の作家が「主人公の気持ち3択」の正解を問われ
「僕にもわからない」と言った、という。
歴史なんて、もっと正解のない科目なのに、鎌倉幕府の誕生は何年?
とやる。
「いい国作ろう」、のしょうもないダジャレで、覚えさせられた「1192年」は今は間違いだという。
30年前、1192年と書いて1点差で落とされた受験生は、さかのぼって合格にすべきだろう。
年表を暗記させることの、どこが歴史の勉強なんだろうな。
とにかく日本の教育ってのは、キミたちに考えさせない。
日本で言う「勉強」っていうのは、無理くり覚えることなんだ。
そして、「なんで学ぶの」なんて言ったら最後、学校全体から問題児、危険人物のレッテルを張られ、ハブられる。
今の大人は、そうした日本の教育のなれの果て、だ。
今こそキミ独自の思考が必要だ
ここ30年日本がダメなのは、自分で考えず、文科省の決めた正解だけを覚えさせる教育にある。
それからさらに20年前の高度経済成長は、日本の経済発展に世界が目を開いた時代だった。
でも、その時代は正解が決まってた。
欧米が作ったものが正解で、それと同じものを創ればよかったんだ。
クリエイティブなんて必要なかったんだ。
しかし、今は人と違うものを創らなくてはならない。
人と違う発想、考え方を持たねば、サバイバルできない。
そうなると、正解を覚えるだけの教育なんて役に立つわけもない。
だいたい先生が、そういう考えさせない教育を受けてきたんだ、考える教育なんてできるわけないだろ。
未だに体罰や、負けるとグランド30周などの懲罰を与えるブラック部活がなくならないのも、同じ構造だ。
いじめがなくならないのも、考える能力を養わないからだ。
落ち着いて、モノの善悪を考えさせることをさせない。
そんなことをしている暇があったら、英単語の一つも覚えろ、ということなんだ。
日本の教育に話し合いがない、いうのも、日本人の頭を悪くしている。
学校教育で足りないものを、家庭が補えればいいが、母親たちは「東大に行け」の一点張りで、教育の何たるかなんて考えてない。
民主主義の基本は家族会議だが、そんな見識のあるうちはほとんどない。
高校生よ、危機感を持て
キミたちの頭は、受験用の正解を覚えるだけで疲れ果てている(かもしれない)。
もったいないことだ、いろんな正解があることを理解し、それにたどり着くまでのプロセスで頭を絞り、友達や先生と議論し、多様な考えに触れることで、キミの頭脳はフルに開発されたはずなのだ。
今のままじゃ、東大には受かっても、キミ本来の能力は眠ったままだ。
今からでも遅くはない、以下を心がけたらいかがだろう。
(順不同)
高校生のキミが、キミだけの能力を開発するための7か条
どうしても、日本にいると同質的になるよね、だから一番効果的なのは6,かな。
でもコロナが変異して容易に海外に行けないとなると、なんとか1-5をやってほしい。
家族会議は効く。でもご両親が「そんな事やってる暇に、受験勉強しなさい」とかいう人だと絶望的だな。
あっ、7か条にnoteを始めろ、という項目も付け加えよう。忘れてた。
とにかく、僕はキミに危機感を感じてほしいんだよ。
それだけ。
今日も最後まで読んでくれて、ありがとう。
じゃあ、また明日会おう。
野呂 一郎
清和大学教授/新潟プロレスアドバイザー
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