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グーグル翻訳を捨てると異文化が見えてくる。

この記事を読んであなたが得られるかもしれない利益:なぜ、日本のメーカーはダメになったのか。それは海外で製品が売れなくなったからだ。そのなぜを考える。なぜグーグル翻訳はあなたをダメにするのか。トップ画はhttps://qr1.jp/SWv0YK

なぜ、日本のメーカーはダメになったのか

一昨日、池上彰さんの時事解説テレビ番組を見ました。

「なぜ、日本のメーカーが海外メーカーとの競争に負けたのか」というテーマで、日本は世界一のクオリティなどともてはやされて、おごってしまったからだ、などと解説がありました。

品質の良さにあぐらをかいて、いいものなら売れるはずだ、という態度に問題があった、というわけです。

たしかに一般的にはそういう説明がなされるのですが、僕は「日本人が海外に行かなくなったから」だと思っています。

要するに日本のメーカーの製品が、海外で売れなくなったということは、マーケティングの問題ですが、それ以前に問題は、ここ30年間、日本人が内向きになってきたからではないでしょうか。

それは、テクノロジーの発展や、社会の利便性の向上で日本が相対的にいい国、暮らしやすい国になったことがまず上げられます。

50~60年前は、アメリカははるか仰ぎ見る存在で、多くの日本人は「行ってみたい」と思ったものです。

僕も小学生の時、米国出張する父を羽田で見送ったとき、誇らしい気分や僕も行ってみたい気分に、強く駆られたことを思い出します。

でも、今、若い人の中にはアメリカに対する憧れなど、ないのではないでしょうか。

むしろ危ないとか、汚いとか、そういうイメージかもしれません。

インターネットの発達が僕らに海外に出ずして、海外を知った気にどんどんさせています。

海外に出ないと気づかない

今回の中国行きで、改めて気づかされたことがあります。

それは昨日書いたように、「海外に行かないと日本の良さはわからない」ということです。

もちろん、日本の弱さもわかりません。

孫子の兵法はこう説きます。

https://qr1.jp/UQGO2P

己を知って敵を知れば百戦危うからず」と。

己って、つまり日本や日本人ってことですよね。

まずそれを知らないと、敵=外国に勝てないのです。

それは、海外に出てみることしかありません。

おとといの記事に書いたような、中国のひどいサービスに接して、初めて日本のサービスの本質、日本人とは何か、がわかるのです。

そして敵(競争相手)を知るためにも、外国に出て見聞を広めなければなりません。

海外にでないと、自分たちのことも、いわゆるアイデンティティってやつもわからないんです。そして相手のこともわからない。

グーグル翻訳は使うな

技術は時として、人間をダメにしますよね。

今回の中国行きでそれを痛感しました。

ホテルのフロントで、武術演武に使う「棒」を借りられないか、交渉したんですけれど、英語が通じないんですよ。

フロントの女性が困り果てて、グーグル翻訳を僕に差し出したんですね、まあ仕方ないから英語や日本語を吹き込んだんですけれど、文脈をグーグルガリカしないと、へんてこな翻訳しか出てこないんですよ。

https://qr1.jp/n1nmNo

それじゃあ、と原始的にジェスチャーで、棒を振る動作をしてみました。

すると、「ああそれね」とわかってくれて、棒の代わりになるモノを用意してくれたんです。

でも、言葉がわからなくても、身振り手振りでコミュニケーションするのって楽しいな、と思ったんです。

30分くらいやり取りして、すっかりフロントの人とも打ち解け、何か貴重なものが得られたという実感がありました。

グーグル翻訳なんかいらね、人間同士が理解し合う邪魔になる、そう思ったのです。

ソニー元会長の金言

さて、ちょっと横道にズレました。

そうなんですよ、日本メーカーの凋落は、日本人がここ30年間、海外に行くのをためらってるからなんですよ。

GWウィークで成田混んでる絵をお前は見てないのか、というんでしょ?

でも、同じ人ばかりが日本語の通じるハワイに行っているだけですよ。

どうせガイド付きの団体旅行で、お土産店ばかりに寄られて、日本語のガイドに買わされてるだけなんだから。

そんな旅行じゃ、外国はわかりませんよ。

パックツアーをやめて、グーグル翻訳を捨てて、素手で行かなきゃ。

僕は国際経営とか、グローバル・マーケティングで、これしか教えないんです。

それは、元ソニー会長兼CEOハワード・ストリンガーさんのこの言葉です。

皆さんも是非、味わってみて下さい。


野呂大学講義より

さあ、若者よ、グーグル翻訳を捨てて、世界に出よう!

野呂 一郎
清和大学 教授

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