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ロナルドよ、ミネラルウォーターはもう古いぜ

昨日、ロナルドのあれはパフォーマンス、出来レースだと申し上げました。

だけれど、企業側もミネラルウォーターの宣伝をしたいのだとすると、違うよ、という話をしました。ちょっと1年くらい前の情報なのですが、ミネラルウォーターを巡って世界最大の食品・飲料メーカーのネスレが動いています。今日は以下の野呂のメルマガから、その記事を抜粋して皆様にお届けしたいと思います。


ウォールストリートジャーナル6月12日2020年より

タイトル:ネスレが、北米の全ミネラルウォーターブランドの売上をチェック

変わりゆく消費者のテイスト

ミネラルウォーターの人気ブランド、ポーランドスプリング 、ピュアライフで知られるネスレは世界最大のボトル詰めウォーターメーカーである。同社は変わりつつある消費者のテイストに合わせようと試みている。

同社は現在、成熟しつつあるミネラルウォーター部門を再考し、アップスケール(高級)でインターナショナルなブランド、また機能性ウォーターと言われる例えば、カフェイン入りのウォーターに力を入れる方向だ。

ネスレのミネラルウォーター売上は、北米市場全体の20%を占める。

瓶詰めウォーターの売り上げはここ数十年で特にアメリカでブームが来ていた。アメリカはネスレの最大のウォーター市場であるのだが、その一つの理由は消費者が砂糖入りのソフトドリンクを敬遠し始めたからだ。

しかしミネラルウォーター市場は、成長が最近鈍化してきている。なぜならばそのカテゴリーが成熟し(成長がストップしたという意味)、消費者はスパークリングもしくはフレーバー付きの水にシフトしている。そして今までより、小さい量が消費されている。

ミネラルウォーター業界への風当たり

この業界は長く批判にさらされてきた。水道の蛇口から入手できる、水をボトル詰めにしているだけじゃないかという批判もあるが、プラスティックのゴミのボトルを作り、それを運搬することで運輸全般のコストの上昇を招き、小売店舗では既存のブランド製品との競争をいたずらにヒートアップさせている、という批判のほうが深刻だ。

ネスレは、今後の戦略の選択肢を探している。

それはミネラルウォーターのブランドごとの売り上げを精査し、ウォータービジネスを再構築すること、そしてアメリカとカナダにおける飲料デリバリーサービスといったチョイスである。また、高い成長の分野例えば機能性飲料機能性ウォーターを強化することも検討されている。

ネスレはまた環境的な批判にも対応し、化石燃料から作ったヴァージンプラスティックの使用を2025年までに半減すると宣言した。

炭酸と機能性飲料へシフト

同社はまた炭酸系をテコ入れすることを考えており、ペリエのほかサンペレグリノそしてアクアパンナ カーボンニュートラルを2022年までにテコ入れする。この戦略は長期に渡り利益を上げるという戦略として、ベストの選択と考えている。同時に環境、健康を意識した消費者にアピールする製品を導入するとのことだ。

ネスレ、戦略も組織も変える

ネスレは組織変革も視野に入れる。ウォータービジネス部門を再構築である。これまではそフランスの本社が主導で全米の各ブランド・ウォーター事業を運営していたが、これをそれぞれの地域にまかせ、ローカルにマネージしたものに変える。

4月のオーガニック関連商品(無添加、天然系)のセールスは1.4%減った。コロナウイルスのロックダウンのせいででステイホーム以外のセールスが減ったからである。とにかくネスレの今後の戦略の基本は、北米のウォータービジネスの拠点全てのレビューを行うことにかかっている。

今日も最後まで読んで頂き、ありがとうございました。

また明日お目にかかりましょう。

                              野呂一郎


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