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ナンシー・ペロシ下院議長にみる「政治家はまず綺麗事をキレイに言え」

この記事を読んであなたが得られるかも知れない利益:政治家の言葉について考える機会。バイデンの発言についての評価。ナンシー・ペロシの言葉についての評価。The Wall Street Journalの論評についての評価。一流紙の政治家の言行一致に厳しい姿勢。

政治家はまず、適切な言葉を


さっきNHK9時のニュースを見ていたら、中国包囲網QUADのニュースをやっていました。アメリカ、オーストラリア、韓国、インドが同盟を結んで、いかに中国の理不尽に立ち向かうか、ということがこのQUADのテーマです。

テレビではオーストラリアがいかに中国にいじめられているか、を強調していました。例えばオーストラリア産のワインの関税が218%にあげられてており、ワイン農家は壊滅的な被害を受けています。

オーストラリアにとって対中国の重要なカギはアメリカとの同盟関係を強化することです。そこで、オーストラリア首相はこんなことを言っていたのです。


「バイデン大統領の言葉には満足している。我々同盟国が言ってほしい事をしっかり言ってくれている」。


いいことですよ、政治家はまず言葉、だと思うんですね。僕もバイデンさんは、適切な言葉を今までずっと言ってきたと思っています。

でもマスコミは厳しいですね、今回のアフガン撤退にしても、The Wall Street Journalは史上最悪の敗走、降伏なんて言って、most shameful最も恥ずべきなどと言っています。

でも僕は、バイデンさんは言葉としては適切なことを言ったと思っています。

昨日の記事を載せますね。どうでしょうか。

ペロスさんの言葉はそんなに悪いのか


さて、The Wall Street Journal8月16日号は、その政治家の言葉に厳しいことを言っています。ナンシー・ペロス下院議長です。バイデンべったりだとの批判です。

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例えば彼女のこんな言葉を批判しています。
「アフガニスタンに関して、またアフガニスタンについて行った行動に関して出した大統領の声明は明瞭であり、称賛に値する」。

でも、自分のボスの言うことを支持しない部下はいないでしょうに。

The Wall Street Journalは彼女のこんな言葉にも、ケチをつけています。

「我々はタリバンのそれぞれアフガニスタン人に対して、特に女性と少女に対しての野蛮な取扱いに関して深く心配している。アメリカ、国際社会そしてアフガン政府は、タリバンによる女性と少女に対しての非人道的な扱いから守るために、我らができる全ての事をしなくてはならない」。

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The Wall Street Journalは、どこが気に入らないんでしょうか。

アメリカ、国際社会はタリバンの蛮行を守るなどとペロシは言っいるけれど、米軍とともに同盟国軍(NATO空軍)は逃げちゃったじゃないか、ということなんです。

次の発言も、The Wall Street Journalは揶揄しています。

今回のタリバンの女性に対する扱いが危惧されていることに関しての、彼女の発言です。

「アフガニスタンが目指す流血を避けるための、あらゆる政治的解決は、女性を話し合いのテーブルにつかせることが条件になる」

The Wall Street Journalはこの発言は、少しは認めているようです。


この発言は悪くない。いままさに、タリバンは女子のための学校を閉じ、タリバン戦闘員とのと結婚を強制し、女性が公的そしてビジネス舞台で活躍することを禁止しつつあるからだ。少しは警告になるんじゃないか。

でも最後にケチをつけてこんなことをいうんです。

「彼女はいつも偉そうに講釈たれて。いつも言葉と現実と乖離しているのをご存じないらしい」。

きれい事をキレイに述べることこそ、政治家の能力

それでも、僕はペロシ氏の発言をよし、とします。The Wall Street Journalは、できもしない、また現実と矛盾する理想論と退けるわけですが、理想論が大事だと思うんですね。日本の政治家も、まず、立派なことを言ってほしい。

もちろん、行動と矛盾してはダメです。行動で示さないとダメだ。

しかし、まず、言葉ありきですよ。バイデンさんは、トランプさんよりよほどまっとうなことを言っていると思うんですがね。

言葉の持つ、アナウンス効果ははかりしれません。それをThe Wall Street Journalはあんまり考えてないのではないか。

いや、世界のクオリティ・ペーパーは、言行一致に厳しいということもあるでしょう。

いずれにせよ、日本の政治家に僕は、まず立派なことを言ってほしいのです。

政治家だけじゃないですよね、最初に言葉ありき、だと思います。

今日も最後まで読んで頂いてありがとうございました。

明日またお目にかかりましょう。

                             野呂 一郎


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